2-10 ちょっと落ち着かせなくちゃな
今日も、俺と真美子は、”魔虫の巣”ダンジョンに入っていった。
今日は本命の、中層から下層に生息する”タマタマ虹色大玉虫”を狩るためだ。
そう、高額で売れる魔物だ。
転移ゲート魔法陣で俺と真美子は、中層まで一気に降りた。
真美子のレベルはLV176まで上がっていたので、これなら行けるだろう。
「それじゃ真美子、またこの中層の階から真美子のレベルアップをしながら降りるよ。」
「はい。テツさん。」
真美子は俺についてダンジョンを進む。
このダンジョンは中層になると壁の周りに薄く光る苔が生えている。でもまだライトの魔法が必要な明るさだ。
ライトを2つ点けながら2人はダンジョンを進んでいく。
・・・・・・・・・
2人で魔物を倒しながら進んでいくと、通路の奥で黒光のする物体がライトに照らし出された。
それは、す早い動きで左右に動き回っている。
索敵によるとあれだ、ゴキブリの大きい魔物だ。
「長触覚大ゴキブリーチLV201前後、3匹来るぞ!」
「はい。」
2人は戦闘体制に入る。
触覚が長い大きなゴキブリがガサガサとこっちに凄いスピードで向かってきた。
「ひぃー!」
と言って、真美子は逃げてしまった。
そしてダンジョンの壁でうずくまる。
あ、ゴキブリ駄目なのか。俺も好きじゃないが。
仕方ないので俺は攻撃に移った。
ズシュールルンンン!
ズバーン!
俺は無詠唱で風の攻撃魔法を撃ち1匹を粉砕。もう1匹を剣で真っ二つに切り裂く。
残るは1匹。
その長触覚大ゴキブリーチは、飛んで天井に張り付いていた。
そして長触覚大ゴキブリーチは、触覚で攻撃してきた。
ブン!
長触覚が真美子に迫る。
バキーン!
俺は、急いで真美子の前に立ち、長触覚を払った。
そして、風の魔法を撃つ。
ズシュールルンンン!
エアスクリューで粉砕!
だが、長触覚大ゴキブリーチの白い体液が飛び散って降ってきた。天井にいたからな。
このまま真美子の白い液まみれなんか見てみたい気もするが、どうせなら俺のホワイトバレットじゃなくちゃな。
俺は風のカーテンを半球形に出し、それを防いだ。
「大丈夫?真美子。」
俺はそう言いながら手を差し伸べた。
真美子はその手を取って言った。
「は、はい。ごめんなさい。」
「ゴキブリが嫌いだったかな?」
「うん。」
真美子はすごくしょぼくれていて、目線も床に向いたままだった。
このまま継続は無理かな?
ちょっと落ち着かせなくちゃな。
「それじゃ、町に戻ろうか?」
「え?だってそれじゃ、お金が稼げないわよ。」
「次から別のダンジョンにしよう。とりあえず帰ろうよ。真美子。」
俺はニッコリ微笑んで言った。
真美子はしょんぼりしたままだったけど。
俺は黙って真美子の手を引き、ダンジョンを進んだ。
何匹か魔物を倒して、中層の転移ゲート魔法陣で2人は町に帰った。
真美子はその間、俺の手をぎゅっと握っていた。
◇
俺は帰りに、途中の売店でサンドイッチ買った。
そして宿屋に着いた。まだ午後1時頃か。
まだ、ダンジョンに行って帰って来るのに十分時間があるな。
俺はサンドイッチを真美子に渡してこう言った。
「ちょっとダンジョンに忘れ物した。行ってくる。夜遅くなるから気にしないで待ってて。」
まだ、気落ちしている真美子を俺はそっと抱きしめた。
真美子は汗といい匂いがした。
「あっ。」
真美子は俺の腕の中で顔が熱くなっていた。
これはキスしちゃおうか、マイラも何かあったとき、キスしたら機嫌直してくれたからな。
そして、顔を近づけ真美子の唇を奪った。
「んんっ!」
唇が触れ合う。
真美子からの抵抗はない。良し、いける。
少し唇を合わせた後、俺は舌を入れてみた。
真美子は一瞬ビクンとなったが、俺の舌を受け入れた。
そして、あろうことか、真美子も舌を絡めてきた。
あれ?処女じゃなかったけ?と思ったが、やはりその舌遣いは、ぎこちないものだった。
俺はソフトにゆっくりと舌を動かした。
「はぁ、ん。」
真美子は声をもらし、俺に抱き付いてきた。
おっと、これ以上すると、俺は真美子を今押し倒して襲ってしまいそうだ。
ちょっとゴキブリの後の初体験は申し訳ないだろう。
俺は唇を離し、真美子を見つめた。
そして、手を軽く振り転移して、ダンジョンに向かった。
◇
俺は転移ゲート魔法陣で”魔虫の巣”中層まで一気に降りた。
中層から下層へ俺は飛行しながら、次々と魔物を狩って進んだが、中層から下層にいると言われていた”タマタマ虹色大玉虫”はいなかった。
ダンジョンの中の道の枝分かれした場所を飛ばし過ぎたみたいだ。
今はもう下層。下層に早く着きすぎた。もい一回戻ってくまなく探さなきゃな。
この下層は、LV500以上の魔物がうようよしていた。
この階層は、真美子を連れて入るにはレベルアップさせてからじゃないと辛いな。
俺はまた上の階に上がりながら、今度は丁寧にフロアをくまなく回った。
時間がかかったが、”タマタマ虹色大玉虫”を沢山狩ることが出来た。
タマタマ虹色大玉虫の甲羅などの素材をリュックに縛り付け、俺は冒険ギルドへ売却に向かった。




