phase7
前回立ち入ったときと同じく、暗い中庭は誰も受け付けないような気色に包まれていた。
A組まで足を運んだが、残っていたのは女子二人組だけ。昼休みだから席を外してることも想定できたが、思いっきり当てが外れた俺はもしやと思いこの場を訪れてみた。
ひっそりとした中、片方のベンチに面識のある端正顔を発見する。そいつは彫刻のような構図で、長椅子の端っこに陣取っていた。
すかしてるのはよくできた面構えに合ってるが、もう少し愛想よくしたほうが近寄りやすいんじゃねえのか? 俺のほうがいくらかマシな気もしつつ、
「首尾はどうなんだよ」
挨拶も省き、内塔の対角線上へ腰掛ける。
お互いあらぬ方向を向いているため、歓迎されているのかはあいまいだが、
「フッ、魔女王様は傷の一つでも負っているか? 換言すればそういうことだ」
意思の疎通は難無く行なわれた。
相当自信があるようだな。その調子を維持してくれ、と肩でも叩けばいいんだろうが、これはスポーツや格闘技の話題とは別物だ。
内塔は抑えのきいた声を明らかに俺とは逆へ向けて、
「しかし、一度だけ防ぎ切れずに魔女王様への攻撃を許してしまった。直接当たらずとも、あれは僕のミスだ。運よく一般人の君が救助した形になったわけだが」
救助……。公園でのキャッチアンドリリースのことか? やはりと言うべきか、あの場には俺と紗都以外の何者かが潜行していたってわけか。
「知ってのとおり、風使いの小娘は魔法属性の武器化を弓矢としている。遠距離必中型は少々厄介なのだ」
どのとおりだよ……。
千代田を指しているのは解るが、あいにく俺は漫画やアニメやらに造詣が深いわけではない。ゲームでさえ単純なものにしか手をつけないというのに、
「ボクシングを観たこともないヤツへ専門用語を並べるように解説されても、理解できるわけねえだろうが」
「想像力の問題だな」
けっ、つくづく癇に障る野郎だ。
「魔法なんてのは手や物から、こう……バーッと放つもんじゃねえのか。わざわざ武器めいたもんを使わなくてもよ」
俺は多少の身振りをつけて言った。相手が見ているかは考慮せずに。
「君が知ったところで活用もできないだろうが、己の属性を武器化することによって魔法威力は格段に跳ね上がる。誰もができることではないが、ヤツらはそれ相応の手練れだったってことだ」
こいつの言う誰もがは、魔法使用者って前提がつくんだろう。
俺は垂れ目がちなおしゃべり女子の顔を浮かべ、
「俺の周りにまた一人増えやがったぞ」
「フッ、無謀にも魔女王様の身体に触れた愚鈍女か。他にも正体をひた隠しにしているヤツがいないとは言い切れないな」
「あんなのがまだ増殖するっていうのか」
「懸念しとくべきではある。一定の範囲内で法力を使えばその存在を認識できるのだが、巧妙に偽装しているのか、はたまた取り越し苦労なのか。見極めるのは非常に難しい」
ぜひ思い過ごしであって欲しいぜ。これ以上周囲にうろつかれちゃ、寝覚めよりも寝つきが悪くなりそうだ。
「あいつら、意気盛んて感じだぜ。お前だけで目を配れんのかよ」
じゃあ、君にも頼むと言われても無理な話だけどよ。
体勢を変えたような音を立てつつ内塔は、
「どちらにしろ、校内では互いに殲滅するほどの立ち回りはできない。君が目にしていないだけで、外では嫌というほどやり合っているがな。中でも氷使いの女が執拗に挑んでくる」
「乃浪か」
「名前など知らない。興味もない。しかし、ヤツらもそろそろ気づいただろう。六百人を超える配下がまったく出現しないのだからな。僕だけしかいないことを隠し通すのも限界に達してきた」
こいつ、ホントに一人で戦ってやがるのか……。
何百人もいると言った方便が、いとも簡単にあの連中の抑止力になった。裏を返せば、ヤツらが慎重にならざるを得ないほど忌み嫌っていたってことだ。
さらに付け加えるなら、紗都はそれ以上に危険な存在として見なされているんだろう。安易に手を出さないのは、模範生とは相異なる得体の知れなさなのか――。
だが、俺から見るあいつは誇張すると平和論者にも思える。内塔を含め、全員考えすぎなんじゃねえかと首を捻りつつ、
