表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹丸  作者: もんじろう
32/105

32

 我郎を持ち上げた相手が顔を近づけてくる。


 虎然だ。


 眼の前で見る虎然の顔は、やはり大きい。


 虎然は緑色に光る眼で我郎を見た。


 人の眼とは思えなかった。


「お前が最後じゃ」


 虎然が言った。


 虎然の持った錆びた刀が我郎の身体を串刺しにした。


 腹を突き抜け背中側に飛び出した刀身を虎然の拳が横から殴りつける。


 錆びた刀は折れ飛んだ。


 動かなくなった我郎を虎然は投げ捨てた。


 この場で生きているのは虎然だけとなった。


 虎然が辺りを見回す。


「次はお前たちを供養してやろう」


 そう言って虎然は辺りに落ちている刀を拾い始めた。


 虎然が籠に入れていた刀はあらかた壊れてしまったが、殺された野盗たちの持っていた刀がある。


 虎然はそれらを集めて籠の中に入れていく。


 籠が一杯になった。


「さて、行くか」


 虎然は一歩、踏み出したが。


「?」


 小首を傾げた。


 後ろを振り返る。


「石の気配がする」


 前を向き「こっちとは別物か?」と大声で言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