表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セカイの世界と異世界の融合記  作者: 気紛屋 進士
3/3

投稿スピードめっさおちる⋯⋯

 セカイの吐き気を落ち着き、冷静になった時空はもう赤みがかってた

 そう夕方になりかけていたのである

 それに気付いたセカイは焦った


「夜になったらゾンビがでる、今のうちに色々対策しないと⋯⋯」


 セカイがみるネット小説で、現実世界が異世界になる系のローファンタジーでは大抵ゾンビが出るのである

 そのためセカイは急いで倒したゴブリンたちの装備を剥ぎはじめた

 手に入れたものは


 ・鉈⋯血にまみれ少し錆びている、まだ使えそうだ

 ・棍棒⋯二番目に倒したゴブリンのものよりも大きく、セカイには扱えそうにない

 ・剣⋯全体的に焦げ付いていて所々刃が欠けている、切れ味は期待できない

 ・杖⋯魔法使いが使いそうな杖、セカイは使えなさそうだ

 ・盾⋯鉄製ようだが、軽い。中抜きでもしてありそうだ

 ・腰布⋯ボロい布

 ・硬貨⋯10枚以上あり、その中の何枚かは五百円玉でその持ち主のことがいたたまれる


 と、こんなものだった

 他にあったものでセカイが気になったものが少し薄汚れていて魔方陣のようなものが描かれているこの袋だった


「これ何だろ?とりあえず開けてみるか」


 セカイは右手に先ほど手に入れた鉈を持ち、袋を開けるとそこにはいくつか武器やビンが入っていた、そのほかに⋯⋯



 ⋯⋯人間の死体が入っていた⋯⋯


 セカイは思わず吐きそうになった、さっき胃の中のものはあらかた吐いたというのに

 その死体は金髪の女性で服といえるものは着ていなかった


 ―大方ゴブリンどもが殺した後食い物にでもしようと思ったんだな―


 セカイはそう思い、その死体に毛布を掛けた

 そのときだった


「⋯うぅ⋯」


 死体がしゃべったのだ、セカイはゾンビかと思い、右手の鉈を構えた

 しかし幾分経とうとも死体は襲いかかって来ない

 セカイはもしやと思い、死体の首を触れた

 ―⋯どっくん⋯⋯⋯どっくん⋯―

 彼女の首には弱いながらも鼓動があった

 つまり彼女はまだ生きてるのだ、

 それを知ったセカイは手元にあったビンの一つを開けて、彼女に飲ませた

 その瞬間彼女の体が光った

 セカイは再び彼女の首に触れた

 ―どっくん、どっくん―

 彼女の首からは先ほどよりも強い鼓動が波打っていた

 セカイが飲ませたビンの中身は回復ポーションであった

 無論セカイがそのことを知っていて飲ませたわけではなかった

 ただ体に良さそうだ、という直感から彼女に飲ませただった


「これで大丈夫かな⋯でもこれで逃げることができなくなったな」


 そうである、セカイはゾンビに囲われたら外へとエスケープするのも手だと考えていた

 しかしこの女性が現れたことによって逃げる選択肢は消えた

 セカイは誰か助けれる人がいたら助けるべきだ、という考えをしていた

 だから、セカイは彼女を守ることを決意し、籠城することにした




 当たりが一面暗くなり、夜という時間になった頃

 所々に人影、いや、人だったものの影が現れる

 それは体の一部がなかったり、頭から血をだらだらと流しているつまりゾンビだ

 そのゾンビたちは最初自分の欠けた部分(パーツ)を取り戻そうと生者を襲い、食らい、殺す

 その後はそんなことしても何にもならないことを知って生者を妬み、恨み、羨ましく思い、自分たちと同じ目にあわすために殺す

 そしてゾンビに殺された人たちもまたゾンビとなる

 これがゾンビがアンデットの中で一番多い由縁だ

 これを聞くとゾンビたちはとてもかわいそうなアンデットなのである

 自分も元は人間だったのに生きてる人間を羨んで殺し、また同じような仲間を作る

 これは永遠に続く負のループである

 そして彼らは人の気配がする家の中に入っていった




 セカイはそんなゾンビの一体に蹴りを食らわせた

 斬っても効果があるかがわからないからだ

 だから〈体術〉で吹き飛ばす

 セカイの背後からまた一体ゾンビがとびかかる

 セカイはそれを回し蹴りで凪ぎ払った

 そのままゾンビは壁にぶつかり動けなくなる

 倒せたわけではないがある程度ダメージを与えるとゾンビは動きを数分止めるようなのだ

 しかし回し蹴りいや、体術は素人がしてもそこまで効果的に戦えるわけではない

 しかもセカイは今まで武道など学校の授業くらいでしかしてこなかったまるっきりの素人である

