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魔の森に進む
トコトコトコ…。
家から一歩外へ出ると、
そこはもう私の知っている
[平和]な場所ではなかった。
「なんだこれは!……空気が、熱い!」
ザーザーと降っていた大量の雨は、魔の森に近づくにつれて、熱風に煽られて蒸気に変わっていく。
森の入り口に立った私の目に飛び込んできたのは、オレンジに雷の炎で染まった木々だった。
「これはひどい……」
(雨の中でも燃え続ける炎。これは普通の火じゃない。魔法の炎、あるいは……)
バサバサバサッ!!
頭上を、巨大な影が横切った。
あまりの風圧に、くまは思わず地面に伏せる。
「くっ……! さっきの鳥か?!」
見上げた空には、青白い雷光をまとい、雨雲を切り裂いて飛ぶ巨大な翼があった。
神話の魔雷鳥、サンダーバード。
[まずい!あれは街に向かっている!!
行かなければ!]
その時、森の奥から誰かの悲鳴が聞こえてきた。
「わーー!た…助けて…だ、だれか…!
お、お父さんが!!」
[誰か逃げ遅れているんか?!街に行かなければ…でも助けなければ、どうする?…わかった、助ける!
えーっと方角は南西だ!]
[ それと…お父さん?怪我していなければいいが…]
トコトコトコ……。
私は、さらに奥深くの、燃え盛る魔の森の中へと足を踏み入れた。
そこには、くまの想像を絶する光景が広がっていた。
お父さんは大丈夫なのでしょうか?




