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選択肢  作者: ひなた
金子恋ルート
43/389

 バスでの移動の間、恋はずっと眠っていた。いつもは少し少年っぽいな雰囲気だが、寝顔はやっぱり女の子だな。恋の黒髪が一部跳ねていて、バスが揺れるたびに俺の首元を擽った。


            ***


「着いたぞ、お前ら起きろ!」

 俺は先生の声で目を覚ました。俺も寝ちゃってたのか…。どうしよう。


①恋を起こして降りよう ②恋は先生に任せて、先に降りよう ③二度寝


ーここも①を選びましょうかねぇー


「恋、もう着いたってよ。起きて」

 俺は恋の体を揺すった。すると恋は目を手で擦り、一つ大きな欠伸をしてからこっちを見た。

「もう着いたのか?よし、行くぜ!」

 恋は行き成りテンションマックスに立ち上がると、俺の手を持って超高速でバスを降りた。

「体力作りの為に、山登りだ!ほら梨花、ヤル気だせ」

 先生は荷物を俺達に返し、同じように先生の荷物を俺達に持たせてテクテク歩き出した。ズルいな、あの人…。どうしよう。


①荷物は運んであげる ②返品 ③置いてく


ーここは②を選びましょー


「先生、自分で持って下さいよ」

 俺は先生に返そうとしたが、先生はヒョイヒョイかわして行く。そりゃ大量に荷物持ってる俺と、手ぶらの先生じゃ差は出るわな。

「さきちんにだけ楽はさせないから」

 さっきまで気怠そうに突っ立っていた梨花が、スイッチが入ったかのように先生の元へ走って行った。しかし先生は、するする逃げ回る。

「何だ梨花、元気じゃないか。その調子で頑張ってくれたまえ」

 先生は少し上まで走って登って行き、梨花に向かってベーッと舌を出した。先生、もう三十過ぎてるってのに元気だねぇ。

「藤山先生の荷物、ここに置いてっていいんですか…」

 隆先輩は、脅すように言った。言い方怖い…。本当に、凄い怖いんだけど…。

「ふふふふ、残念だったな隆。その手には掛からんからな。置いてけるもんなら、置いてってみろっ!」

 先生は「がははは」と豪快に笑い、そのまま走って行った。すると隆先輩は、本当にその場に置いた。

「他の人も置いてっちゃいなよ」

 隆先輩が言ってきた。どうしよう。


①任された分は持ってく ②置いてく ③全員分持ってく


ーここも②を選びましょうねー


 俺は隆先輩に従って、先生に渡された荷物をその場に置いて登って行った。皆は次々に先生の荷物は放置し、自分の荷物だけ持って登って行く。

「ちょっお前ら!何ホントに置いて行こうとしてんだよ。分かった、自分で持てばいいんだろ?」

 先生は渋々といったように荷物があるところまで下って行き、自分の荷物をちゃんと持ってから登って来た。しかし、何でそんなに沢山あるんだろう。

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