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落語家の目指すモノ  作者: 酢琉芽
第一章 前座見習い
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幕間 [寿司屋]

本日2話目です

今日の夕飯は鬼戟兄さんの奢りで回らない寿司屋に来ている。

店の外装も内装も高級感漂ういいお店。


兄さん達は好きなネタを頼んでいるのだし俺もまずは鯛を頼んだ。

なぜ鯛を頼んだのかと言うとめでたい日だからである。


オヤジ臭く聞こえてしまうだろうが中学生男子とはしょうもない事で笑う者だ。


めでたいから鯛を頼んだなんて言うと、初対面の兄さん達によくない印象を残すかも知れないので心の中に留めた。


しかしこの鯛は、もうほっぺたが落ちる程美味しい。

こんなに美味しい寿司は、中々食べられる物ではないので他にも色々頼む。


忘れていたが俺の寿司はサビ抜きだ。

どうしてもあの鼻を襲う痛み、口の中の痺れの様なものには耐えられない。


そんな風にサビ抜きを頼んでいると酔っぱらった姉さんが絡んで来た。

俺の首の後ろから肩を組んで胸を押し当てながら、


「伊織はお子様だなぁ」


酒臭いな、離れろ、とは言えずにいると鬼烈兄さんが近づいて来て…

この人も反対側で肩を組んで来た。


例に漏れずこの人も酒臭い。

酒を飲まない(飲めない)者からすると酔っ払いの絡みほどウザいものはない。


流石に酒臭く鬱陶しいので、


「2人共酔すぎです。離れてください」


そんな様子を見て鬼戟兄さんと鬼燐兄さんは笑っている。

いや笑わないで助けてくださいよ。


鬼蝶兄さんは助けようとはしているものの、酒の匂いが強く近づけない様だ。

鬼蝶兄さんは相当な下戸らしい。


そんな鬼蝶兄さんとは逆に、酒をガブガブ飲む2人よりも飲んでいる鬼助兄さん。

そんな鬼助兄さんも酒瓶を持ちこちらに歩き出した。


勘弁してください貴方まで来ると酔っ払いの大渋滞です。

酔っ払いが絡んでくるのは、もしや体質なのか?


本当に勘弁してほしいものだ。

美味しい寿司も満足に食べられない。


鬼蝶兄さん以外は皆さん酒を飲んでいる。

圓鬼一門は絡み酒が多すぎやしないか。


そう思っていると店の扉が開いた。

見てみるとそこには、我らが師匠が帽子を取りながら入って来た。


すると今まで絡んで来ていた人達が続々と自分が元いた場所に帰り始めた、1人を除いて。

その1人とはこの場の唯一の女性。


「鬼姫お前は何をやっているんだ?」


鬼姫姉さんはその言葉で初めて師匠がいることに気付いた様だ。

すると今まで酒で赤くなっていた顔が青ざめた。


そこから鬼姫姉さんは師匠から寿司を食べながら叱られていた。


しかし誰が師匠を呼んでくれたのだろう、と辺りを見渡すとなぜか潰れかけている鬼蝶兄さんがグットポーズをしていた。


あっ寝た…

ご飯を食べているシーン好きなんですけどいかがですか?

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