「で、どうするつもりだ。何かのリミットが近づいてんだろ」
「僕がヤツらを排除するに越したことはないが、始末は覚醒した魔女王様がつけるはずだ。あと少しの間、護ることができればそれでいい」
あと少し――。
日数的ではなく、時間的な意味合いのほうが強いのだろう。
「お前が言ってた完全な復活ってのが起きると、紗都はどうなっちまうんだ」
「フッ。誰しもが抱く幻想を、驚異的な法力によって叶えることができるのさ。魔女王様の力が満ち足りれば、大陸の一つや二つ一瞬で吹き飛ばすこともできる」
さすがに内塔へ顔を向ける。
「……冗談だろ」
内塔も視線だけを俺に寄こし、大真面目な顔で言う。
「冗談だと思うのなら笑ってみせてくれ」
「ふんっ」
俺は言われたとおりに鼻で笑ってみせた。
ホントは声を上げて大笑いしてもいいくらいだ。幸いこの場には俺とこいつの二人しかいねえしな。
「……お前、最高におもしれえな。あいつの現状を知ってんだろ? 空飛ぶホウキみてえのに跨って、ガキのようにはしゃいでるだけだぞ」
「では、その浮遊している原理はなんだ? 目の前で幾人が姿を消してみせた? 君の狭い尺度には辟易とする」
内塔は俺に鋭い眼光を飛ばし続け、
「語り聞かせるのは無駄だったようだな。所詮、一般人に理解できる次元ではないのだ」
むしろ一次元減ってるんじゃないかと連想しつつ俺は、
「紗都の力量が今後どうなるかなんて知ったこっちゃねえ。今が最大値じゃないなら成長の余地ってのもあるんだろう。けどな、お前やあの少女組合だかも、あいつを過大視してるだけだろ」
「力を知らずして、君はどう評価できるというのだ」
「俺が言いてえのは、紗都が危険を及ぼすバカなマネなんかしねえってことだ」
「フッ」
と漏らして目を閉じると、内塔は数度首を振った。
「君が知っていることは僕よりも多いのだろう。しかし、あのお方は紛れもなく魔女の中の女王。僕にとってはその知識だけで充分だ」
「そこまで心酔してるなら、紗都本人に言ってやってくれ」
「明日まで護りきることができればそうしよう。それまでは暗躍の身で構わない」
まあ、頑張ってくれよ。と激励する流れで終えるわけにはいかない。俺はここへ魔法講座を受けにきたわけでもねえんだよ。
「仮にだ。お前っていう防波堤を突破された場合、紗都はどうなる」
「魔女王様の力は刻々と強大さを増している。今となっては足元をすくわれることもないはずだが、その御手を煩わさないために僕は動いているだけさ。もちろん万全を期すという面もある」
仕えていることに喜びを感じているのか、内塔は純朴そうな微笑みを浮かべた。
こいつは最優先に紗都の身を案じている。それはそれで結構なことだ。頭を下げるまでもねえ。
ただ、本当にそれでいいのか――。
「なあ」
内塔が聞き入れるかは別として、提案するくらいはいいだろう。
「争うマネなんかしねえで皆仲良くやったらどうだ。なんだかんだ言っても、あいつらだって紗都と同じ女子高生だぜ?」
「……君は目を開けたまま睡眠を取っているのか?」
「寝言じゃねえよ。お前こそボケたこと言ってんな」
「じゃあ、僕から君に提起してやろう」
小難しいことなら勘弁してくれよ。
「どちらかが消滅しなくてはならない事象で、君はヤツらを残したほうが有益だと推考しているのか?」
「そりゃ……」
俺は言いよどむしかなかった。
「君の答えは解っている。だから協力を求めた部分もあるのだ」
大義だかのために見過ごせというのか。
「ヤツらは魔女王様の存在を消すことしか頭にない。だが、殲滅されるのはヤツらのほうだ」
使う使わないにかかわらず、ヤツらにとって紗都がとんでもない力を所持していることが問題なんだろう。
俺にはその力をコントロールする腕前に難があるような気もするが、
「そもそも、お前らの言う存在を消すってのはどういう意味なんだ?」
「そのままの意味だ。現実に即した言い方をすれば〝行方不明者〟ということになる」
……とんだ犯罪者集団じゃねえか。これがホントの確信犯てやつじゃないのか?
