少女の言葉
公園にあるベンチで安らかな休息を取っていた時、いきなり目の前に立ちこちらに喚きだした男を白桃が通報し、罰を受けログアウトさせられた後。俺たちはレベルアップした事で手にしたステータスポイントや、スキルポイントを使用するためにウィンドウを開く事にした。
「ふんふん……それじゃあ私は【刀術】と【体術】、それと【HP自動回復】の3つを取得しようかなー」
「俺は……そうだな。【魔法効率】に【MP自動回復】にしようかね……」
「良いんじゃないかな?【魔法効率】は消費MP減だし、【MP自動回復】も……というより自動回復系のスキルはおすすめだね」
「じゃあ白桃は【MP自動回復】も取るのか?」
「いや、それが自動回復系はどれか一つしか取れないみたいなんだよね……」
「なるほど……」
まあ、確かに取り得だもんな。そういう自動で発動してくれる系ってものは。だからか、自動回復系を取得する時に必要なスキルポイントは5ポイントと他のスキルと比べて高めだしな。
おかげさまでキャラクター作成時で貰ったスキルポイントがすっからかんだ……まあレベルが上がってスキルポイントはしっかりと貰えたから良しとしよう。
そう考え終わった後、俺は白桃に声を掛けた。
「じゃあ、もう一回狩りに行くか?」
「うん!」
……一狩り行こうぜ!ってな。
そんな、誰もが思いつくであろうこの世に飽満しきっていそうな言葉を胸中で呟き、再び狩場へと赴いたのであった。
この後、俺がログアウトする時間———夜10時になるまでぶっ続けで戦い続けた。それはもう戦い続けた。疲れた。ベットで休みたい。
……というか、さっきの15分間の戦いでも少し疲れてたって言うのになんでほぼ一日中戦ってたんだろうか……
正直な所、俺も白桃も徹夜テンション的な感じだったからな……しかも二人とも限界になってからが本番という……
あーそうだ、このゲームでの一日が現実での2時間ってのが驚いたな。マジでどんな技術使ってんだ……よう分からん。
まあそんな訳で。
レベルも充分上がったし、久しぶりに楽しめたかもしれない……いや。『楽しめた』だな。
軽い振り返りの様な事をして、そこでふと、ログアウト前のとある少女の言葉を思い出す。
「———!」
(また明日……か。そんな事を言われたの、いつ振りだろうか……)
そんな事を心の中で考え、振り返りのまとめをする。
(まあ、折角両親が送ってくれた物だしな……白桃との約束もあるし…続けてみるか)
そうして、俺の意識は闇の中へと送られていった。
……久しぶりの快眠だった。




