従者とロリコンと幽霊屋敷(ハイパーインフレーション!!!)
毎度のハカタです。評価ブクマ有難う御座います!
今回ちょっと切れが悪いんですけど・・・。
はい。さっき気が付いたんですけど、テラー=ケエル=ドラゴンのHP量が2億だったんですよね。という訳で、イースちゃんのステータスをちょっと修正しました。物語に大きな変化を及ぼすものではありませんので、ご安心下さい。
15/09/13加筆修正
少し、焦りが出始める。イースが起きない。息はしてるんだが、とにかく呼びかけても返事が無い。寝てるだけなら良いんだが、それにしても長過ぎるよな?
丸3日。丸3日起きないのだ。
宿の人から色々言われたが、そっちは問題無いし、奴隷を買おうとしてるぐらいだから、金も問題は無い。更に、自分の飯も、非常食を作っておいたお陰で、支障は無い。
《回復魔法》も掛けてみたが、反応が無い。
うーん。あ、《一隻眼》してなかったな・・・。
名前 :ネーレ=プシュケー=イース
種族 :神精霊(水・魂・命)
年齢 :777♀
称号 :水源の者(命中補正+5)
言語 :精霊語、レテル語、オルカ語、エンジ語、ホントル語
状態 :良好
レベル:180
特性 :不可視(特殊な人以外には視えない)・透過(物体及び魔法が透過する・任意発動)
HP :52億
MP :80億
SE :1兆
総合評価SSS+
霊術の源LvMax(1)
霊魂の妙技LvMax(1)
命の翻弄LvMax(1)
水帝の溢水LvMax(1)
リィンLvMax(0)
SP自動振Max(0)
経験値上昇Lv70
上限開放LvMax(1)
万能鑑定Lv34
水密Lv150
王水波LvMax(200)
覇水撃LvMax(200)
湖水界Lv15
浮遊Lv67
精霊波動Lv80
精霊結界術Lv5
霊素制御Lv50
霊素感知Lv30
霊魔解LvMax(200)
霊源陣Lv50
擬態Lv50
うん?・・・・・・うん?可笑しい。何かの間違いだ。
透過って何だよ。無敵じゃねぇかよ。怖っ。イース怖っ。・・・ん、今は触れるのか。さわさわ・・・変態過ぎる。止めよう。
それだけじゃない。スキルも可笑しければ、名前すら可笑しい。お前は何時からミドル持ちになった・・・。
よし、HPは万全みたいだし、叩き起こそう。バシベシバシベシ・・・。
「んぅ・・・?」
お、起きたな。
「おはよう。」
「・・・お早う御座います。」
そう言いつつ、イースが《浮遊》でプカプカと浮く。
ん?あれ?・・・イースなんか小さくなってね?!
「どうしたんですか?」
「とりあえず、自分に《万能鑑定》してからな。話はそれからだ。」
「はい・・・?」
それから、数分後・・・。
「ああ、分かりました。マスターは人の皮を被った化け物ですね・・・。」
遠い目をして、何やら呟いていた。これはもうダメな感じだな。悟ったかのような表情だ。いや、俺のせいですけど。
後、イース?そのマスターってのは止めろ?っというか、種族的にも、純人族と神精霊だったら、確実に神精霊の方が上位だろう。むしろ頂点だろ。「総合評価SSS+」だぞ。
「ああ、あれからずっと入れられてたんですね・・・。マスターの色に染められちゃいました。」
「おい、誤解を招くような発言は止めろ。」
とりあえず、イースは自身が神精霊になったことについては、「こちらの落ち度ですからね。ええ、完全に・・・」と遠い目をしながらも、問題は無いと告げてくれた。
「それで、《人化》は無かったが、《擬態》があっただろ?何とかならないか?」
「ちょっとやってみますね・・・。」
最初は、《擬態》という言葉に似合わず、イースの肌を肌色に、髪を青色にしただけで、体格とかはそのままだった。
つまり、幼女。
つまり、幼女だ。
大事なことだぞ?
まあ、しかし。しかしだ。こんなイースと二人で街を歩けば、異世界だから幼女趣味とは言われないだろうが、それでも厄介なことになるのに決まっている。戦力には見えないだろう・・・。
次に、強化召喚される前ぐらいまで身長を伸ばした姿に《擬態》した。
これで、俺と同年代ぐらいには思われるだろうが、些か美少女過ぎないか?