使い所を指摘する紗都が傍にいないため、合っているのかいまいち自信を持てないが、目の前の騎士気取りにも涼司と同じ病の匂いを感じ始め、
「そんなもん、アニメの中だけにしとけよ。あれに沿ってるなら魔女側はどう足掻いても負けちまうんだぜ?」
「アニメ……? 何のことだ」
「紗都が影響を受けた魔女が登場する少女アニメだ。お前知らねえのか」
「さあ。君の発言内容に理解しかねる部分もあるが、そういったものに関心を寄せることはないからな」
変なところで気が合いそうだな。
さっき乃浪が発言した団体名だかは、あのアニメに出てくるものを匂わせていた。ま、あそこから現実に抜け出てきたってわけじゃないだろうが、こいつには聞き覚えもないのか。
「今日の放課後、そのアニメのイベントだかに紗都は行くらしいぞ」
俺は紗都の行動予定をそれとなく教えてやった。
「君も参加するのか?」
「興味もないのに行くわけねえだろ」
「一緒に行け」
「あ?」
内塔は少し乗り出し気味で俺に凄んでみせる。
「魔女王様に同行しろと言ってるんだ」
「ふざけたことを抜かすな。何ならお前が付き従ってやりゃあいい」
「僕は当然向かうさ。切羽詰まったヤツらが、何か企てているかもしれないからな」
企てるっていっても、涼司が偶発的に持ち込んだ話だ。あの鳴世だって不参加を決め込んでいたし、紗都に抱きついて途中退場へと追いやられてたからな。
「俺が行ったところで何も変わりゃしねえよ。それに、人の集まり具合だってそれなりにあるはずだぜ。あいつらだって派手なことはできねえだろ」
「身を挺して護れと言うつもりはない。少なからず、君にしかできないことがある」
「手でも引っ張って保護者の真似事でもすりゃいいのか? 意地でもやりたくねえな」
「自宅や校内にいるのとは時局が違う」
鬼気迫るといった感じで内塔は言った。
「何が違うってんだ。俺には護衛だかをする術もねえんだぜ? 別に卑屈になって言ってるわけでもねえぞ。お前が護り手という役職にあるなら護りきってやれってだけだ。適材適所ってのがあるだろうよ」
「まだ解らないのか」
わがままなガキにはほとほと困るみたいな顔をするな。
「おそらく、魔女王様が不完全な状態だということにヤツらは気づいたはずだ。あの不用意に接触した女のせいでな」
鳴世が?
