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幼なじみ公爵令息様の本気が、最近ちょっと怖いです  作者: ayami


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第18話 「それって……デートですか?」


 舞踏会の翌日。


 王都学園は――


 昨日の話題で持ちきりだった。


「ねえ聞いた!? 全部予約事件!」


「伝説すぎる……!」


「公爵様ガチすぎ……!」


「リリア様、勝ち組……!」


(やめてえええええ!!)


 私は机に突っ伏していた。


「……おはよ」


 後ろから、聞き慣れた声。


 レオン。


 いつも通りの制服姿。


 ……なのに。


(なんでこんなに意識するの!?)


 顔を見れない。


「……おはようございます」


 小声。


「……なんで敬語」


「い、いえ別に……!」


 動揺。


 レオンは、不思議そうに眉を寄せた。


「……昨日のこと?」


「……はい……」


 正直すぎた。


「……嫌だったか?」


 真剣な声。


「全部予約」


「重かったか?」


(気にしてたんだ……)


 胸がきゅっとする。


「……違います」


「嬉しかったです」


「……すごく」


 俯いて言う。


 レオンは、少し黙って――


「……ならいい」


 ほっとしたように息をついた。


 可愛い。


 放課後。


 中庭。


 偶然を装って、二人で並んで歩く。


(……偶然じゃないですけど)


 レオンが、ぽつり。


「……なあ」


「今度の休み」


「空いてるか?」


 唐突。


「……え?」


「……空いてますけど……」


「……そうか」


 少し考えてから。


 意を決したように言う。


「……じゃあ」


「一緒に」


「王都、行くか」


 ……ん?


「……王都?」


「……二人で?」


「……ああ」


 間。


「……その」


「……服とか」


「……選びたいし」


「……甘いものも」


「……食べたい」


 だんだん声が小さくなる。


(全部デート要素!!)


「……それって」


 私は、そっと聞いた。


「……デートですか?」


 レオン、固まる。


「……っ!?」


 耳が真っ赤。


「……ち、違……」


「……いや……」


「……違わない……」


 小声で認める。


(尊い……)


「……いいですけど」


「……初デートですよ?」


 からかう。


 レオンは、むっとする。


「……だから」


「……ちゃんとする」


「完璧にする」


「失敗しない」


(重い!!)


 でも嬉しい。


 その瞬間。


「へえ〜?」


 横から声。


 アルト。


 にやにや。


「初デート?」


「公爵様、ついに?」


「独占から外出へ進化?」


「うるさい」


 即遮断。


「リリア」


 レオンは、私の手を軽く握った。


「……楽しませる」


「約束する」


 まっすぐな目。


 ずるい。


「……期待してます」


 私は笑った。


 こうして。


 二人の――


初デート計画が、静かに始まった。


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