第19話「【魔女】白瀬麻美」
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第12魔法都市八幡東区にある巨大複合型ショッピングング施設、〈スペースOUTLET北九州〉。
かつて平成と呼ばれていた時代、この場所には〈スペースワールド〉という宇宙をモチーフとしたテーマパークがあったが、少子化などに伴う経営難などの理由からそれが無くなり、令和と呼ばれていた時代には〈ジ アウトレット北九州〉というアウトレットモールに変わり、その後も何度か名前が変わったり、核戦争時代に施設のほとんどが破壊され焼失してしまった後は大規模な施設の復興作業が行われてりして今に至る。
そのスペースOUTLET北九州だが、誰にも知られていない秘密があった。
施設の南東の端側の土地に巨大な宇宙船の模型が建てられている。
これはかつてスペースワールド時代にあった宇宙船の模型を再現して作られた物で、北九州市の復興の象徴として作られたものだ。
その宇宙船展示スペースだが、安全面から後方側への一般人の立ち入りは禁止されているのだが、実はそこに一般人には知られていない秘密が隠されていた。
その宇宙船展示スペースの後方へと回り込み、普段一般人が立ち入らない宇宙船模型の裏側へと向かうと、宇宙船を載せた台座に頑丈な鍵の付いた鉄の扉が設置されている。
ご丁寧にもその扉には『関係者以外立入禁止』と日本語の他に英語や中国語、韓国語、アラビア語などで書かれた札が貼られている。
実はこの扉自体はダミーで、頑丈な鍵をこじ開けて中に入ったところで、そこには宇宙船模型を支えるための土台しか無い。
しかしその扉に触れ、魔力を流し込むか、魔石を通じてマナを流し込むかすれば、扉に刻まれた『転移』魔法陣が起動し、スペースOUTLET北九州の地下深くに存在する魔女教のアジトへと移動することが出来るようになっている。
何故、スペースOUTLET北九州の地下深くに魔女教のアジトがあるのか?
それは核戦争終結後にまで遡る。
核戦争後の混乱で荒れ果てていたこの地に、〈雷道神〉という科学者が自身の望む非人道的な研究を行うための研究所として密かに建築した地下施設、それが今の魔女教のアジトとなっているのだ。
いや、より正確に言えば雷道神の研究を受け継ぎ、そこに【魔女】復活の教義が加わって出来た集団が魔女教ということになる。
そんな地下研究施設の存在が公にされることもなく時は進み、やがてかつての商業施設の復興を望んだ市民の声で地下研究施設の真上にスペースOUTLET北九州が出来たというわけだ。
無論、スペースOUTLET北九州建設の際には、業者の中に魔女教側のメンバーが潜り込み、地下研究施設の存在が明るみに出ないような細工がなされたりした。
以前、マサト達がここスペースOUTLET北九州でトカゲ女達と遭遇した理由は、彼女達がとある任務で外に出ていて地下のアジトへと戻る途中だったところに出くわしたというわけだ。
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そんなスペースOUTLET北九州の地下深くにある魔女教のアジトで、マサトは意識を取り戻した。
「はっ!?ここは何処だ…っ!?」
マサトが意識を取り戻したその部屋は、扉が一つで窓は無く、人が数人は寝られる程の大きなベッドがあり、マサトはその大きなベッドに裸のまま横になっていた。
「一体何が起きた…?マリとマリアと一緒にいたらマチとレンカが部屋にやって来て…、それからどうなったんだ?それに、ここは何処だ……?」
マサトの記憶は昨晩マチとレンカが部屋を訪ねてきたところで不自然に途切れていた。
その後のことを必死に思い出そうとするが、ぴちゃぴちゃという水音と股間の辺りに妙に生温かい感覚があることに気付き、布団をめくると、そこにはあられもない姿のウサ耳とメイドカチューシャを付けた少女が二人、マサトの股間に顔を近付け、そのペニスを熱心に舌で舐めている様子が目に入った。
「な…っ!?だっ、誰だっ!?」
マサトの声に、一度行為を止めた二人の少女はゆっくりと顔を上げ、ベッドから降りてマサトと視線を合わせると、こう自己紹介した。
「初めまして、私は魔女教の魔法少女部隊所属、マジョルキアアクアこと水嶋静です。よろしくお願いします」
「同じく、魔法少女部隊所属のマジョルキアファイアこと炎城寺晶だ!よろしくな、王様!」