「魔女王様は本能的衝動で身を護ってみせた。本来敵と見なした場合、相手があの程度で済むことはないに等しい。逆に、あの愚行によって倒せるレベルにあるとヤツらは捉えたに違いない」
――でもでも、日頃の行ないがいいから棚から牡丹餅いただきましたっ。
鳴世が言ってたのはそういう意味だったのか。
「僕以外に部下が現れないのと相まって、必ず攻勢を強めてくる」
「だったら何だっつうんだ。さっきも言ったように俺は――」
「万一、魔女王様に危機が迫った際、すべての事柄を伝えて欲しいのだ」
この俺が……。
「僕が手一杯で目を配れない状況への対抗策さ」
「……ぶちまけて、紗都本人に発破をかけろってのか」
「致し方ないがそういうことだ。一般人という立場で事情を知る稀有な存在。その君が傍にいれば、ヤツらにとってマイナスにはなってもプラスにはならない」
鳴世は俺が付き添うことを推奨してた気がするけどな。
それにしても、俺はいつからお前や紗都の部下に成り下がったんだ、と質問か抗議とも取れる声を上げる前に、
「少なくとも、君だって魔女王様の身を案じているからこそ僕を訪ねたのだろう。移動魔法を使用して颯爽と現れることができないのならば、せめて目の届く範囲にいてできることをやるべきだ」
内塔は駄目押しとばかりに熱弁してきた。
同じ性別同士なのに気持ち悪いほど視線が絡み合う。
何だか、イラっとくる半歩手前って感じだ。言われてることが正論すぎて、俺の頭に反論センテンスが浮かんでこない。これ以上口を開いたら、駄々をこねるガキと同じになっちまう。
紗都以外のヤツらに誘導されてるようで、すっきりしない気持ちは残っている。
だがな、一言くらいは俺らしいことを言わせてもらうぜ。そもそも、自分らしさがどんなもんかもよく解ってねえけどよ。
俺は立ち上がるとズボンのポケットへ両手を突っ込み、精一杯取り繕ったつもりで、
「ふんっ、気が向いたら行ってやるよ」
内塔の口角が僅かに上がったのを目にしつつ、中庭から離脱を開始した。
教室に戻ると大半の生徒があちこちに着席し、授業前の時を気ままに過ごしていた。俺の前と右横は空席のままだ。
自席へ座りながら、知らず知らず目が探していた黒髪ツーサイドアップに焦点が合う。
紗都は圷を含めた数人の女子に囲まれ、教室内で見せるいつもの笑顔を浮かべている。
あいつはホントに何も気づいていないんだろうか――。
幾度となく抱いた疑念が、俺の頭を通過していく。
半強制的に箝口令を敷くヤツが両陣営にいるせいで、紗都本人へは聞くに聞けない有様を継続中だ。
少女一派のほうはバレたら成り行きでといった感じだが、内塔は陰ながら支えることに主眼を置いているため、俺にも隠匿行為を徹底して欲しいのだろう。
あの女子連中が正義の味方を自任するなら正々堂々やってみろとも思うが、護り手とやらはそろそろ女親分に身分を明かしたほうがいいような気もする。一貫して紗都を護ることに尽力してるのはよく解る。ただ、敵の存在を知られたくないからといって、自分の立場まで伏せる意味がホントにあるのか?
思索にふけっていた矢先、焦燥感に駆られる安っぽいストーリーが俺の脳内で創られた。
護り手だというのは単に内塔の自己申告でしかない。双方の言い分に整合しない箇所も多々あるが、あいつら全員が結託しているという現実性はゼロなんだろうか。中庭での千代田との小競り合いは、俺を欺くための演技だったとしたら……。
紗都はどうなんだ――。
あいつの真意が魔女になることだけじゃなく、厄介事も望んでいたという公算はないのか? それとも何か別の、俺にも語れない秘め事を隠し持っていやがるのか?
