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異世界制圧奮闘記  作者: 大九
第4章 青龍編
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第1話 全校ランキング

今話より、新章になります。バトルシーンが増えればいいなと思っています。・・・。無理か。

 入学式の一連のことがかなり大事であったので、その後の学生生活は何事も起きることなく平穏だった。といいたいのだが、現実はそんな生半可な生活ではなかった。


第8章 ランキング制度

第2条 ランキング制度とは、在校生の実力を序列するものである。実力の判定方法は、模擬試合その他によって、相手を降伏、若しくは戦闘不能状態にすることによって決するものとする。


 これにより、僕の学生生活は休まることがなかった。判定方法の模擬試合その他ってのが大いに問題で、要は、授業時間以外校内において相手を倒せばそれが自動的にランキング戦として認められてしまう。なので、入学2日目から試合の申し込みばかりで休まる暇がない。4人目からは断れるということから、一日にこなさなくてはいけない試合は3試合までなんだけど、奇襲による攻撃に対応するだけで、戦闘の意思ありとみなされ、結局戦う羽目になる。S組の人たちも容赦なく襲ってくる。(というか、トルチェとかメグとかが率先して襲ってくる。)


 入学して5日が過ぎたけど、結局トップ5のランキングは一度も変わらなかった。6位以下は僕への挑戦をして、消耗したところに下位の人間が畳み掛ける、という泥仕合を繰り広げた結果、かなりの流動性を誇っていた。


 そして、入学から一週間。今日は初年度ランキングから全校ランキングに組み込まれる日。例年だと、新入生は高くて40位くらいだって言うらしい。2,3年生となるとやっぱり強いってことか。


「目立ちたくないから、出来ればあんまり高くないほうがいいな。」


 僕がそうぼやくと、横にいたトルチェにスパーンと頭を叩かれた。


「なに馬鹿な事を言っているのよ。私の予想じゃ、まさかの一位だってあり得ると思っているんだから。」


「そうだな。なんせ我々のクラスはなぜか校長直々にご指導くださっているし、特にチカラには期待と見抜いている実力が大きいからな。」


「トルチェ、メグ、そんなに言わないでよ。わざわざ魔法も使わずに弱そうなふりをしてきたんだから。」


 僕がおだてる二人に慌てて言い訳をすると、二人は途端に不機嫌になる。


「すると私たちは、その手加減して弱そうにしているダーリンに全然勝てないってことね。自分の弱さに悲しくなっちゃう。」


「チカラが魔法を使えないのは、使わないんじゃなくて、使えないんでしょ。戦争だといいかもしれないけど、学校教育で“土の巨砲”なんて初めて見たわよ。校長先生も呆然としていたじゃない。」


 おっしゃるとおりです。入学直後最初の魔法授業があった。校長先生もわざわざ見に来てくださって、ちょっと頑張っちゃおうかなと思った結果、土属性の魔法をぶっぱなした。本当は“土の矢”くらいを出そうとしたんだけど、出てきたのは巨砲であった。(結果、未だに魔法実習室は修理作業中)

 先生曰く、魔力の制御ができていないかららしい。今は、サフィに手伝ってもらって、微量の(周囲からすると普通の量の)魔力を出す訓練をしている。そして、それがしっかりできるまで魔法使用禁止令を出されてしまった。


「とにかく、もうすぐ貼り出されるから見に行きましょう!」


 トルチェを先頭に3人で見に行くとちょうど貼りだされたようだ。ただ、人が大勢集まっているので見えない。3学年、全校150人(若干の欠員有り)分のランキングである。自分の名前を見つけるのも大変だろう。


「サフィ、ちょっと見てきてくれるかな?」


 サフィにお願いしてさっと見に行ってもらった。常時宙に浮いてる精霊は便利だなあ。やがて、サフィが返ってきたので結果を聞いてみることにした。


『ご主人様は11位、トルチェ様は37位、メグ様は43位でした。その他S組のセミー様は52位、コウ様は56位でございます。一年の他の生徒は70位台にチラホラとランク・インし始めているくらいでした。』


「ありがとう、サフィ。やっぱり一位とかじゃなくてホッとしたよ。例年の話だと40位くらいがトップだって話だからこれでも異例なのかもしれないけど。」


 サフィの頭を撫でてあげながらつぶやく。


「私が37位ねえ。もう少し高いかと思ったけど、このくらいなのね。まあ、いいわ。すぐに順位を上げてダーリンへの挑戦権も取得するんだから。」


「その前に私がボコボコにしてやろう、トルチェよ。」


 メグが好戦的な笑みをトルチェに向ける。トルチェは国王(ちちおや)がその身分を暴露してしまったから、なかなか周りが近寄って来なかった。(ランキング戦という意味で。)

 皆、王女に怪我でもさせたらとか思ったらしい。しかしS組のメンバーはそんな事を全く思わないでよくトルチェに勝負を挑んでいたので、彼女も余り気にしていないだろう。それに、変な下心で近づく奴らにトルチェは、


「私は身も心もダーリンのものなの。私に振り向いて欲しければ、せめてダーリンを倒してからにしなさい!」


と、曰うものだから僕の修羅場は更に激しさを増すのであった。


 このまま3人で教室に向かおうとしたところで、後ろから呼び止められた。


「おい、君が噂の、チカラ・スズキか?俺は3年のガブリッテ・ガウス。ちっと模擬戦しようじゃねえか。」


うわ~、変なのに絡まれた。どうせランキング15位くらいの一年に負けてふざけんなとか思っている先輩なんだろと思って振り向くと、・・・。


 胸についているランキング章には1の数字が輝いていた・・・。

奇数日の更新は嫌なので、次話更新は5日後の11月2日12時にします。

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