お茶会の時間
この皇国では毎年、今年度12歳になった者、なる者が参加するお茶会がある。
社交会の第一歩として失敗は許されない行事の一つである。
実はこのリベリオ皇国の貴族の子供は、12歳まであまり他の貴族と特別な関わりを持つ機会があまりない。
つまりこのお茶会で友人を作るものが大多数なのである。
そして、今。
「レイ侯爵家令嬢、初めまして!私、エヴァーズ侯爵家の長女、メロリンですわ。ずっとお会いしたかったんです!」
「初めまして、エヴァーズ侯爵令嬢。私会いたかった、というのはどういうことでしょう?私のことを知っていたのですか?」
「それは勿論!レイ侯爵家を知らない者はいませんわ!私、ずっとレイ侯爵令嬢とお近づきになりたかったんです!勉学も魔法も優れていると聞いていますわ!」
あぁ、、そういうことね。
実は私のお父様、ルイシア・レイは娘を溺愛してるだけじゃないんです。
私の家は侯爵家で、公爵家より家格は低いものの、権力や財力は公爵家にも及ぶくらい高い。
だから、その侯爵家の子供と仲良くなってこいとでも言われてるのかしらね、エヴァーズ侯爵令嬢は。
同じ侯爵家なのに、えらい違いね。
すると、エヴァーズ侯爵令嬢が私に話しかけているところを見た貴族の子息子女がどんどん押し寄せてきた。
、、、いやいや、急にそんな言われても覚えられないって!
仲良くなるって、覚えられれば良いってことじゃないでしょう?
そんなときだった。
一本の木の木陰に佇む少女を見つけたのは。
「あの子、、令嬢は誰か分かりますか?」
「あぁ、ロナルド伯爵令嬢です。ロナルド伯爵家の三女で、レイ侯爵令嬢とは逆の意味で知られているんですよ!あの令嬢、何も出来ないらしくて。勉学も魔法も、マナーも。女子ですから剣技も出来ません。」
「っ!!」
「それでご両親から止められてるんですって、私たちと話すの。でもこのお茶会は絶対に参加しないといけませんから、あそこで一人でいるんですよ。ほら、もうあの令嬢は放っておいて、私とお話しませんか?」
「いえ、私とも!」
「僕とも!!」
そしてまた集ってくる子息子女たち。
、、、エヴァーズ侯爵令嬢がそこまで性格悪いとは、思ってなかった。
いや、貴族は皆そう思っているのかもしれない。
自分の役に立つ人を、見定めている。
でも私は、あの子の方が良い。
気付いている。
さっきからロナルドさん伯爵令嬢はこちらをチラチラと見ている。
でも、この集まっている人たちを見てまた悲しそうな顔をし、俯く。
そんな顔はさせたくない。
ふっ、絶対言えないけど、あんたなんかよりあの子の方が100倍くらい可愛いんだから!
「じゃあ私はあちらへ行っていますね。」
「えっ、」
「レイ侯爵令嬢!」
わー、私、大人気ー(棒)