 そんなセカイがゾンビを回し蹴りで吹き飛ばすことができたのはひとえに〈体術〉スキルのおかげである



 まだ日が沈んでない頃セカイは日がくれる前にやることを済ませてステータスを確認した

 そこでスキルポイント6を使って、〈体術〉スキルを手に入れた

 そして残りのスキルポイントで〈索敵〉〈潜伏〉〈ナイフ術〉〈投擲〉そして先ほど手に入れた〈体術〉スキルを強化した

 それでスキルポイントはほとんどなくなったがそれでもスキルの強化はできるだけしといた方がいいのでセカイは気にはしなかった

 そして強化結果がこれだ


 〈索敵Lv3〉〈潜伏Lv3〉〈ナイフ術Lv3〉〈投擲Lv3〉〈体術Lv4〉


 盗賊職がもっとも使うであろう〈ナイフ術〉ではなく〈体術〉がLv4な理由は体術はすべての基礎だろうというセカイの判断からだった

 そしてその判断は実を結んだ



 セカイは日がくれた直後に侵入してきたゾンビの脳天めがけてゴブリンから奪った鉈を振るった

 そしてゾンビは倒れた⋯⋯倒れたはずだった⋯⋯

 確かにゾンビは一度地面に倒れ付した、しかしすぐに立ち上がったのだ、

 セカイは驚いた

 そりゃそうである、脳めがけて振るった鉈が刺さったままでも動くのである

 セカイはその後他のゾンビが集まり始めるまえにそのゾンビに刺しまくった

 しかしゾンビはそれでも受け続け、立ち上がった

 セカイはそれを見てナイフを壁に突き刺し、ぐーを構えゾンビに向け放った、するとゾンビは吹き飛びしばらく動かなくなった

 しばらくするとゾンビはまた立ち上がったがナイフで刺すよりは長く倒れていたのでそのまま〈体術〉で戦うことにした


 そして今に至る

 セカイはまた一体のゾンビをその後ろにいたゾンビごと蹴り飛ばした

 そして他のゾンビへとぐーで殴り込んだ

 ―もうそろそろ起きるか⋯⋯

 そうセカイが思った頃に壁に叩きつけられていたゾンビが立ち上がった

 セカイはすぐ周りに落ちていたもの、ペンを拾い〈投擲〉した

 そしてペンはみごとに立ち上がったばかりのゾンビに命中し、ゾンビはまた沈黙した

 セカイはゾンビのダメージを計り、起き上がる時間を予想して攻撃したのである

 とてもすごい技術(スキル)である、こんな技術を持つならゾンビの相手くらい簡単なことであろう

 しかしセカイは焦っていた

 ―あと何回倒せばいい?日の出はまだか?あと魔力はどれくらい残ってるんだ?そして俺の体はいつまで動く?

 セカイの頭の中ではそんな疑問たちが暴れまわっていた

 それでも先ほどの技術を使えるというのは本当にすごいことである

 彼はおそらく異世界に放り込まれても生き残ることができただろう⋯⋯


 ⋯⋯一人であれば⋯⋯

 彼の技術力なら確かにそこいらの魔物に対しては負けない、

 けれど今は一人ではない自分の部屋には金髪の女性がいて、セカイは彼女を守ろうとしているのだ

 だから意識を階段の方へも割いている

 それはセカイにとって負担が大きかった

 なぜなら、自分を守るために行動することに集中するだけなのと、他人も守ろうとしてその人の安全まで考えて行動すること

 つまりドッチボールで自分を守りつつ他人を守らなければいけないようなものだ

 しかもそれが生死を分ける事態なのである

 セカイはいつも生活するときの三倍は集中していた

 そしてその集中により脳の負荷はかなり大きくなっていた

 あと何か一押しあればセカイがまともに戦えなくなるレベルに

 セカイの家の中にまた一体のゾンビが入り込んできた

 セカイは警戒を強め、拳を構えた、しかしセカイはすぐにその拳をおろして

「うわぁあああああ⋯!」

 膝を崩した

 セカイが今見たゾンビはセカイと同じ年頃で生きていた時はかなりの美少女と呼ばれただろう長い黒髪の少女であった

 そのゾンビ、人物にセカイは見覚えがあった

 確かにセカイはこの状況で誰も死んでないということはないだろうことをしっていた

 そしてゾンビとして自分と戦うことがあるかもしれないことも

 セカイはそれなりに元は知り合いのゾンビを倒す覚悟はあった

 しかし初めての知り合いのゾンビがこの少女だったのはセカイには予想外で、運が悪かった

 そのゾンビ、人物の名前は水谷 桜

 セカイの初恋の相手で、今も恋い焦がれている相手であった

もうすぐスマホ没収だぁああああああああ





感想、評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