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サ
「あっはっは、変なこと言ってゴメンな」
黙る俺を見た祭は、今度はいつもの元気な笑顔で言ってくれた。
「そんじゃあさ、こっからちょっとダッシュしない? あの電柱が、ゴール地点でどうだ? 競争だかんな」
楽しそうに、祭が提案してくる。どうしよう。
①OK! ②NO ③走り出す
ー③ですー
「よ~いドン!」
自分で言って俺は、先に電柱へ向かって走り出した。
「あたしも行くぜい!」
そんな俺に文句も言わず、祭は猛烈ダッシュで迫ってくる。俺も全速力で行き、勝利することが出来た。こりゃ、正々堂々と戦ってたら絶対勝てなかったな。
「は~、負けちまったぜい。今度は負けないように、もっと早く走れねえとでやすな」
祭はニッと笑い、再び走り始める。元気で素直な子だと思った、ちょっと尊敬するな。
「お前ぇはさ、何時くらいまで走るつもりなんでい?」
暫くしてから、祭が俺に訊いてきた。どうしよう。
①答える ②スルー ③いつまででも
ー③ですねー
「いつまででも大丈夫だよ」
「本当か? じゃあさ、あたしのルートに付き合ってくれよう」
祭がちょっと俺の方を向き、手を合わせて頼んできた。どうしよう。
①いいよ ②ヤダよ ③は?
ーこいつは①でやんすねー
「いいよ」
どうせ暇なので、俺は祭のルートを行くことにした。