これだけ別世界的なことが起きれば疑いたくもなる。俺が知る限り、昔から紗都は嘘なんかつくようなヤツじゃなかった。すべて知った上で魔女として振る舞っているのなら、それこそ俺の中の現実世界がぶっ壊れちまう。
さすがにそれはないと思いたいとこだ。悪気もなく召集しちまったってほうがまだしっくりとくる。だいたいアニメの魔女に憧れただけの紗都と、他の連中のシリアス具合に落差がありすぎるだろ。
机の上に放置してあった開きっぱなしの雑誌に気づき、先ほど恩着せがましく聞かされた啓示のことを思い出した。
あのチビ娘め。しょうもない嫌がらせばっかしやがって、何か恨みでもあんのかよ。
俺は何気なく目についた別の十二分の一を読み入る。
ん?
星座を確認してから、二度目を読み始めた。
これは――。
今週発行のものかと日付を確かめ直し、三度目の黙読に突入する。
『今週のおうし座。あなたが願ってきた幼い頃からの夢が叶うかもしれません。最も身近だと感じる相手へ手作りのお弁当をプレゼントしましょう。職場や学校などの最寄駅で、三日間続けて手渡してあげて下さい。ただし、あなたが取り決めた時間を相手が守らないと、予期せぬ展開が待ち受けている可能性も……。せっかくのチャンスを逃さないためにも、まずは精魂込めて腕を振るうことです』
マジかよ……。
魔女復活の儀式作法が、あまりにも解りやすい形で示されていた。
紗都のヤツ……こんな稚拙なものを見て信じやがったのか?
いや、あいつのことだ。誰かから聞きかじっただけだとしても、本気で信じた上でこれを遂行したんだろう。紗都の魔女になるという熱意は、たとえ滑稽だとしても本物だった。もしかしたら、何度も似たようなことへチャレンジしていた可能性もある。
魔女になれますと明白に書かれているわけじゃないが、変に真面目でひたむきな性格が、ついに功を奏したってわけか。もっとこう怪しげな集会にでも出かけて、さらに怪しげなヤツと契約だか誓約を締結したりするもんだと思ったがな。
にしても、こんなもんで夢が叶っちまうなら、現実離れした輩がそこらじゅうを闊歩してんじゃねえのか? しかも、片棒を担がせる相手に何で俺を選びやがったんだ……。
ふと、俺の本能がもう一度よく読めと強要している気がした。
並外れた引っ掛かりを感じた俺は、粗雑に雑誌を掴んで誌面に目を凝らす。
『ただし、あなたが取り決めた時間を相手が守らないと、予期せぬ展開が待ち受けている可能性も……』
……全然守れてねえじゃねえか――。
紗都が魔女になることを願い、庶民的ともいえる方法で夢を叶えた。そこまではいい。今さら文句をつける気もねえ。
――復活の儀式に何らかの支障をきたしたとしか考えられない。
――おっかしいなーと思うことは色々あったけどさっ。
俺の全身が総毛立った。
さっきまでの洞察が、無意味なものへと変わっちまいそうだった。
ヤツらの存在や危惧的状況を招いたのは……この俺のせいなんじゃないのか。
……けっ、そんなバカな話があるかよ。
呆れてすぐにでも笑えてきそうなもんだが、ギャル雑誌を手に笑みなんか浮かべてた日にゃ、俺のアイデンティティにかかわる。
だが現実問題として、このバカげた非現実は危局へ向かっている。紗都に伝えたところで、憂慮すべき展開が早まるだけだ。
俺は雑誌を机に置くと、あらゆるポケットをまさぐる。
あった。
涼司に突き返されたガムが一枚、食われずに胸ポケットへ収まっていた。
包装紙を剥き、ポイっと口へ放り込む。
俺にできること、か。
深呼吸のように一つ溜め息を吐いてから、俺は席を立って涼司の元へと歩を進めた。
あんなとこにあいつと行くのは何年ぶりだっつう話だ。しかも望みもしてねえのによ。
机に横顔をくっつけ、ダルそうにしている涼司の横へ立つ。
こいつ、マジで風邪が悪化してんじゃないのか?
「おい」
目だけで応答してくる涼司へ、俺は至って明快に言う。
「気が向いたから行ってやるよ」