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Person1

Person1   逢妻未來


カランコロン…

そうお店のドアベルが鳴った。私、Reiが振り向くとそこにはあどけなさの残るセーラー服を着た女の子が立っていた。

「いらっしゃいませ、逢妻未來さま。」

私は手元のタブレットで彼女の名前を確認しながらそう言った。彼女は暗い眼つきをしていたが、不思議そうにこっちを見ていた。私がこちらへどうぞ、と言うと彼女はゆっくりと座った。そして彼女の好物である抹茶ラテを出した。彼女はゆっくりとそれを飲み始める。


*  *   *


 なんでよ、なんで私はいじめられなきゃなんないの?

家でも無視されてばっかり。私以外の兄弟は皆幸せそうに暮らせてるのに私だけご飯を作ってもらえなかったり、叩かれたり、学校以外で外に出ちゃいけないし、ほんとになんでなの?……私、もうこんな世界で生きていたくない。唯一、守ってくれたおばあちゃんも居ないなら、もう消えたいよ、


 「辛いですよね。家でも暴力を振るわれて安心できないのに、学校でもいじめられて。ここは安全ですからね。貴方を気つける人は誰もいない。泣きたかったらどんだけでも泣いていいんですからね、」

そう喫茶店の見知らぬマスターはそう言った。私の心を縛り付けていた鎖をほどくのにはその言葉で十分だった。

「なんでよ、なんで私ばっかり、私何か悪いことした…?私、みんなに嫌われるようなこと、したかな………?ほんとにっ、、ぐすっ、なんでよぉっ、、、、、、」

私にとって、これが初めて人前で泣いた瞬間だった。


しばらくして、心が落ちついてきたとき、マスターはこう言った。

「ここではどんなことも話してくださって構わないですからね、あなた方には否定をすることはありませんから。そしてまた辛くなったらここに来てください。どんなことでも、どんな時間でも、大丈夫ですから。それにここに入ると現実の時間は止まるので時間だって気にしなくていいんですよ、」


そして私はまたその優しさに泣いた。


*  *   *


「大丈夫ですか?」私が彼女に問うと彼女は

「大丈夫になりました。本当にありがとうございました。」と言った。

彼女が帰ろうとしていたのでお代はいらない、と伝えた。

「ありがとうございました。また辛くなったら来ますね、」

彼女はそう言ってドアをゆっくりと押してゆく。

「では、また、いつか。お元気で、……生きていってくださいね、」



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