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今日も今日とて、姉によく似た小生意気な姪っ子は勢いよく扉を開けると開口一番に叫んだ。
「おじさん! 一緒にお菓子作りをしましょう!」
「……なに、急に。また賄賂? もうやめときなよ、どうせうまくいかないんだから」
「違いますよ。今学期はまだ賄賂が必要になるような悪いことしてないじゃないですか。そうではなくて、今日クラスメイトと話してたんです」
「……? 何を?」
「夏休み、どう過ごしたとか。どこに行ったとかです」
「あぁ、思い出話ね」
「はい。で、私の遊園地はかなり強いカードでした。おじさんはクラスではなんか評価高いので、それもあって大概の相手にはマウントとれます」
「そっか。友達無くすから夏休みの思い出でマウントとるのやめような」
「でも、思わぬ伏兵が潜んでいたんです。家族でお菓子作りをしたという何の驚きもない思い出です」
「そもそも夏休みの思い出に驚きとかいる?」
「でも、同じような日を過ごした子は多かったみたいで、あっという間に話題は各々が何を作ったかという話になりました」
「……なんとなくオチが見えたわ」
「このままではクラスメイトにマウントがとれません。というわけで作りましょう」




