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ザ・ホワイトノイズ  作者: 藍染 迅


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3/7

動画投稿

 チューナーとレコード、二種類のノイズを録音したヒロシはアパートに戻って編集を始めた。

「余裕を見て長さは30分にしておくか。トラックをこう重ねて、レベルのバランスを取ってと」

 デジタルの世界であればヒロシのお手の物であった。マウスの操作ですいすいと音声データを作りこんでいく。

 1時間もかからずに30分のMP3ファイルが出来上がった。

「ファイル名は『ザ・ホワイトノイズ』と……。はい、完了!」

 あまりにも順調に作業が終わったため、ヒロシはもう少し手を加えたくなった。やめ時を知らないのがアマチュアの欠点である。

「せっかくだから、動画にしてアップロードしてみようかな」

 世の中では睡眠導入やリラクゼーションのためにホワイトノイズを聞く人たちがいるらしい。ならば、このファイルに画像を付けて動画サイトに投稿してやろうと思いついた。

 動画はスマホカメラで撮影した。部屋の白壁にライトを当てて、わざとピンボケで撮影する。

 奥行きも広がりも定かでない、茫漠とした空間が広がるように画面には映った。

 動画エディタで画像に音声トラックを載せ、タイトル、エンドロールを付けてやれば動画は完成だ。


 人気の動画サイトに30分の動画ファイルをアップロードし、適当にコメントを付けると、ヒロシはベッドにもぐりこんだ。

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