絡まれると嫌なので、髪で顔を隠して貰う事に。後、もうちょっと身長も伸ばしてもらう。
服も擬態できるらしい。中々便利だな。華美な服装は止めてもらった。絡まれるのヤダ。
「これで奴隷を買う必要が無くなったな・・・。奴隷商には悪い事をした。」
「今となっては、買おうが買うまいがどっちでも良いですけどね・・・。マスターの一存で。」
「本当に大丈夫か?」
「ええ、問題ありません。マスターに身体を滅茶苦茶にされたこと以外は。」
「だからどうしてそう・・・。」
奴隷購入の許可は出たが、些か遅かったな。とりあえず、奴隷をどうするかは依頼をこなしながらじっくり考えるか。
「おい。」
少し不満気な声を上げるのは、俺である。
イースの冒険者ギルドへの登録が終わり、《擬態》状態での戦闘を試したいと言われたのだが。
イースが強過ぎて出番がないんですが。
いや、分かってはいた。こちらは神精霊。一方あちらは有象無象の魔物。結果など火を見るより明らかである。
更に酷い事に、この前までイースが仕えなかった「ウォーターカッター」を難なく使い、綺麗に解体までこなすのだ。俺、完全に荷物持ちだよな。
そう言う理由で声を発した訳だが、聞いてないよ、彼女。好き勝手やり過ぎだろう。元を正せば、俺が悪いんだけどさ。諸悪の根源は俺だよ。悪かったなっ!
気付けば太陽も大幅に傾いている。イースが持ってくる素材を《アイテムボックス》に入れながら、ボーっとしていただけだったからなあ。
ヒモか・・・。
「おい・・・。」
「何でしょう?」
「何時までやるんだ?」
「マスターが満足するまで・・・?」
「十分すぎるわっ!」
イースはどうやら張り切り過ぎていたようで、シュンとなってしまった。《擬態》を《一隻眼》で見透かせる俺は、幼女イースの可愛らしい落ち込み具合をバッチリ目に収めていた。地球だと完全に犯罪である。
イースだけ食べ無いと言うのも、体裁的に悪いし、イースも何も食べられない訳ではないので、一緒に食事を取る。
改めて、込み合った食事場の様子を見れば、奴隷は例外無く床に座らされ、スプーンなども与えられておらず、まるで残飯処理をする犬だ。
奴隷というのはそういう扱いだ。主人が宿に行けば、床で寝る事しか出来ず、依頼を受ければ盾にされる。
殺されるような事まではされないが、道具の様な扱いを受ける。
「・・・イース。」
「なんでしょう?マスター。」
「家を買いたくなってきた。」
「また唐突ですね・・・。っはむ。むぐむぐ。お金はあるんですか?」
「まだ、売ってないのがあるだろう。シャキシャキ」
「そうでしたね。っはむ。」
食事をしながら他愛もない話をする。
あのグステマとか言うガマガエル商人から頂いた商品は、未だに売っていないものが結構ある。裏市とかで適宜流しているので、その内全部売れるだろう。
全身を覆って《天機掩蔽》で名前や種族すら変えて取引するので、足がつく心配も無い。グステマにバレるとちと厄介だが、俺に辿り着けるとは思えないしな。
それに、珍しい武器や、名前の入った指輪など、足が付きそうなものは売ってないしな。
「おい、そこを退け。」
上級冒険者であろうことは、レベルを見れば分かる。レベルが高いからと言って、「強い」ことには直結しないが、経験があることに違いは無い。ちなみに、レベル「56」だ。俺は「91」な。ま、俺のことは良い。
「イース、行くぞ。店員、これ下げてくれ。」
歯向かうメリットがどれだけあるだろうか。イースは一瞬、不満そうにこちらを見るが、すぐに席を立つ。
運が悪かっただけだ。食事も必要最低限は摂ったから問題ない。腹は立つけどな。
上級冒険者に愛想笑いをしながら、そそくさと食事場から逃げた。
良かった。イースを置いてけとか言われないで。
「ちょっと早いが、宿に戻るか。」
「そして二人は重なり合い・・・。」
「ナレーションすんな。」
マスターとか呼んでても、積極性は変わらないようだ。嬉しいような悲しいような。・・・悲しくは無いのか?
「良く考えたら、宿とかでヤったら声筒抜けだよな?」
「・・・私は聞こえないようにできますから。」
「完全に俺が危ない奴だろ・・・。」
やっぱり家は必要だな・・・。
「まだ不動産はやってるんだろうか・・・。」
「フトーさん?」
「家の売買ができる店だよ。今日閉まってなかったら行ってみたいんだが・・・。」
結論、開いてました。一番安い家だと、金貨50枚で買えるってさ。安くね?と思ったら、治安すら悪くならないほどの過疎地帯らしく、ゴースト系の魔物も住んでいるとか。誰が住みたがるんだよ。
流石にそれはと思って、色々話を聞く。因みに、安い物だけピックアップしてもらった。
物件其の一。幽霊屋敷。金貨80枚
何かが住んでいると噂される屋敷。A級冒険者をはじめとして、多くの人がこの屋敷に入ったが、誰一人生きて帰った者はいないらしい。
誰が好き好んで住むんだよ。
物件其のニ。忍者屋敷。金貨130枚。
罠や仕掛けが大量に仕掛けられた屋敷。その全貌を把握する者は、この世には居ないという。『極和』という国から来た人が、趣味で建てたらしい。
家に居ても死と隣り合わせとか、とんでもない屋敷だ。そいつは住んでたのか?
