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■ 世直しモンス
学校でいじめられている三人の中学生。彼らは自ら死を選ぶため、自殺の名所へと旅立った。だがそこへ行く途上で事故に遭い、帰らぬ人に。
三人は神様の前へ引き出され、転生について語られる。「何が望みか」と問われ、三人は「誰にも負けない力」を望んだ。彼らの前世での不遇を哀れんだ神はそれを聞き入れる。
一人は「誰にも負けない腕力」を。もう一人は「誰にも負けない防御力」を。最後の一人は「誰にも負けない速さ」を。
だが自殺をしよとした罪を問われ、力を発揮する時は醜いモンスターに変身しなければならないという枷を負う事になる。
そして、もし力を望まなければ異世界でごく普通の幸せな生活を送る事が出来るという選択肢も提示されるが、彼らはそれを断った。「それが、逃げようとした僕たちの贖罪だ」と言って。
彼らは異世界で人助けを始めるが、戦う姿を見せるわけには行かない。外面の良い狡猾な悪党相手なら、モンスターに殺された憐れな人物と評される事もあり、彼らは憎しみの対象ともなった。
彼らの人知れず、また誰にも感謝される事のない報われぬ正義の仕置きは続く。だが彼らが戦いを止める事はない。自分たちのような人間を一人でも減らす為に。




