■ 目雷鬼(もくらいき)と気弱な阿武くん。
平凡な高校生・阿武 明は、親の転勤によって目雷市にやって来た。
ここは昔、目から雷を放つ鬼がいたといういわれのある土地で、明の自宅近くにその鬼を祀った神社もある。
引っ越してきたばかりの明には、悩みが二つあった。一つは、頻繁に誰かに後をつけられているような感覚がする事。もう一つは頭の中に、時々、声とも何とも言えない音が響く事だ。
そんなある日、明は追跡者の存在を確信し無我夢中で逃げる。遂には導かれるように、目雷神社の境内へとたどり着いた。
明を囲む数人の男たち。黙ってついて来いと言うが、当然従えるはずもない。すると、男たちの一人が事情を話し始めた。
日本は古来から、裏で陰陽師が支配してきた。そして安倍晴明は魂となって生き続けており、彼らを指揮している。だがその御霊を維持する為には百年に一度、彼の血を引く者を生贄にしなければならないという。それが、明だというのだ。
信じられない明だが、男たちは容赦をしない。強引に連れて行かれようとしたその時、一天にわかにかき曇り、明を捕まえていた男たちに落雷が落ちる。
取りあえず難を逃れた明だが、男たちはひるまず彼を再び捕縛しようとした。その時、神社本殿の方から光る玉が現れて、男たちを倒していく。
光の球はやがて「目が雷の形をした鬼」である目雷鬼に変化した。彼は遥か昔、安倍晴明に封印され自由を奪われていた。そして長い年月封じられていたため、長くは鬼の姿を保てない。そこで鬼は、明に肉体を共有する契約を申し出る。
迷う明だったが、引っ越し以来、頭に響いていた声が鬼のものだったのだと分かり、一か八か鬼と契約を結ぶ。
鬼と一体化した明の両目は金色に輝き、一声叫べば、そこから凄まじいばかりの雷が放たれた。明を捕らえに来た者たちは這う這うの体で逃げ帰り、明は緊張が解けた途端、その場に倒れ込んでしまう。
「よし、これで駒は揃った」
この様子を陰から見ていた謎の男が呟く。彼の後ろには、目が炎の形をした鬼がぼんやりと立っていた。
長きに渡り日本を裏から支配してきた陰陽師たちと、それに反逆する鬼と人間のチームが争いを繰り広げる伝奇ファンタジー。今ここに開幕!(しないと思う)




