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096⚫️名工の作品
エイブ・マッカートニーは、銃の時代が終焉へと向かう転換点に立ち会った、最後にして最高の名職人である。弾丸の素材は底をつき、精密な部品を製造できる職人も絶えた。文明は静かに、火薬から弓や刃物へと回帰していく。
エイブはその潮流を誰よりも早く悟り、残されたロストテクノロジーの素材を使い切る覚悟で、二つの遺産を鍛え上げた。
一つは、ラベロに託された弓。廃墟から発掘された最後のリザーブ、カーボン・ナノ・ファイバーを用い、同時代の技術では二度と再現不可能な複合材の剛弓を仕上げたのである。軽く、強靭。そして何より、唯一無二。
もう一つは、ボロスに授けられた’すべてを両断するナイフ’。その製造に不可欠な特殊粒子もすでに枯渇しており、同じ刃を打つことはもはや不可能だった。
ブリッツは旅立つ二人に、エイブが遺した最後の希望を託した。弓とナイフ。それらは技術の終焉と新たな時代の継承の象徴、世界に二つだけの聖遺物である。