「ま、魔女教の魔法少女部隊!?マジョルキアアクアにマジョルキアファイア!?それに、王様って何だ!?いやいやそれよりその格好…っ!?」
少女達の言葉に色々疑問に思う点があったが、それ以上にその少女達の姿にマサトは呆気にとられていた。
二人の姿はバニーガールスーツの逆バージョン、所謂逆バニーと呼ばれるスーツで、両手両足の付け根から指先までを覆うぴっちりとしたレザーカバーとブーツに、手首にはフリルの付いたリストバンド、そして乳首を最低限隠しているだけのハート型のニップレスが貼られており、腰からはフリルの付いた白いエプロンと、そのエプロンに隠れて見えない股間部分にはハート型のパッドが貼られており、頭にはウサ耳の付いたヘッドドレス、尻の付け根にはウサギの尻尾が装着された、逆バニーメイドとも言うべき装いだった。
ちなみにシズカが青の逆バニーメイド、アキラが赤の逆バニーメイドを着ている。
マサトにとっては初顔合わせとなる美少女(しかも巨乳な)二人が、マサトのことを王様と呼び、先程までマサトのペニスを舐めしゃぶっていただけでもわけが分からないのに、いきなり魔女教の魔法少女部隊などという知らない単語が出てきてマサトは余計に混乱する。
「私達は【魔女】様の国、〈魔王国〉の王様となられるマサト様付きのメイド兼準妃として、マサト様への朝のご奉仕をさせて頂いてました」
「ま…、〈魔王国〉!?それに、メイド兼準妃って!?」
「準妃ってのは、四人の王妃様に次ぐ妃のことで、まぁ要するに側室ってことだな!」
「そ、側室…っ!?君達がっ!?」
次々と知らされる初耳な情報の多さに加えて、目の前の美少女達二人の扇情的な姿(特に二人の80以上はあると思われる胸の大きさ)に思考がパンクしかけているマサトは、自身の隣に横になっている三人の少女の存在に全く気が付いていなかった。
「……はっ!?あ、あれ?一体何が…?」
「……はれっ!?私、何してたんだっけ!?」
「えっと……、ここは一体何処なの…?」
マサトの隣で横になっていた三人、マリとマチとマリアがマサトから少し遅れて意識を取り戻した。
「あ!?マリ!マチ!マリアも!良かった、三人とも無事…、でっ!?」
ようやく三人がいることに気が付いたマサトは、目の前の逆バニーメイド達から目をそらして隣の幼馴染達の方へ視線を向けると、そこにはシズカ達と同じような扇情的なスーツを身に纏った三人の姿があったのでさらに驚いた。
「え、マサト君!?何で裸なん…、って私達のこの服なんなん!?」
「えぇっ!?いつの間にこんな格好になったと!?」
三人の姿はシズカ達とは違い、シズカ達からメイド要素を無くし、ウサ耳の代わりにネコ耳、ウサギの尻尾の代わりにネコの尻尾を付けた逆バニーのネコバージョンとも言うべき装いだった。
ちなみにマリのスーツは白、マリアが黒で、マチが黄色だった。
「おはようございます、王妃の皆様。初めまして、私は魔女教の魔法少女部隊所属、マジョルキアアクアこと水嶋静です。よろしくお願いします」
「同じく、魔法少女部隊所属のマジョルキアファイアこと炎城寺晶だ!よろしくな、王妃様方!」
そんな三人に、マサトにした時と同様の挨拶をするシズカとアキラに対し、三人はマサトと同様の反応を示すのだった。
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意識を取り戻したマサト達に状況の説明を始めるシズカとアキラ。
「まず、ここは私達魔女教の地下基地であり、この部屋はいずれ建国される【魔女】様の国〈魔王国〉の王様となられるマサト様とマリ様、マリア様、マチ様、そして【魔女】様を含む四人の王妃様達のための寝室となっています」
「んで、私とシズカはマサト様専属のメイド兼準妃として、マサト様のお世話から護衛、そして子作りまで、その全てを担当させてもらう係ってわけ!」
「王妃様方四人にも専属のメイド兼マサト様の準妃見習いとなる者がつく予定ですが、今は【魔女】様以外のメイドは決まっておらず、これから選定を、」
「ちょっ、ちょっと待って!色々と聞きたいことがあり過ぎるんやけど!」
シズカの説明の途中でマリが口を挟んだ。
「はい、なんでしょうかマリ様?」
「えっと…、そもそも何から聞いていいやらって感じなんやけど、まず確認しておきたいのは、何で私達はここ、魔女教の地下基地におると?私達、さっきまでマサト君の部屋におったハズなんやけど?」
