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本日より1日姫様に任命されました、私葛木と申します。
え?不本意ですよ。不本意ですとも。
誰がこんなゲロマズ豚の飯を食わにゃならんのじゃぁぁああああっ!!
って叫びたい気持ちをグッと堪えて、舌に触れさせぬよう丸呑みしている朝御飯。
何でこんな不味い飯が食えるんですかねぇ?
ちょっとだけヴィオラ見直したわ。
尊敬はしないけど。
んで、
『姫様〜!もしもし!もしもーーーし!!』
…返事がない。
只のニートのようだ。
いや、引きこもってんじゃねぇよ!
身体なら直ぐに返すから戻って下さいお願いします何でもしますから、ん?今何でもって言ったよね?取り敢えず身体貸せよ。あ、やっぱ身体要らないです返します。
って一人芝居がしたい訳じゃないんだよ!
俺一日中姫様を演じるとか絶対無理だから!
…まあ良い、この際だから好き勝手やらせて貰う事にするわ。
根回しとかしたかったし。
後は、昨日の事を皇帝様に直接聞いてみる事かな。
多分また夕飯の後にでもパパンの自室に呼ばれるだろうし、そん時に人払いして貰ってだな。
うん、ヴィオラには少々荷が重かっただろうし、意外と俺が体乗っ取って良かったかも?
さて、シュールストレミングの味覚ブレイクファーストは残しつつの朝のレッスン。
うん…8進数の数学だな。
これ未だに慣れないんだよな。
まだ2進数の方が計算しやすいのに、何故8進数チョイスなのか。
…これこの世界対応の九九ならぬ七七計算表とか作った方がいいかもしれんな。
姫さんの為にも自分の為にも。
まあ、今日のお勉強はボロボロでしたけどもね!
尚、「8」と「9」は案の定存在しない言葉なのか、通じませんでした。
当たり前か。
次、社会って言うか国語?か。
今更だが、こっちの世界の言葉、日本語じゃないのに分かるんだよな。
文章も日本語みたいに翻訳された状態になって頭に入ってくるし。
これは姫様効果なのか、敢えての異世界チート的な感じで神様がくれたのか分からんが、非常に助かっておりまする。
寧ろ、無かったら詰んでるってレベルじゃないよな。
あ、そうそう。
意味の分からない数学は全然進まなかったけど、歴史や地理に関してはそれなりに進展。
なんでも、姫さんが皇位継承の可能性が出てきたから、勉強の質が上がったってのが正しい。
正確には教師の総入れ替えだけど。
まあ、学校の先生が好きか嫌いかで、その科目のやる気って変わるし、勿論成績にも影響する。
別に前の教師が悪かったとは言わんが、熱意は感じなかったね。
今は、駄目だったら物理的に首が飛ぶ可能性があるからかなり熱心な方がいらっしゃっております。
また脱線。
話を戻して、歴史を更に噛み砕いた説明を頂きました。
世界情勢云々を含めてね。
前回は銀の道って言う商人の道が有るって話をしたと思う。
んで、うちユルートレピア帝国は西の端。首都ね。見た事無いけど海もある。
技術的には研究や土木、芸術などが発展していて、街の至る所に幾何学的なオブジェなどが立ってるとか。
いずれは歩いてみたいね。
当たり前だけど独裁政治。帝国だからね。
犯罪率とかは低いらしいけど、0では無く、そういった囚人は奴隷として一般市民と比べ危ない仕事をさせられる。
あくまでも、人が進んでやりたがらない仕事をさせるってだけね。
んで、この帝国の平民って生活保障とかはそれなりに有るんだけど、生活はなんか規則的。
なんでも、仕事や食事、就寝の時間などが厳密にスケジュール化されているとか。
故に長時間労働は無いが、逆に自由な時間がない。
うん、確かどっかの理想郷にそんな場所あったな。
まあ、こんな恐ろしい国なんですよ。
その内ヴィオラも機械みたいな人間になるんですかね。
次、魔法のお勉強。
教師はこの時代には珍しい70代のお爺ちゃん。
なんでも宮廷魔導師だとか。どれくらい凄いのか聞いたら騎士団長とかと同等だとか。
いや、分からんけども。
ん?おばちゃん?彼女なら田舎に帰ったってよ。
本当に帰れたのかは知らんけども。
「まずは魔術門を開いて魔装を出して貰おうかのぉ。皇帝閣下から話は通っておるからそのままで大丈夫じゃ。」
あ、一応味方ではあるらしい。
じゃあ遠慮なく。
「ふむ、呪、邪属性は話に聞いていた通り。濃度、解放率共に異常ないの。じゃあ其れを維持するのじゃ。」
ふむ、流石は宮廷魔導師。
よく分からん事ばっかり言ってるけどなんか凄そう。
あ、因みに。チート異世界漫画とかで良くある先生驚かす奴、当たり前だけどないよ。
「安定率はちょっと疎らじゃな。邪念を捨ててリラックス。肩の力を抜くんじゃ。」
「未だ強張っておるの。んむ、それは弱過ぎじゃな。あくまで立った状態を維持して力を抜くんじゃ。」
「濃度が薄くなってきておる。もう少し力むのじゃ。」
いや、どっちだよ。
と、まあ魔法云々の前に基礎トレからだ。と授業の終わりまで魔術門を展開させられた。
爺ちゃんに合格貰えなかったから、また明日もするんでしょうね。
流石に明日からは俺じゃないと思うが。
まあ、基礎って大事らしいし。
スポーツとは違うだろうけど、基礎を蔑ろにしたらいけないとはよく聞くし。
地道に頑張るしかないんだろうな。
って、これ式典間に合うのかね?
『ん、ん〜…』
お、ようやくお目覚めか?
『え、え?なんでカツラギが、え?』
あ、それに関しては大変申し訳ないな。と思う所存であります。
帰ったらちゃんと謝罪と説明するから。
『もう!せっかくの美味しいご飯食べれないじゃない!』
…え?あれが美味いと?
これは美食文化広げたらどうなるか、逆に面白そうなんだが。
………いや、其れはやりすぎか?
だがいざという時の為の保険は欲しい。
其れにもし似た様な事があった時の為、美味い飯は用意したい。
俺が食いたいんだよ文句あんのかぁ゛あ゛ん?!
『ちょっとカツラギ!話聞いてるの?!』
待ってな姫さん、俺があんたの味覚が間違ってるって教えてやるよ!




