ず
「いいよいいよ、頑張るねえ。じゃあ、もっともっと熱くして貰えるかな。あははは」
隆先輩はかなり楽しそうに、追加注文してきた。今の状態でも火は凄く強く燃えてるのに、何で笑ってるんだよこの人…熱くはないのか…?それにこれが俺の、全力なんだけど!どうしよう。
①頑張る ②諦める ③聞いてない
ーこれは③になってしまいますよねー
俺は隆先輩の不吉な言葉を聞いていないことにし、そのまま吹き続けた。
「どうしたの、全然変わってないじゃないか。まあいいや、長風呂は好きじゃないからそろそろ出るね」
隆先輩が言って来る、今日は何かいつもと性格違くないか…。んーっとまあ、気にしないってことでいいかな。どうしよう。
①梯子用意 ②梯子ポイ ③聞いてない
ー今回は聞いてもいいでしょう?ってことで、①にしましょうー
俺は急いで梯子を用意した。
「有難う、ちゃんと押さえてよね?」
隆先輩がやはり隠しもせずに、梯子を下りてくる。どうしよう。
①ちゃんと押さえる ②目を瞑りながらも ③キャッ!
ーはい、②に致しましょうー
俺はやはり見たくないので、目を瞑って梯子を押さえていた。
「もう服着たよ、いつまでそんな所にいる訳?てか男同士なんだし、別によくない?」
隆先輩が言ってくる。どうしよう。
①え… ②嫌だ
ー変わらないと思いますが、まあ一応①にしますかー
「え…」
俺は恐る恐る目を開いた。
「ちょっと、何でそんなに汚物を見るような目をするの?可笑しくない?別に男同士だし、何がそんなに嫌なのさ…」
隆先輩は迫ってくる。どうしよう。
①放心状態 ②何とか逃亡 ③死亡
ーここは②を、頑張って貰いましょうー
「待ってると思うんで、先生呼んできますね!」
俺は抜け出し、猛烈ダッシュで皆のところに戻って行った。
「おっ早いな、隆がそんなに早いなんて珍しい」
戻って来た俺を見た先生が、本当に珍しそうに見ていた。何でそんなに…?
「そんなにあいつの機嫌を損ねさせるようなことしたのかよ、まあお前はやっぱ凄いや。隆に攫われた男子生徒達は、皆幸せそうに戻って来るってのに」
どうゆうことだよ!
「先生、この子のり悪いです。どうにかならないんですか?」
渋々と言った感じに、後から隆先輩がやって来た。
「そうか、まあ早かったことで分かるよ。んじゃ、最後あたしが入りに行くぞ。お前ら、覗こうとするなよ。素直に言ってくれれば、大人なあたしが大人の楽しみ方を教えてやるから。恋、行くぞ」
「え、はい…」
今度は先生と恋が森の奥に消えていった。




