67.入隊式とその舞台裏のお話。
とある軍事施設の施設置き場にて。
まだ年若い男性隊員が二人、塀の上に腰掛けて休憩を取っていた。
「おい、ゲルド。入隊式で今年の新人たちの顔見たか?」
先輩隊員が、後輩隊員に興奮気味に問いかける。
「はい、もちろん見ましたよ。学園で俺と学年が被ってた最後の世代ですからね。俺の知ってる顔も結構いましたよ」
年に一度、この時期に開催される新人の入隊式は、ここにいる先輩隊員とその後輩であるゲルドが所属する部隊が警備を担当している。
今年の入隊式では、ゲルドが学園に最終学年として通っていた頃に一年生だった者が多数、顔を連ねていた。
(なんせ俺の嫁がいた学年だもんな~。知ってる顔の多かったこと)
「あの先頭で入ってきたオレンジの髪の子も見たか!? あの子、フェンリルが契約獣なんだって。すげぇよな、あんな上位種を可愛い顔して使いこなしてるとか」
先輩隊員が今言っている子は、間違いなくゲルドの知り合いだ。だけど、それを言うと面倒になりそうなので、敢えて黙っておく。
「あの子、俺たちの隊に入ってくれないかな~……そしたら警備のほとんどを契約獣にお任せして、俺らは楽できるっつーのに」
「いや、あの子は前線部隊が放っておかないでしょう。本人の防御力は最強で、契約獣の攻撃力も半端ないんですから」
まさかゲルドは自分の嫁――キアラのほわんとした友達が、たった数年で軍が放っておかない存在に成長するなんて、これっぽっちも思ってもいなかった。
(まあ、あの子の場合、上を目指さないといけない、はっきりした目的があったからな……)
およそ五年前――
入隊試験の途中で突如として姿を消したゲルドの友人、"ダリオ・エンデ"。
彼女はダリオの恋人でもあった。
でも、一番近い存在であった彼女ですら、ダリオの行方を知らず、彼女は奴が軍にいると信じて、相当な努力をして入隊を果たしたという。
それも全て、ダリオのため。
ゲルドも彼女からダリオの行方を何度も尋ねられたが、わからないものはわからない。
尋ねられるたび、何度となく確認した所属記録にも、ダリオの名前は載っていなかった。そのため、彼は軍にはおらず、今頃国外にでもいるんじゃないかとゲルドは疑っている。
「やっぱ俺らみたいな地味なイベント警備担当のとこには、そんなルーキーは来ないかぁ」
「地味なイベント警備担当でも、定時に上がれるんですから最高じゃないですか。今の世の中、ワークライフバランスですよ」
ゲルドのところには、もうすぐ子供が産まれる。産まれてくる子供のためにも、嫁を支えるためにも、定時上りは必須だ。
元々彼女の卒業と同時に籍を入れるつもりだったのに、図らずともできちゃった結婚になってしまった。
「卒業式がマタニティドレスって前代未聞!」と、ゲルドはいまだにこのことを根に持たれていたりするが、新婚万歳、嫁には何を言われても愛おしい。
(仕事はほどほどでいい。今日は入隊式でバタバタと忙しいけれど、基本、定時で上がれるし。俺はここの部隊に入れて本当に運が良かった)
そこでゲルドはふと思い出す。
「――そういえば。入隊式なんですが、列の端にいた真っ黒なローブを頭から被った奴ら、あれ、何すか?
