三十七話
あっという間に次の日の亥の刻前になった。亥の刻とは午後9時から午後11時らしい。
一応9時前に秋葉原公園につくように晃穂と向かった。
「沖田さんとの戦い胸が高まりますなぁ!」
「お願いだから無茶しないでよ」
「心配してもらえて嬉しいですが、無茶を通して道理は引っ込まないでありますよ!」
言ってる意味はよくわからんが、たいした自信だ!
秋葉原公園についた。
真撰組の面々はすでに来ていた。
「遅れてすみません」
「お待たせしましたな!皆の衆!」
遅れてはないが、謝っておいた。晃穂はなんでいつも偉そうなんだ。
「よく逃げないで来たな晃穂君。そこだけは誉めてやろう」
「逃げたら地獄の底まで追いかけようと思っていたところだ」
近藤さんと沖田さんが睨みながら言う。怖い。
「それでは、早速始めるか。両者構えて」
「沖田さんの構えは平正眼というでござるよ。突きに特化した構えでそこから神速の突きが繰り出されるでござるよ。ちなみに牙突は斎藤一で有名ですが実在しなかったという説もありますな」
いつの間にか隣に店員さんがいて、何やら解説してくれた。牙突に対しても突っ込みがある。私の心の声にも突っ込みあるとは…。
一方、晃穂はいつものfightingポーズだ。素手で戦えるのか?
「いざ尋常にはじめ!」
始まった瞬間、沖田さんの突きが晃穂に迫る。
晃穂はスウェーで突きをかわす。上半身だけ動かし巧みにかわしている。晃穂はボクサーだったのか?
「我が突きかわすとはやりますね!しかし、ギアを上げて行きますよ!」
沖田さんの突きのスピードが速くなる!晃穂はたまらずよけれなくなり、傷だらけになっていった。
腕でガードしているが一方的な防戦だ。
「避けたりガードだけでは埒があかないですよ?」
「では、 こちらも行きますでありますよ!」
晃穂はそういうとパンチを繰り出す。だが、沖田さんはその度に突きを出し、晃穂のパンチが届かないようにしている。刀で晃穂の腕を突き、防御もできる。隙のない攻撃だった。
晃穂は蹴りも繰り出すが刀で払う沖田さん。素手と刀では、やはり全く相手にならなかった。
「それでは、これで終わりにしましょう!必殺!無明剣三段突き!」
沖田さんはそう叫ぶと晃穂から少し距離を取った。
必殺の突きを出すため、距離を空けたのだ。
「出たでござるな!沖田さんの必殺技!晃穂殿はおしまいでござるな!」
「晃穂!よけて!」
私は叫ぶが「無理でござるな」という店員さんの呟きが聞こえた。
沖田さんは助走をつけ、半ばジャンプするように晃穂に迫った。助走の際足音は聞こえなかった。
次の瞬間、沖田さんの姿が消えた!あまりの速さで沖田さんの姿が見えなくなったのだ!
危うし!晃穂!!




