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旅立ち
次の日、荷物をまとめ、旅立ちの準備をしていると鏡が目に入った。
「やっぱし、全然違う顔だな。特にこの外れないうさ耳と死んだ目、完全に魔王の嫌がらせだな。」
恐らく認識阻害の魔法だろう。この魔法を解くためにも、賢者の洞窟に行くしかない。
そうして、玄関に向かう。
「もう行くのかい?」
昨日の晩に、ここの家族には、今日出て行く事は伝えた。
「うん、今から」
「記憶戻ったみたいだな」
「え!!なんでそれを?」
「見ていれば分かる、それに口調変わってるぞ」
そして、次の言葉で、今日一番驚かされる。
「いつでも帰って来いよ。息子よ」
「なんでそれを!認識阻害で顔も全然違うのに!!」
実は、記憶を取り戻したとき、シン様の事ともう一つの事に驚かされた。実は、トウヤさん達が実は、本当の家族だったって事に。
「前に、仕事手伝ってもらった事があったろう、お前は気づいてなかったと思うが我が家秘伝の技使ってたんだよ。そうして、お前を見ているうちに、確信した。」
「じゃあ何で言わなかったんだよ?」
「妙によそよそしい、お前が面白かったから」
父さんは、清々しい顔で言い放った。
「最悪だーー!!」
そう言い放ち、家を飛び出した。
「行ってきます」
そう言い残して。




