第12話 今、人気の~ホテル牢獄~
ここから、またしばらく共通ルートに入ります。奴隷の話が出てきますが、そこまでじゃないと想います。えっと、多分。
サフィが案内してくれた宿は堅牢な牢獄のようだった。
「あの?サフィ?ここって?」
『はい、一部コアなファンに愛用されているホテル牢獄です!』
「いや、これ本物の牢獄じゃなくて?」
『ここの売りは、牢獄並みの頑丈さと治安の良さです。なんでも、牢獄は脱走されないようにと言うことが一番ですからね。お金を払うまでは絶対に外に出してもらえません。因みに料金は9割9分前払いで、チェックアウトの時に残りの1部を払うようになっています。どんなお尋ね者でもここに入ってしまえば、国家権力にも引きずり出せません。あと、牢獄は治安が大事ですからね。基本的に客同士の接触は無いようになっていますが、諍いを起こすと牢番が現れて双方共に大変なことになります。』
なるほど、なかなか壮絶なホテルらしい。よく見れば、ホテルの前には張り込み中と思われる人物が何人もいる。お尋ね者が何人かここに篭っているってことか。ってか、張り込むならもっと気配消せよとか思うのは元経験者だからかなぁ。
とりあえず、中に入ると外見とは打って変わってすごい綺麗な内装になっていた。まあ、牢獄とはいえホテルだからね。後ろの3人は、粗末な格好と首に付いている奴隷輪のせいで、周りから奇異な目で見られている。早く部屋に入ったほうがいいだろう。
受付のホテルマンのところに行って部屋を取ろうとすると、今日はキングサイズベッドの一人部屋一つしか空いてないらしい。なお、奴隷は人数にカウントしないらしいので、僕の宿泊費だけで済む。一泊5銭らしいので、作っておいた小銭で支払った。今日、4銭9500厘払って、明日500厘払えばいいのか。ここの貨幣価値はなかなかなれないな。(“な”がいっぱいだ。)
部屋につくと、3人をベッドに座らせ、僕は椅子に座った。サフィは相変わらず、僕の肩に乗っている。
「えっと、はじめまして。僕は鈴木力と言います。とりあえず、君たちの名前を改めて教えてもらっていい?」
『ご主人様、またデリカシーが無いですね。いいですか、奴隷になると、すべての所有物を失います。当然名前もです。奴隷前の名前を踏襲するのが普通ですが、主が改めてつけるということが名目上あります。また、奴隷に前の名前を聴くのは、奴隷を辱める行為でそういうのは・・・。』
「サフィ、うるさい。あと、説明長過ぎ。いいじゃん、こっちの考えを伝えなくては話しが進まないんだから。」
『え?ちょっと、ご主人様ァ~。』
サフィがまだグズグズ言っているが、とりあえず無視しといた。
「で?なんか、いろいろひどいかもしれないことを聞いちゃうかもだけど、答えてくれると嬉しいな。」
しかし、警戒している3人は黙ってこっちを睨みつけてくる。まぁ、そうか。いきなり奴隷にされて、でもってその買った男に逃げ出せないような堅牢なホテルにしかも同じ部屋に連れ込まれてしまったんだもんね。
仕方ない、じゃあ、結論から言うか。
「僕は、3人を奴隷から解放してやりたいと思っているんだ。で、その先の身の振り方も考えなきゃいけないだろ?だから、先に話を聞かせてもらえないと何も出来ないんだよ。」
まだ、3人は疑惑に満ちた顔をこっちに向けていた。
次回、奴隷解放になる。と想います。もともと、奴隷達は解放するつもりでした。やっぱり、なけなしの良心が痛むもんね!




