百三話
店員さんのフィギュア屋さんに行ったが、臨時休業だった。
休みなんて珍しい。
店員さんいないと情報が全く掴めない。
困った。そういえば真撰組の事務所が下の階にあると言う噂を耳にしたことがあった。
階段を降り、下の階に行った。あまり店舗はなく、事務所が多いフロアだった。
しょうがないので、事務所の立て看板に書いてある名前を一つずつ見て回ることにした。
何箇所か見た後、やっと真撰組の名前が書いてある事務所を見つけた。
ドアの把手を回したが、鍵がかかっている。留守なのか?誰1人いないのだろうか?
「すみませーん、どなたかいらっしゃいませんか?」
恥ずかしいけど、少し大きな声で呼びかけて見た。
しかし、事務所内はシーンと静まり返ったままだ。
やはり留守か?なんの情報もないし、手詰まりだ。
いや待て、晃穂の行方知ってそうな人物まだいるじゃないか。
鳴宮研究所のリリーがいるじゃないか。彼女なら晃穂の行方のも知ってそうだった。
神保町にある鳴宮研究所に向かった。
お土産はあったほうがいいだろうか?
いや、今回はいいだろう。晃穂の居場所の情報をちょっと聞くだけだ。
鳴宮研究所に着いた。引き戸を引いてみる。
開いた。リリーはいるのだろうか?
「ごめんください。リリーさんいらっしゃいますか?」
「おや、マコちゃんか?いらっしゃい」
よかった。リリーはいた。
「突然押しかけてすみません。晃穂がどこにいるかわかりますか?」
「なにやら真撰組とか言うのに入ったみたいじゃないか?そこの活動してるんじゃないか?」
リリーも晃穂が真撰組に入ったことは知っているようだ。
「正確にどこにいるかはわからないけどね。せっかく来たんだからジュースでも飲むかい?」
リリーがジュースを持って来てくれた。オレンジジュースだ。
所狭しといろんな器具が置いてあるが、その片隅に小さなテーブルと椅子があった。
「狭いところでごめんね。そこに座ってジュースでも飲んでいってよ」
「はぁ、それじゃお言葉に甘えていただきます」
私は椅子に座り、ジュースをいただくことにした。
「マコちゃん、いいところに来たね。今度研究所引っ越すことになったんだよ。念願叶って大きなビルの研究所に移ることになってね。なんなら今日案内するよ」
「それはおめでとうございます…。でも今日は晃穂を探したいので…」
おかしい、ものすごい眠気が襲って来た。意識が保てない。
「君に拒否権なんて無いんだよ。何故なら今から君は大事な人質になるんだからね…!」
リリーが何やら不穏なことを言っているが、最後まで聞けずに私の意識は混濁した。




