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ハグミープリーズ!-ウチの孫が美少女幼馴染を抱きしめて優勝する話-  作者: 自爆霊


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アイラブユー!

「直美、直美」

「はいはい直美だよ」

「好きだ、付き合って欲しい」

「ほーん…………へぇぁ?」


 えっ






 …………いやなんつった今!? 告った!? 告ったぞコイツこの状況で! いや状況はメチャクチャ良いけどなんで今!? ほらっ直美ちゃん見なさい突然極まる急展開に「へぁ……? ほぇ……?」ってアホみたいな鳴き声上げながら放心状態になってるでしょ!

 確かに早よせいといつも言ってきましたし事実それは良いことですが、いやそれにしても何故今それをしたのかが分かりません。一体どういう思考を経たら今ここで決めるという判断になるのか、おばあちゃん気になります。ただ今それを話しても、宙に放り出された直美ちゃんの心には届かないでしょう、孫もそれは分かっているのか、あの手この手で直美ちゃんを放心状態から戻そうとしています。最終的にハグとナデナデでリラックス状態にすることで、彼女のメンタルをリセットできたようです。


「ふは~しあわせぇ~」

「よしよし正気に戻ったな、それじゃ直美、続きを話すぞ」

「つづき~? えーっと……アッ」

「ちょっと待ってまた放心しないで踏みとどまって!」

「ん”ん”っ、大丈夫だよ幸樹、私は強いから、踏みとどまれる」

「よしよし偉いぞ」


 二度目の放心による天丼は避けられたようですね、良かった良かった。

 それでは今から孫によるスーパー告白タイムが始まります、果たして孫は目の前でいっぱいいっぱいになってる直美ちゃんが満足する告白を行えるのか、直美ちゃんは孫による不意打ちを受け止めきれるのか、緊張の瞬間です。これには私もおかきを食べる手が止まりません、醤油味も悪くないですね。


「それじゃあまず、何でこのタイミングかだな。俺はな、直美に玉砕された時ものすごく混乱したんだよ、端的に言って頭がパンクしてた」

「はい、私も今爆発しそうなので、気持ちはよく分かります」

「で、旅行中にそうなったら楽しむどころじゃなくなることに気づいたんだよ、だったら今やっておこうと、そういうことです」


 孫、ナイス判断。


「そういうことだったんだね、納得した。それはそれとして不意打ちされた分、あとでどっかしら噛ませてもらうけど」

「そういうことです、俺はもう腹括ったのでどこでも好きに噛んでもらって」


 なるほどそういうことでしたか、確かに旅行中の時間は貴重、いつでもできるイベントに費やすのは得策とは言えません、これがいつでもできるイベントかと言われると怪しいですが。まあそれが出来たのは宿泊券に背中を押されたおかげということでしょう、いやはやこの急展開には驚かされましたが、こう説明されれば納得もできるというもの。頑張れ孫、ここが勝負の天王山だぞ。


「俺は直美が好きだ、昔からずっと一緒にいてくれて、おじいちゃんとおばあちゃんが死んでも、パパとママが仕事に行っていなくなっても変わらず隣にいてくれた直美のことが本当に大好きだ」


 直球のラブコールです、最高だぞ。


「出会いには別れがあってずっと続くものは無い、祖父母も、親も、同級生も、友達も、みんないつかはお別れして会わないようになる。こればっかりはどうしようもないことだから諦めるしかない、だからせめて直美だけは、可能な限りずっと一緒にいてほしいと思う、だから付き合って欲しい」

「ふふっ、プロポーズみたいだね? でも嬉しいなぁ、嬉しいからもっと言ってよ」


 よっし良いぞ孫! 一番大事なところを最初に言ったな、そうだそれで良い! 傍目から見たらどう見てもプロポーズとしか思えない激重内容ですが二人はこのまま結婚して幸せな老後を送るとおじいちゃんが言っていたので何ら問題はありません! 局ここまで付き合い長かったら日頃の行いで九割決まってるんですよ、後はどれだけ大好きと伝わるかの勝負です、つまりこの激重感情はGOOD! そのまま押し切ってしまえ!


「では遠慮なく、俺も直美に倣って全部ぶっちゃけることにする」


 腹の底に溜まった愛情と執着が、口をついて溢れます。


「あのですね、俺は昔から直美のことが大好きです。おじいちゃんが死んだあと沢山慰めてくれた頃から、直美の居ない人生は考えられなくなっていました。というか家族が皆死んだり仕事だったりでどっか行きやがるから直美がいなくなったら俺の元には誰も残らないことになってしまいます、そんなことになったら死ぬほど辛いです、だから直美はお願いだから一緒にいてください、お願いします」


 うっ耳が痛い、ごめんね幸樹……長生きできなくてごめんね……不甲斐ないおばあちゃんでごめんね……直美ちゃんこの子をよろしくね、私の分も頼まれてちょうだいな。


「そんな激重感情持たれていたことに、とても驚いている、とても嬉しい。だからもっと」

「というかだな、直美はいつも自覚が薄いんだよ、中学校で成長期に入ったのに普通に抱き着いて来たよね?」


 おう、セクシャルな話が始まりましたね。全部正論なので直美ちゃんは頑張って受け止めるしかありません。


「俺が一体どういう気持ちで頭撫でまわしてたと思ってるのさ、こんな一緒にいてくれた美少女が膨らみ始めた胸を容赦なく押し付けてくるんだぞ? そりゃハグ禁止とも言うわ、理性が死ぬわ、もっと俺から見た自分がどんだけ良い女なのか自覚してほしいんだよ俺は、そりゃ俺がずっとそこらへん黙ってたのも悪いけどさぁ……」

