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「何だよ、やっぱ似合わなかったんだろ!ああ、分かってるよ」
恋は恥ずかしそうに、俺から目を逸らした。どうしよう。
①凄い似合ってる ②似合わなっ!
ーここも①を選びましょうかねぇ、爺さんやー
「凄い似合ってる」
俺は思った通りに、そう口にした。すると恋の顔は、益々赤くなっていった。
「あの、お世辞とか、そう言うの要らないし…。似合ってるとか、そんな…」
恋は手を振り回しながら、否定した。どうしよう。
①似合ってると押しまくる ②パーティを進める ③ゲームを取り出す
ーここは②を選びまっしょうー
「恋、ケーキもどうかな。一応和風にはしてみたんだけど…」
俺は恋の意見を取り入れて、ケーキ屋で一番和風っぽかった抹茶と小豆のケーキを選んだ。でも抹茶とかの時点で、恋のイメージに合わないかも。
「うわ~、超美味しそうなんだけど。抹茶も餡子も超好き、嬉し過ぎるわぁ」
恋は目を輝かせ、ケーキを見つめていた。どうしよう。
①恋に食べて貰おう ②分けて食べよう ③自分一人で食べよう
ーここも②を選びましょうー
「じゃあ一緒に食べよっか。ケーキ切るね」
和っぽいショートケーキがなかったので、俺は普通のケーキを買って来ている。一番小さそうな(四号とかだっけ?)やつを買ってはいるが、二人で食べるには少し多いかもしれない。
「早く食べたい、切って切って」
恋は楽しみそうに、俺がフォークで二つに切って行く様子を見ていた。そして俺が二つのお皿に分け終わった瞬間、俺が使っていない方のフォークを奪い取り一口目を口に入れた。
…蝋燭とかも用意出来ればよかったな、あとお誕生日おめでとうのチョコみたいなやつ。これじゃあどう見ても、誕生日ケーキではないよな…。
「美味しい♡あっ頂きま~す」
恋は食べている途中で、思い出したように挨拶をした。どうしよう。
①ちゃんと最初に頂きますと言ってから、食べ始める ②食べ始める ③食べない
ーここは一応、①を選んでおきましょうー
「頂きます」
俺もフォークを刺して、ケーキを少し口に入れた。…美味い、予想以上かも。安いくせに美味いとは、貴様やるな。
「何これ、超美味しい。お前が買ったのか?」
恋は口の中にケーキを入れながら、聞いてきた。飲み込んでから話せ、まあそれはいいとして!どうしよう。
①yes ②no
ーここも普通に①を選びましょうよー
「yes」
俺が答えると、恋は凄く嬉しそうに笑っていた。
「にしても美味しいな、これ」
暫くすると、ケーキを食べ終わってしまった。(主に恋が)
「飽きない味だな、これだったらいくらでもいける!あっでも、太るだろうな…こいつ」
恋は憎そうに、食べ終わったお皿を睨み付けた。
「まあいいや、何か俺太らないし」
しかし直ぐに立ち直った。
「そんなことよりさ、何かして遊ぼうぜ!何かないのか?何か!」
恋は遊園地に初めて来た子供の様に、凄くはしゃいでいた。どうしよう。
①外でゲーム ②家でゲーム ③帰って貰う
ーここも①を選びましょう 恋は体を動かすのが好きですからー
俺は外に出て、何か一緒にスポーツでもしようと考えた。