「そ、そうっちゃん!私もレンカちゃんと一緒にお兄ちゃんの部屋を訪ねて行って…、あれ?そういやレンカちゃんはおらんと?」
マリとマチ、そしてマサト達の記憶は昨晩のレンカがマサト達の部屋に来たところで途切れていて、気が付けばこの部屋にいてエッチな逆ネコ娘スーツを着ていた(マサトに至っては全裸でフェラチオをされていた)という状況だ。
「それは超能力の一つ、『洗脳催眠術』によるものよ、お姉ちゃん、それにマチちゃん」
「……え?」
彼らの疑問に答えたのは、部屋に一つしかない扉から入って来た、マリと瓜二つの見た目をした少女だった。
その少女の顔を見て、マリとマチ、そしてマサトは驚きの声をあげた。
「「ま…、マミちゃん!?」」
「まさか…、本当にマミなのか!?」
「うん、そうだよ、久し振りだね、お姉ちゃん、マチちゃん、それにマサト君?」
その少女、ピンク色の逆ネコ娘スーツに身を包んだ少女の正体は、十年前の魔女教による『幼児誘拐事件』以来行方不明となっていたマリの双子の妹である白瀬麻美だった。
ちなみに、マミの背後にはシズカ達と同じ黒の逆バニーメイドスーツを身に纏った二人の少女が静かに控えていた。
恐らくこの二人がマミのメイド兼マサトの準妃見習いとなる少女達なのだろう。
「あなたが、マリちゃんの妹のマミちゃん…」
並行世界からやって来たマリアにとって、この世界のマミとは初顔合わせとなるが、マリアにとってもどこか懐かしさを覚えていた。
そんなマリアにマミが声をかける。
「初めましてマリアちゃん。話には聞いとーよ。別の世界のお姉ちゃんなんよね?ってことは私にとってもマリアちゃんはお姉ちゃんってことになるんかな?あるいは、そっちの世界では私の方がお姉ちゃんやったりして?」
「初めまして、この世界のマミちゃん、以後よろしく…、出来るかどうかはこの状況の説明と、私達をこれからどうするつもりなのか聞いてから判断、って感じかな?」
マリアは警戒感を隠しもせずにそう言った。
対してマミはマリアのそんな態度に気分を害した様子もなくこう続けた。
「まぁ警戒するのは当然っちゃ。
大丈夫、心配せんでいいっちゃん。少なくとも私はお姉ちゃん達とマサト君相手に敵対するつもりはないし、むしろマサト君とは子作りを前提として結婚してもらうつもりやけん!」
「子作りを前提って…、久し振りに会ったのに相変わらずやなマミは…」
十年もの間行方不明となっていた幼馴染との再会に、嬉しい反面、ここが敵地であり、そのボスでもある【魔女】となったマミに対して、未だどう対処すればいいのか判断しかねているマサト達。
そんなマサト達に構わず、マミは十年の空白など全く無かったかのように、ごくごく普通に話を進めていく。
「うん。というか忘れとらんよね?マサト君に一番最初に告白したんは私なんよ?その想いは今もずっと変わっとらん。それに、マチちゃんとお姉ちゃんのこともマサト君と同じくらいに愛しとーけん、二人もマサト君のお嫁さんになってもらう!勿論、マリアちゃんもね!」
この発言に、マサトの実の妹であるマチが顔を真っ赤にしながら反論する。
「ちょちょちょ!私はお兄ちゃんの実の妹やけん結婚なんて、」
「そんなの関係ないっちゃ!マチちゃんも【魔女】になれば問題無い!【魔女】になれば、近親相姦による遺伝的問題は解決出来るし、後は倫理観さえ突破してしまえば愛する者同士セックスすることに何の問題があると?」
「ま…、【魔女】になればってどういうこと?」
「【魔女】ってのはこの世界における今の私達の呼び方で、人種的に言えば〈魔人種〉と呼ばれるこの世界とは別の世界の人類種のこと。で、この魔人種は過酷な環境を生き抜き、種を存続させるために私達〈人間種〉とは異なる進化を遂げた人類種で、その進化した内容の一つが血筋の近い者同士であっても遺伝的な問題を起こすことなく種を残せるってもの。つまり、兄妹だろうが母子だろうが子供を作れるってこと!」
「な…っ!?なぁ!?」
マミの説明にマチは驚きのあまり二の句が継げないでいた。
そんなマチの代わりに、今度はマリが口を開いた。
「【魔女】の話も気になるけど、一から全て説明してくれるかな、マミちゃん?私達をどうやってここに連れて来たのか、そしてマミちゃんの目的は何なのか、その全てを」
「勿論!そのためにこの部屋に来たんやけん!あと、マサト君に私の処女を貰ってもらうためにね♪」
「な…っ!?」
マミの発言に今度はマサトが驚きのあまり絶句したが、それに構わずマミは自身の目的について語り始めるのだった。