「いや、幸樹なら良いかなって……ほら、私って肉付きが薄いじゃん? 私は幸樹に引っ付かれても全然嬉しいから、どうせそういう目で見られないだろうし、良いかなって……」


 うむ、純粋な私利私欲であるな。意中の相手と引っ付けるのだからそりゃ拒否する理由もありませんわ、倫理的にはともかく論理的には直美ちゃんが正しいです。


「男子ナメるなよお前、大好きな子にグイグイ引っ付かれたら癖の十や二十そりゃ歪むわ、お前のおかげで俺は貧乳を抱きしめて上下するお腹とか肋骨の硬さとか肩がぶつかる感触とかを感じないと生きていけない有様だよ。しかもお前はいつでもハグさせてくれて胸やら腹やら平然と押し付けてくるんだから最早取り返しがつかないんだ、頼むから責任取ってくださいお願いします」

「へっ……へへ、へっへへっ……幸樹、私の身体、肉付きの薄い、こんなモノが好きなの? 本当に?」


 化けの皮が剥がれてますね、劣情が表面化してニヤニヤしています。


「はい、大好きです、正直ここまでぶっちゃけたのでドン引きされたらどうしようと本当に怖くなっています、ううぅぅ……」


 孫が羞恥心と恐怖に耐えられずダウンしました、そりゃそうだ。

 ほら孫、もうちょっと頑張れ、思いの丈を全部言い終わったら好きなだけダウンして良いから。ほらあなた直美ちゃんの表情見なさいよ、優越感とよろしくない愉悦でものすごい笑顔になってますよ、こんだけ悦ばれてるんですからもうちょっと頑張りましょう? ね?


「嬉しいなぁ、本当に嬉しい、そっかぁ、幸樹は私じゃないと満足できないんだぁ。しかも、私にこれからもずっと一緒にいてほしいんだぁ……」


 もはや彼女は取り繕うつもりも無いようです、そういう目で見られていること、そして自分が一番"好み"だという喜びをこれでもかと表に出しています。


「ねっ、幸樹? もうちょっとだけ頑張って? 全部終わったらたくさん抱きしめてあげるから、ね?」

「うぐぐ、頑張る」


 おう、頑張れ。ばあちゃんも応援してるぜ。


「直美、俺はお前が好きだ、ずっと一緒にいて、抱きしめさせてくれて、こうやって今も隣にいてくれる、お前が本当に好きだ。首元に噛みつきたいと思われるのが嬉しいし、直美と一緒にいられるなら、他の人と恋人になる機会なんざ喜んで全部投げ捨てる、これからも抱きしめたり撫でたりして甘やかすし、これまで一緒にいたようにずっと一緒にいる、だから……」


 一拍、一呼吸。少し間が空いて、すぅと息を吸って、感情を告白します。


「だから、これからも抱き合ったり、撫で合ったり、膝を貸し合ったり。そうやって、一緒にいてほしい」


 完璧な告白です、素晴らしい。


「ふふっ、ふふふ、分かった、分かったよ幸樹。幸樹が言ってくれたこと、全部、ちゃんと分かった」


 言うべきことを全て言い切った幸樹は緊張でガチガチになっています、対する直美ちゃんはとても幸せそうな、満たされた笑顔を浮かべていますね。ニッコニコの直美ちゃんはゆっくりと幸樹に近づき、両腕を首の後ろに回して、そっ……と体重をかけて、床に押し倒しました。頬を擦り合わせながら、ゆっくりと口を開きます。


「ねぇ幸樹、私のこと、好き?」

「好きだ」

「ずっと一緒にいたい?」

「ああ、これからもこうして、一緒にいたい」

「こんなことしても、許してくれる?」


 そっ……と開いた口が首元に押し当てられ、歯が皮膚を押し潰して、その跡を刻み付けます。不安を押し隠した頭に手が添えられて、浅い呼吸が安心感に溶かされて、安心感が身体を包み込みました。

 ふふふ、こういう時は時間の流れがゆっくりに感じるものですから、この短い時間も本人たちからすれば数時間に感じられるでしょう。そうして三分以内の数時間が経った後、肉を包む柔らかい皮膚がエナメル質の鋭さから解放され、軽いキスをした直美ちゃんが返事を口にします。


「言ったもんね? 返事代わりにしてあげるって」

「ああ、それなら……」

「うん、いいよ、付き合って、ずっと一緒にいてあげる。これから、よろしくね」


 ラブコールは大成功です、完璧なクライマックスでした。


「…………った……やった……!」

「それじゃあ彼氏君? 直美ちゃん口元が寂しいな~? 首貸してもらうね?」

「あぁ……好きにしてくれ……! ははっ……やったぁ……!」


 (無言のガッツポーズ)(最後の六回目)

 ふぅ、良かった、これで万事解決です。ここまで大体十万字でしたかね? 長いようで短い物語もこれで一区切りです、ハッピーエンドで良かった良かった。普段ならここで好き放題五行くらい喋り倒すのですが……今は私も感極まっていますから、黙って退場することとします。バイバイ。

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