物件其の三。螺旋屋敷。金貨150枚。
入り口から全てが螺旋式になっている屋敷。寝るときは斜めになって寝るしか無いと言う。
何故作ったし。
「碌な物件が無ぇ!」
「そりゃあ、一番安いとか言われたら、こんぐらいしかあらぁしませんよ。普通の物件言うたら、白金貨3枚は欲しいですなぁ。」
「じゃあ、明日また来るから、一応その幽霊屋敷ってところに案内してくれ。」
「マジですかい・・・。準備しておきますわ。」
驚いたような顔をした商人は、直ぐに真面目腐った顔になってそう言った。
元は貴族の持っていた屋敷で、その当時は白金貨が100枚あっても足りないと言われるほど豪華なものだったらしい。
その貴族、亜人の奴隷を集めるのが趣味だったらしく、使用人から料理長まで、全て亜人奴隷という中々珍しい構成だったらしい。
亜人に対しての扱いは、奴隷に対するそれよりは優遇されていたらしく、下手な兵士より裕福な生活を送っているとまで揶揄されていた。
雇っているのが全員奴隷な訳だから、普通より安く済み、貴族が統治する領は安泰だったとか。しかし、それを良く思わないのが、雇われなかった騎士達で、何かを画策していたらしい。
結果として、その貴族が不慮の事故で死んでしまう。
王都コルネヴァからの調査団も、事件性は無いとした。
問題はそこからで、奴隷たちが一斉に反意を示し、領地の騎士団が全滅し、王都もかなりの被害を受けた。
しかし、所詮は少数精鋭の集団で、リンテル国王によって処刑が言い渡された。
貴族、奴隷、騎士団、リンテル国。この4つに賞賛が送られたり、はたまた貶されたりするときに、この例えはときどき使われるそうだ。
「その当時の・・・オートワル様という貴族の怨念だという説や、奴隷が主人の屋敷を守っているという説がありますが、真意は定かではぁ、ないんですよねぇ・・・。」
「どうでも良いな。とにかく入るか。」
「外で待っとります。」
商人を残して、屋敷に入る。
「なあ、イース。」
「はい。間違いありません。」
やっぱりか。イースから《スキルコピー》した《霊素感知》が反応してるぜ。つまり、霊素を持つ者が居る。
精霊か、はたまた聖獣か・・・それとも、神とか呼ばれる奴なのか。
ギシイという床の軋む音を聞きながら、一階を調べる。因みに、3階まであるらしいんだが、外から見たら5階建てマンションぐらいの高さがあったぜ。天井が高ぇ。
これで金貨80枚とかどんだけだよ。
「気配は地下からですね。この真下です、マスター。」
「しかも2種類か・・・。」
「そう言えば、なんでマスターも分かるんで・・・ああ、マスターでした。」
「その納得の仕方には不平を言いたいが、とりあえず地下への道を探すか。」
一応、警戒として《シールド》多重展開しておく。
流石に俺のチートにもマッピング機能的なものはないので、渡された間取りに書かれていない部屋は、地道に探す他ない。
二人で探すには広過ぎる気がするんだが・・・。
「なあ、床ぶち破って良いか?」
「なんてこと言うんですか・・・あ・・・。」
「どうした?」
「いえ、そう言えば私は床とかすり抜けられるはずですね、と。」
そう言えばそうだった。
「何故今まで気付かなかったんだ?!」
「申し訳ありません、マスター。」
「いや、謝らなくても良い。良し。ちょっと別行動になるかもしれないが、行って来い。俺もお前も、ちょっとやそっとじゃどうにもならないだろう。」
「とりあえず、地下から一階への道を探してみますね。」
「頼んだ。」
スーっと、イースが床に沈んでいく。さて、俺が暇になったわけだが・・・。下手に動いてもイースが俺を見つけられなくなるし・・・。
「来客・・・いや、俺が来客か。」
「初めましてー?」
「まさか、空狐とか言い出さないよな?せめて天狐ぐらいにしてくれよ?」
「良く知ってますねー。」
カラカラと笑う。4本の尻尾が揺らめく。獣人の様で、獣人よりよっぽど強い威圧感。




