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飲み会

それから僕達は毎日連絡を取った


付き合いたてのような内容だ


プライベートだから名前で呼んでと言った


素直に聞いてくれるほのかちゃん


最初はそれだけで満足していた


だが、ほのかちゃんの声で名前を呼ばれたい


そんな事まで思うようになった


何かしら理由をつけて怒ったりもした


すぐに謝るほのかちゃんに


罰ゲームを設けた


よしよししたり、つんつんしたり


まるで王様ゲームかのような空間


馬鹿げている


だが癒されていたのだ


それから夢の日が続いたある日


ほのかちゃんが就職が決まったと噂が流れた


俺の会社のアルバイトを退職する日が訪れる


職場仲間とか最低限の距離感で良いと


考えていた俺はもういなかった


受け入れられなかった


というより、仲良くなった事を後悔した


就職が決まって明るい将来に向かう彼女に


きっと寂しさなんてない


というより紛らわせる程多忙だろう


俺はいままで通りの生活に


ほのかちゃんが消えるのだ


これが嫌なのだ


だから親しくなりたくなかったのだ


なんて考えた所で


間違いなくほのかちゃんと仲良くなってから


毎日は楽しかった


出勤するのが楽しみで仕方がなかった


その反動だと思うと納得はいくが


やはり寂しい思いや悲しい思いは


どうしてもしたくない。


それからほのかちゃんの送別会が行われた


その日はほのかちゃんはデートの時と違い


凄いスピードで凄い量のお酒を飲み


とても楽しそうで新しい一面をみた


新鮮だった


もっと知りたいと思った


俺は相変わらずマイカー通勤の為


ノンアルコールで我慢だ


だがその日は我慢とは思わなかった


何故なら必然的に


俺がきっと送る事になるからだ


そんな事をずっと考えていたら


まさかの2軒目に行こうという話になっていた


俺は帰ると言った


だがほのかちゃんが後ろから抱きついてきた


「いきましょーよー」


皆見ている


幸せな状況だが


あいにく俺には彼女がいる事を


そこにいるメンバー全員が知っている


だが俺は何もしていない、被害者だ


なんて言い訳しながら2軒目に向かっていた


カラオケだったのだが


凄い距離が近い


皆歌っているから近くはなるのだが


酔っているからだろうか


俺にもたれるように話しかけてくる


もう、ふたりっきりだったら


俺はどうなってしまっていたのか


考えただけで鳥肌が立った


そこから匂いの話になった


「いい匂いですね」


ほのかちゃんがべたべたしながら言ってきた


平然を装いながら


「洗剤かな?香水かな?」


なんてとぼけていたら


「香水はどこにつけてますか?」


もうこれは匂ってくれるフラグだろう


「手首と首だけど、手首は取れてるかなー」


なんてとぼけていたら


首筋を匂ってきたのだ


もう、たまらない


だが、その状況で平然を装っているのが興奮する


自分に酔うとはこういうことだろう


紳士な自分に自惚れているのか


我慢している事にマゾ的興奮なのだろうか


そんな時間が3時間も続いた


もうデ〇ズニーランドよりも夢の国だった


帰り道、みんなを順番に送って


言い訳をしてほのかちゃんを最後に送った


もうべろべろの状態だった


そして家まで歩ける状況じゃなかったので


家の中まで送ることにしたのだ


「お邪魔しますよーーー」


そう言いながらほのかちゃんを支えて入室


鍵を閉めた瞬間にほのかちゃんが


抱きついてきた


離れない


たまらない


まだ平然を装おう


ベットに運べないのでお姫様抱っこして


ソファに寝かそうとした


だが、離れない


「ソファは痛くなるからヤダ!」


もうなんでもいいから離れないでくれ


どんなわがままだっていい


どんな言い訳だっていい


何とでも言っていいから、離れないでくれ


だが迷惑そうな顔をしている自分に嫌気がさす


上目遣いで見つめられて甘えられて


一般的にはキスする瞬間だろうか


お酒とタバコの匂いにハッとなる


俺は大のタバコ嫌いだ


ほのかちゃんは残念な事に喫煙者だ


シラフになった俺はベットまで


ほのかちゃんを運んだ


そして寝かしつけて車に戻った


彼女との思い出の曲を聴きながら帰った

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