百二十五話
超電磁高周波ソード真打ち菊一文字を受け取った沖田司は、手首を器用に使いアイドルテロリストのマリア・タチバナの肩あたりを斬りつけようと思った。
マリア・タチバナは咄嗟に肩を庇おうと、沖田を掴んでいた手を退けた。
一瞬の出来事だったが、その一瞬を、見逃す沖田ではなかった。
沖田は袈裟斬りにマリア・タチバナの肩から腹にかけて、菊一文字で斬り裂いた。
さすが対サイボーグ用の超電磁高周波ソード、まるでバターを切るように、マリア・タチバナの身体を斬り裂いていく!
「ぐあぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!?」
肩ごとマリア・タチバナの腕が身体から離れて、地面に落ちた。
脇腹も刮ぎ斬れ、そこから人工臓器が零れ落ちた。
あまりの深手に、マリア・タチバナの身体は崩れ落ち片膝をついた。
「勝負ありましたね。何も命までは取りません。この秋葉原から、いや日本から一刻も早く立ち去ってください…!」
沖田はマリア・タチバナに最後通牒をした。が、しかし…。
「甘いな沖田は!やるなら最後まで殺れよ!その甘さが命取りになるんだよーーーーーーーー!!」
そう叫ぶや否やマリア・タチバナは熱放射を最大限にして、立ち上がり沖田に抱きついてきた。
マリア・タチバナの身体は余りの熱さに人工皮膚は溶け、人工筋肉も溶け出し、人工骨格が見え出していた。
燃え盛る骸骨が沖田に抱きついてるように見えた。このままでは沖田も熱で溶けてしまうだろう。
「沖田さん!菊一文字を振って!振るだけでいいから…!」
ドクターマリの声が沖田の耳に響く。
無我夢中で菊一文字を振るう沖田。
『超冷却モード発動!神秘絶刀!勅刀厲冀!!」
菊一文字から人工的な音声が流れ、刀身から冷気が溢れ出した。
青光りしていた刀身は、真っ白になり、マリア・タチバナの熱放射攻撃を冷却してくれた。
あたりは水蒸気で真っ白になり、何も見えなくなっていた。
「沖田さん!?大丈夫!?」
ドクターマリの心配した声があたりに木霊する。
数分後漸く水蒸気が晴れ、沖田の姿も薄ぼんやりとだが見えてきた。
「やったでござる!沖田殿無事でござるよ!」
店員さんも喜んでいた。
水蒸気が全くなくなると、沖田の足元には人工骨格だけになり、バラバラになったマリア・タチバナだった残骸だけが残っていた。




