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ある森の熊さんと少女  作者: 白紙リョウ


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プロローグ

 木々の間から射す光芒に照らされて、琥珀色に輝く長い髪が、鮮やかな花と草の群生地に広がっている。

 汚れきった服を身に纏う、その痩せこけた体からは風に乗って血の匂いがする。


 ──光に包まれて横たわっているのは、幼い少女だった。




 土から盛り出て伸びている樹木の根、苔むした倒木。

 荒々しいけれど神秘的で、空気の澄んだ豊かな森のなかを、雑草や小枝を踏みしめながら進むにつれ、レンガが崩れ落ちていたり、通りやすい小道へと景色が変わっていく。


 やがて、枝葉が重なり合って生い茂る、緑のトンネルが現れた。

 降り注ぐ木漏れ日がとても美しい、まるでお伽話の世界のように幻想的な空間。


 ──その眩い出口を抜けた先には、辺りを埋め尽くすような大きな花壇と、陽だまりに建つ家があった。




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