2-62 妖精の国の危機
その後、真美子は主に”勇者試練のダンジョン”でレベル上げで、俺は主に”魔獣大陸”でレベル上げをしていた。
最近、強力な魔族が、色々な種族の小国や町を荒らしている事が判明した。
その魔族の進行ルートは、この中央国家を目指しているらしい。
その進行ルートの途中には、妖精の国があった。
俺と真美子は、妖精王女シルダファンに連絡して、危なくなったら呼ぶように言っておいた。
でも、魔族との協定で、魔族が妖精の国を襲うことはないから大丈夫だし、結界もあるから心配ないわとシルダファンが言っているので、様子を見る事にした。
俺と真美子は数日間、どちらかが宿屋の部屋で待機し、シルダファンの緊急コールに備えた。
そして数日後、魔獣大陸にいた俺に、宿屋で待機していた真美子から連絡があった。
シルダファンからの緊急コールである。
俺は宿屋に転移した。
真美子と共に妖精の国に転移しようとしたら、正規の転移ゲート魔法陣は作動しなかった。
仕方がなく、俺の転移で妖精の国に行った。遠見の魔法を使いながらだったから、妖精城の外に転移した。
転移して、はじめに見た光景は瓦礫の山だった。
妖精城が大火力の攻撃魔法で破壊され岩が所々溶けていた。
何か高温の火魔法が使われたようだ。
「何だこれは。」
「もしかして、間に合わなかったの?」
そして、少し離れた所で爆発音がしたので俺と真美子は行ってみた。
そこには、妖精数体と強力そうな魔族の男が戦っていた。そしてシルダファンも戦っていた。
その魔族の男のステータスを見ると、バラダーLV3759だった。
真美子LV3897とほぼ互角のレベルだった。
俺は焦っていて、その魔族の男のレベルしか見ていなかった。
「食らえ!魔槍煉獄十二段突き!」
ズドドドドドドドドドド!
バラダーの奥義が放たれた。
「シルダファン!」
俺は叫びながら瞬歩でシルダファンのもとに向かった。
ガギャギン!!
バラダーが放つ連続の奥義を俺は覇者の剣Ⅳで止めた。
「む!」
と言って、バラダーはバックステップで下がった。
真美子も遅れて俺の横に並び、バラダーを牽制した。
「真美子、少し時間を稼いでくれ。」
と俺は重い声で真美子に言うと、血だらけのシルダファンを手に抱えた。
魔族の奥義を防ぐのが遅れたのだ。シルダファンは体を多数突かれて傷を負っている。
「わかったわ。」
真美子はそう言って、バラダーに向かって構えた。
俺は、念のため球状の結界を作り、中でシルダファンの治療を始めた。
◇
俺はシルダファンに最上級回復をかけた。
しかし、全く反応しなかった。
「死んでしまったのか?」
俺は呪い等がかかってないか、解析と情収集をした。
心臓がえぐられている。
左足も右腕もない。
血ももう流れてこない。
シルダファンは、死んでいた。
◇
俺が結界を解くと、真美子が魔族の男とまだ話していた。
よかった。その魔族、俺の手で殺してやる。
「それじゃ、小娘行くぞ。」
「まて!」
と俺は叫んだ。
「おお、さっきオレの槍を止めた男か、小娘より歯ごたえがありそうだ。治療していたみたいだがもういいのか?」
「ああ、もう遅かった。お前を殺す。」
「そうか遅かったよな。オレの奥義の最後の2撃しか止められたないものな。」
「てめー!」
「来い!」
俺はバラダーに切りかかった。
しかし、目が霞む。
キンン!
バラダーは槍で受け流す。
目はまだ霞むが、俺は構わず連続で切りかかった。
ギンギンギンギンギャーンン!
「ぐあー!」
テツさんの剣を数回をバラダーは捌いたが、槍が弾かれ、バラダーは左腕にケガを負った。
「ぐっ。馬鹿なこんな手練れが居るはずがない。オレは4大魔将軍だぞ!」
とバラダーが叫んだ。
4大魔将軍だと!
俺は手を止めた。
そして、鑑定魔法を使った。
”魔将軍”の表示があった。
魔将軍相手だと、神がこの戦いを見ているかもしれない。
俺は真美子の側に行き言った。
「くっ、魔将軍か仕方がない、真美子、後倒してくれ。」
「わかったわ。」




