表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/53

■ 弾丸のマザケイド

大柄な男性冒険者マザケイドは、ひょんな事から即席パーティーを作ってギルドの依頼を引き受けた。


しかしメンバーは、どこか挙動がおかしな者ばかり。実のところ、マザケイドが最もあやしい素振りをしていたのだ。ソワソワと落ちつかない事しきりである。


実は彼には二つの秘密があった。一つは異世界からの転生者である事。もう一つは……。


さて、どうにかこうにか依頼を貫徹しようという時に、情報にはない強大なモンスターが現れる。パーティーは途端に劣勢に立たされた。このままでは、確実に全員があの世行きだ。


そう思ったマザケイドは、一大決心をする。彼が呪文を唱えると、彼の全身は白銀に光り、あたかも金属の如く強固になった。そして上半身をかがめ、モンスターへと”照準”を合わせる。


次の瞬間、彼の弾丸にも似た頭部は勢いよく体を離れ、モンスターの胴体を貫いた。


彼は転生者であり、かつデュラハン(首と胴が離れたモンスター)でもあったのだ。


実は転生する時、天界の役所のミスで転生先がモンスターしか空いておらず、泣く泣く彼はそれを承諾せざるを得なかったという事情がある。


だが、せめてもの特典として「普段は首と胴がくっついている。ただし、ビックリすると外れてしまう」「体を金属化させ、頭部を弾丸のように発射できる」という能力を与えられたのだ。


彼の予想もしなかった行動に、声も出ない仲間たち。


しかしモンスターは、死んではいなかった。最後の力を振り絞って、パーティーを道連れにしようと襲い掛かってくる。


「逃げろ!」


地面に転がったマザケイドの頭が、仮初めの仲間に叫ぶ。


しかし、彼らは迷っていた。


そして中の一人が、


「あんた、もしかしてデュラハンか? 仲間とも呼べない俺たちのために、そこまでしてくれた奴を見捨てられるか!」


と言ったかと思うと、彼の背中からそれほど大きくはないが、コウモリのような翼が生えた。どうやら低級のバンパイアのようだ。


「おい、あんたもか?」


隣にいた一人が、困惑の表情を見せた。


「えぇい。それは僕だって同じだよ」


更に後ろにいた一人が、自らの顔に手を当てる。すると正に肉面とも言える仮面が剥がれ落ち、中から大きな一つ目が現れた。彼は、サイクロプスだったのだ。


先の一人も「どうなってんだよ!畜生」と声をあげ、呪文を唱えるとその体は岩のようになった。こちらは自立型のゴーレムらしい。


実はマザケイドと同じような目にあった者は複数名おり、彼らは神の思し召しによって一堂に集められたのだ。


各々の能力を発揮し、モンスターにとどめを刺すパーティメンバー。


ここに隠れモンスター・パーティ「ルイトモン」が、誕生した。


果たして彼らがモンスターに転生したのは偶然なのか。天界・地獄界を巻き込んで、元・人間の怪物たちが織りなす仰天ファンタジー、ここに開幕!(しないだろうなぁ……)。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