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予言が君を殺すまで  作者: 銀司郎


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12/12

予言が君を殺すまで・12

_


 「そういえば、予言、2つ新しいのつぶやいたから」


夜、二人でソファーでゆっくりしているときに雫が颯真に言う。


 「…そうか。何、予言したんだ。」


昨日の様子から、予言者の活動はやめるのかと思っていた颯真は、

雫の言葉に少しの戸惑いを見せつつも、活動を止めはしないとこの前決めたため、話を聞くことにした。


 「ほら、この前颯真が言ってた芸能人夫婦の不倫のやつと、

 そのニュースの近くにあったアイドルと女優の熱愛だよ」


 「あ~、、、そっちのニュースか」


正直自分の疎いジャンルのニュースなので、管理がしにくくなり、

予言で扱われると厄介だなと思っていた。

そのため、微妙な反応をしてしまう颯真。


しかし、それがわかっていてあえてそのジャンルを選んだ雫は、

颯真の反応は気にせずに話を続ける。


 「この前颯真と話した通り、万が一のことが起きたときに、言い訳できるように

 特定の事件とか事故じゃないし、芸能人の名前はイニシャルにしてる」


"だから大丈夫でしょ"と言わんばかりの表情で雫は颯真を見た。


改めて予言者のアカウント話をされると、色々言いたいことが出てくる颯真。


 "そもそも予言者の活動自体、何とも言えねぇんだけどな~…

 でもこの前「大丈夫じゃない」って言ったの俺だしな、、。

 今更止めても、雫がやめるとは思えないし、口うるさく言われるからって

 何も報告してくれなくなりそうだしな~。

 それなら、報告してくれてる今のほうが俺が管理できるし、、、。

 やっぱりいったんは好きにさせるかな"


相変わらず頭でうだうだと考え、雫の予言者活動を肯定する言い訳をつらつらと頭の中で並べる颯真。


 「…とりあえずわかった。でも今はそれ以上はつぶやくなよ。

 記事の日付になるまでは本当かどうかわかんねぇし。」


 「、、、地震来たのに?」


 「逆に言えばまだそれしか確認できてないだろ」


颯真の言葉に口をとがらせてむすっとし始める雫。


確かに颯真の言う通り、アプリに書いてある記事で、現実に起きたかどうかを

2人が把握できているニュースは今の所、昨日の地震しかない。

例のアプリを信用するための根拠としては少なすぎる。


 「とりあえず俺が今から明日のニュース番組録画予約しとくから、

 明日帰ってきたら、録画とアプリ照らし合わせて、実際にその出来事が起きてるのか確認するぞ。」


 「…今やればいいじゃん」


 「どうやってだよ」


颯真の提案に今すぐ確認すればいいという雫。


 「俺のスマホであのアプリ開いて、颯真のスマホで普通のニュースアプリ開いて

 昨日の事件とか照らし合わせればよくない?

 未来のニュースじゃなくても書いてること同じならあってるってことでしょ。」


そういいながら少し離れた場所にあった颯真のスマホを持ってくる雫。


 「いや、それはできねぇよ」


すぐに雫の言葉に首を振る颯真。


 「なんで」


いつもはすぐに否定をしてこない颯真が、間髪入れずに首を振ったことに対して

雫は再びむすっと拗ねたような表情をする。


 「昨日表示されるニュースの期間が3ヶ月ってわかっただろ?」


颯真の問いかけに黙ってうなずく雫。


 「あれ調べてて気づいたけど、今日から3か月分しか表示されないから、

 昨日のニュースも消えるんだよ。だからあのアプリ開いても昨日の記事は出てこない。

 でも代わりに普通のニュースアプリで昨日の記事が見えるようになるってわけ。」


 「…じゃあ見比べたりできないじゃん」


 「そう。だから実際にその記事の内容が起きるかどうかは、

 記事に書いてある日になってテレビとか普通のニュースアプリで確認するまでわからねぇってこと。

 もしくは、記事に書いてある出来事、例えば事件とかの発生日時に

 現場に足を運んで、自分の目で事件が起きるのを確かめるとかしか方法はねぇかな」


 「う~ん…」


颯真の言う通りであるとわかっていながらも、素直に理解を示せない雫。


 「まぁ、最初のうちだけだ。

 9月中はアプリの記事の真偽をたしかめること優先して、

 ちゃんと未来の記事って確証が持てたら、あとは好きにしたらいい。」


雫を宥めるように頭を撫でながらそう伝える颯真。

颯真の言葉を聞き、先ほどよりは和らいだ表情で、でもまだどこか不服そうな目をしながら

ちらっと颯真の顔を見る雫。


"あと一押しってとこかな"と感じた颯真は雫に優しく微笑みかけ言葉を続ける。


 「間違った予言して大変な目に合う雫を見たくねぇんだよ、だから、な?」


"どうかわかってくれ"と願いながら伝えた言葉は、

どうやら届いたようで、雫はゆっくりと頷いた。


その様子を見た颯真は、ほっと安堵のため息をつきながら再び雫の頭をくしゃっと撫でた。



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