ろ
「は~、いつまで登るんだよ…」
皆、もう愚痴り始めていた。もう俺達は、山道を三時間近く登り続けている。
「大丈夫だ、もうすぐ着く筈…」
先生もそう繰り返していた。結局もうすぐっていつだよ…。
「あっ見えた!頂上見えたぞ~!」
また暫く登っていると、先生が叫んだ。どうしよう。
①最後の力を振り絞り、走って登る ②ペースは変えないよ ③一旦止まる
ーここは①を選んどいてあげましょうー
俺は最後の力を振り絞り、何とか、何とか頂上まで走って登った。疲れた~。
「今日はここに泊まるから。山の頂上でキャンプとか、面白そうだろ?」
先生は何を言っているのだろうか。キャンプって…?でもこんな不安定な所で、どうしようって言うんだろう。
「そう言うのって、許可とかいるんじゃないの?」
華香先輩が先生に訊いた。そうなのか、許可とかめんどくさそう…。
「大丈夫だ、許可なんていらないから。だってそもそもここ、家の山だし…」
は?この人は本当に、何を言っているのだろう。
「さきちんってさ、実は凄い大金持ちなんだよ?この辺が別荘だったんだよね?」
梨花が先生に、…っては?この辺が別荘って何?
「この山も一緒に買ったから、う・ち・の・や・ま☆」
「親が…誰だっけ?まあ、こう見えてお嬢様なんだぜ?」
隆先輩が言う。つまり先生は、超大金持ちのお嬢様なのか?しかし何でお嬢様が、こんな性格になってしまうんだ…。それも学校で仕事なんて。
「おいお前ら、驚きすぎだろ。何固まってんだよ」
だって、意外過ぎるんだもん。
「まあいい、おい梨花。早くキャンプの用意しろ、顧問命令だ」
でもキャンプの用意なんて、どこに…?それと、顧問命令って何?
「何でよ、他の人にやって貰って。梨花命令だ」
梨花はめんどくさそうに、手を振った。いや、梨花命令ってもっと何?どうしよう。
①俺がやります ②誰かやったら?
ーここも①を選びますよ~だー
「俺がやります」
俺は二人の言い合いを見かねて、その場で挙手した。
「じゃあ、俺もやる。俺、一番年下だし、そういうのやった方がいいかなって…」
俺に続き、恋も挙手した。
「ありがとっ、んじゃ二人で頑張ってね」
梨花は俺達にニコッと笑って見せた。
「オレ達は食糧調達でもする?どうせあるんでしょ?」
隆先輩は先生に確かめるように言った。
「ん?ああ、勿論な!お前ら、バックにキャンプアイテム入ってっからな」
先生は隆先輩に、グットをした。
「はなっちゃんも、狩りに行くよ」
他の人達は森へと去って行き、俺と恋だけがその場に残された。どうしよう。
①恋と一緒に準備を始める ②恋に準備させる ③一人で準備を始める
ーここも①を選んであげましょうかー
「ねえ恋、準備し始めよう」
「えっ?あっああ。さあ、やろうやろう」
恋はボーっとしていたので、俺に話し掛けられて驚いたような様子だった。そして俺に何か言おうとして、しかし言わずに笑顔で誤魔化すと、戸惑いながら先生の一番大きなバックを開いた。




