33/78
041⚫️旅立ちが未来へ繋がる日
さあ、行くぞ!
母さん、心配しないで。
兄ちゃんと一緒だし、ここには父さんを支えてくれる仲間が大勢いるんだし。
それに、あの空高く昇り、見えなくなった‘巨竜’だって、
いざとなればきっと力を貸してくれるはずだ。
少なくとも周囲のコロニーの連中は、そう信じて俺たちを恐れている。
いや、畏敬、と呼ぶべきなのかな。
巨大な丘が崩れ、今はただの緩やかな斜面となった。
カンナが見つけた‘洞窟’があった一帯は、
いつの間にか住民たちから‘カンナ平原’と呼ばれるようになっている。
そうさ、ちょっとした冒険に出るだけさ。
でも、できれば新しいコロニーを作りたいんだ。
‘スクラップ・ポイント’なんていう名前じゃない、
自分の名にちなんだ、誇り高く呼ばれる場所をね!
兄ちゃんなら’ラベロ’を変えて・・・’ラベリア’。
俺は’ボロス’を変えて、’ボレリア’!
どうだい、カッコいいだろ?
兄ちゃんは父さんの弓を、俺はナイフを預かった。
父さんはいつものように何も語らず、ただ遠くの空を見つめている。
そして、珍しく一言だけ呟いた。
「・・・あの時と同じ青空だな」って。
その言葉を聞いて、俺たちは踏み出した。
よし、出発だ!みんな、最高のお土産を待っててくれよ!
若き建国者たちの足跡が、まだ見ぬ未来の地図を描き始めていた。




