↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
27/48

柿色(柿渋色)

 柿色は、柿の実の色ですね。鮮やかで濃い橙色とのこと。関連する色は『照柿色』『柿渋色』『水柿色』『団十郎茶』と、四種類以上あります。上から『熟した柿の色(梅の木で染めた橙)』『まだ渋い状態の柿から取れる色』『別名、柿渋色。歌舞伎役者に関連する』『水で薄めた(淡い)柿色』です。ちなみに、さらに調べたところ、『洗柿』『洒落柿』『薄柿』などもありました。淡い順は、左の通りです。


 また、江戸時代では柿色というと、渋柿を指します。ですので、これから話す内容は大半、柿渋色に関するものです。甘い柿を連想する色合いに関しては、後のほうで話します。


 まず、柿色の用途・または関連する単語は以下のものがあります。


『遊郭の高級料亭』『酒場の奉公人』『山伏』『非人』『囚人』『異型』『差別』『卑賤』『非日常的』『聖なる色』


 えーと、上からきっちりくわしく説明しますね。上にあるものはメモに書いておいたもので、私も記憶があやふやだったので、調べ直してきました。


 一、高級料亭。


 これは暖簾の色ですね。遊郭で、太夫を呼べる高級料亭でのみ許されたそうです。このあたりは冠位十二階を連想しますね、個人的に。『柿色の暖簾』と検索すると、茶屋の暖簾に関する文章が複数ありました。


 二、酒場の奉公人。


 柿衣です。防水作用があるため、酒屋で働く人が主人から支給されます。


 三、山伏。


 山伏の着用する衣も、この色です。『天台系の本山派は卵色の麻,真言系の当山派は赤色の柿衣,羽黒派は獅子模様を描いた摺衣を使用する』と書かれてありました。


 四、非人。


 似たような感じで、非人も中世では、この色の衣を身に着けていたそうです。検索したところ、『もののけ姫』の裏話で、そんな話がありました。なんでも、非人は文字通り人間ではないとして、平民とは区別されていました。あとは、神人や供御人と同一の存在とみなされた? とかなんとか。とにかく、迫害されると同時に畏怖もされていたそうです。正直、このあたりはよく分かりません。第一、神人・供御人なんて、聞きなれない言葉ですよね。辞書で引くと、神人が『神に仕える下級神職・神の支配を受けて、その言いなりになる者』。供御人が、『天皇に飲食物などを提供した者』です。……支配されている・底辺にいるところに、類似点がありますかね。


 五、囚人。


 囚人服の色です。日本では明治時代で女性の囚人に用いられていたそうです。アメリカではオレンジで、脱走を困難にするために目立たせたとのこと。

 

 六、『異型』『差別』『卑賤』


 長引きそうなので、三つまとめで取り上げますね。

『異型』はおおかた、『異型の王権』関連です。とりあえず古代の非人=天皇直属の隷属民(供御人)で、異型ということだけ、覚え――いえ、覚えなくても大丈夫です。雰囲気だけ感じてください。


『差別』はまあ、上の数字のパートにある通りです。柿色自体が中世では差別の象徴とされていました。平民と人ではないものの境界線の色とのこと。


『卑賤』も似たような感じです。非人も神人も供御人も、身分は高くありません。神人には『神のように気高い・仙人・イエスキリスト』などの意味もありますが、供御人と関連させると前半の意味で取るほうが正しいのだと思われます。


 七、非日常的。


 歌舞伎の幕や高級料亭の暖簾に使われたことから、非日常の色を示すようになったようです。くわしくは不明ですが、非日常というと『ありきたりではない・普通ではない』です。非人・歌舞伎・遊郭などは、どれも普通ではない。ということで、非日常の象徴にもなりえるのではないでしょうか。


 八、聖なる色。


 非人は人ではない、つまり神であるという、歪んだ崇められ方から柿色は聖なる色とされました。多分、おそらく。これは、ネットでよくある、あまりにもひどい・嫌われる人間がネタにされすぎて、面白がられる流れに似ているような気もします。これこそ、ひどいたとえだとは感じますが。あれもなんだか、ネット民に崇められているような気もします。

 ちなみに、柿色(資料では赤)は元から聖なる色だったようです。それが、壇ノ浦の戦いで敗れた平氏の捕虜が柿色の服を着ていたため、以降は非人の象徴とされたというわけです。「平家にあらずんば人にあらず」といいますが、まさしくブーメランとして返ってきたのでしょうか。柿色ではなく、赤なのですがね。いちおう、赤扱いだったのかもしれません。


 ざっとこんな感じです。

 それと、渋柿は夢事典ではこのようなことを意味します。


『人生の辛酸』

『努力が足りない』

『不幸・不運』

『準備不足』

『未熟』

『迷い』

『自己喪失』

『エネルギー切れ』

 

 はい、と。

 ネガティブなワードが並びましたね。

 全てをまとめると、以下のようになります。



『遊郭の高級料亭』『酒場の奉公人』

『山伏』『非人』『囚人』

『異型』『差別』『卑賤』

『非日常的』『聖なる色』


『人生の辛酸』『不幸・不運』

『努力が足りない』『準備不足』『未熟』

『迷い』『自己喪失』『エネルギー切れ』


 柿色は、悪い意味でもいい意味でも人間ではない、特別な色なのだと思います。

 照柿色は後編に回します。本来は一つにまとめるつもりでしたが、すでに二〇〇〇字を超えています。まさか、ここまで長くなるとは思わなかった。次はポジティブなワードが出る、かもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。