百三十八話
「あなたたちは私に触れることすらできない。ここまで来たことは褒めてあげる。でも、ここで終わりよ…」
鳴宮百合子、リリーはどこか泰然とした笑みをたたえて言った。
「それと、晃穂オルタナティブ。敵性侵入者を撃退してないなんて。使えない子ね。使えない子なんていらないわ…」
そう言うと、百合子は晃穂オルタナティブの方を凝視した。晃穂オルタナティブの周りに冷気が凝縮された。
「さ、寒い!助けて…!?ママ助けて!雲雀お姉様助けて!」
たちまち身体が凍りついた晃穂オルタナティブ。悲鳴をあげるが、その口もついには凍りついてしまった。
凍りつき、白い彫像と化した晃穂オルタナティブ。もう動くことはない。
「ちょ、ちょっとあんた!晃穂オルタナティブは仲間なんでしょ?何もこんなことしなくてもいいじゃない!」
雲雀は百合子に叫んだ。
「仲間?確かにこの子は私が作ったけど、言わば私の作品。作者である私が作品をどうしようが関係ないでしょ?ねぇ、晃穂?あなたもこれからオルタナティブと同じようにしてあげるわ!」
放射する冷気と同じぐらい冷酷な鳴宮百合子。
「ぐぬぬ…!身動きできないのでは、悔しいですが何もできないであります!」
「晃穂は凍らせてもいいけど、それより松子ちゃんはどこ!?無事なの?」
「私のことはどうでもいいでありますか!?」
雲雀のひどい言いように、驚く晃穂。
「松子ちゃん…?あぁマコちゃんね。もちろん無事よ。寒くないように防寒着も着せてあるわ…」
椅子に座っている百合子の膝の上には、防寒着を着て寝ている松子の姿があった。
「マコちゃん!よかった。無事でありましたか!?」
「松子ちゃん!迎えに来たよ!今助けてあげるからね!」
晃穂と雲雀の二人は、松子の無事を喜んだ。
「助けるですって?雲雀だっけ?あなたも凍らせてあげましょうか?あなたたちは何もできないのよ」
「私は晃穂みたいな間抜けではないわ!あんたの冷却放射攻撃見切って見せるわよ!」
雲雀は豊満な胸をそらして言い放った。果たしてそんなことができるのだろうか?