あんな部隊、うちにいましたっけ?」
ゲルドが入隊式の警備にあたっていた際、各部隊の面々が列をなす中、ある一列だけ異様な雰囲気を纏った集団がいたのだ。
入隊式にいるということは、どこかの部隊なのだろうが、これまで見かけたことがなかったので、少し気になっていた。
「列の端? あーそうか。今年は姿を現したんだな、"第0部隊"の奴ら」
「第0部隊……ってなんですか? 俺初めて聞いたんですけど……」
「うちの軍の特務部隊だ。第一~第十までの部隊でどうしても解決できない問題を、コレで解決する専門部隊だよ」
先輩隊員が手で首をピッと切る動作をする。
「げ。それって、暗殺部隊ってことですか?」
怪しさ満載で独特のオーラを纏った彼らは、遠くで警備をしていたゲルドですら、"あ、あれはヤバイやつ"、と良くない気を感じ取れたくらいだ。
暗殺専門と言われても驚きはなかった。
「そんなぬるいもんじゃねぇよ。一度、アイツらと組んだことがあるけど……あれは、ヤバい。
二度と一緒に仕事したくないって思ったわ」
「そんなにヤバいんですか」
暗殺がぬるいとは、一体どれほどだというのだろうか。
先輩隊員を見ると、当時のことを思い出したのか、顔を青くして軽く身震いしている。
(おいおい、どんなけなんだよ……)
「特に今の隊長は"白の死神"として名が通ってるくらいの化け物だ。
契約獣はあの幻の上位種のフェニックスなんだけど、その姿を見た奴は一瞬であの世行き。気付いたときには塵一つ残ってないって噂だよ。
実際――俺は五年前か六年前だったか忘れたけど、地獄を見た」
曖昧な言い方だが、五年前だとすれば、ゲルドがまだ学生だった頃だ。
「え、先輩もフェニックスを見たってことですか? あの世、行ってないじゃないですか」
「馬鹿。俺は味方だろ。敵だよ、敵。おまえらちょうど学園からの出張授業で来てたろ、ガラナとの戦争のとき。
あんときの残党が出てさ。俺はここじゃなくて、戦時処理班にいたから対応にあたってたんだけど……その際、あそこの部隊が動いた。
その結果――」
先輩社員は一度話していた口を止める。
「その結果? もったいぶらないで早く言ってくださいよ」
先輩隊員がわざとらしく声を低くして続きを渋るものだから、ゲルドはさっさとしろと促した。
後輩から急かされた彼は「面白みのない奴だなぁ」と溜息をつきながら、続きを話していく。
「その結果、奴ら残党が潜んでいた場所は……辺り一面、ぺんぺん草も生えねぇ焦土と化しちまった。
うちの軍事施設すら、跡形もなくなって消えちまったんだから――」
そこまで言って、先輩隊員はハッと何かを思い出したようにして口をつぐんだ。
それから急に態度を一変させ、ゲルドに向き直りニヤリとする。
「……どうだ、恐ろしいだろ? 味方に犠牲者がいなかったってのも逆に気味が悪い」
先輩隊員はドヤをキメてくるが、
(ううん、そこまで……)
というのがゲルドの正直な感想だった。
「いやぁ、なんとも言えないです」
ゲルドは頭をぽりぽりと掻きながら、自分の記憶の中にいる、古い友人のことを思い出した。
「俺の同級生に、もっとヤバい奴がいたんで」
(なんせ、アイツは学園の絶対不可領域である魔法学科の演習室を焦土化させてたんだからな~……。
しかもそれを自分で一週間で修復するなんていう、別次元のヤバさも併せ持っていたわけだし)
「もっとヤバい奴か。ははっ、世の中には色んなバケモンがいるもんだなぁ。ま、俺らの部隊には関係ないか」
「ですね」
ゲルドは思う。
なにせ、我々はイベント係。
緩い部隊、最高だ、と。
◇
その緩い現場の一方で――
とあるベテラン事務員が、今日付けで異動となった拠点の一室で、身を縮こませながら小さく震えていた。
(軍に勤務して二十五年。怪我で一線を退いてから、事務員として働いて二十年。私は、未だかつてない緊張に包まれている――)
「え、俺よりおっさんが新しい事務員? うっわ、何して飛ばされたわけ? ベテランがここに配属とか、ウケる」
一人の軍服を派手に着崩した三十代半ばくらいのガタイのいい男性隊員が、ベテラン事務員を見て、ばんばんと手を叩いて笑う。
彼の場違いな大きな声に、ベテラン事務員はますます萎縮する。
しかし、勤続年数ではこの隊員より確実勝っているという矜持から、彼は気丈にも反論した。
「わ、私は飛ばされたのではなく、自分で異動希望を出したから、ここにいるんです。ここは、なぜか他より給与がいいと聞いたから――」
このベテラン事務員は、目下お金に困っていた。
双子の娘たちが、この度相次いで嫁ぐことになったのだ。
いつかこんなときが来るとは思っていたが……なにも同時に来なくても……と、めでたい気持ちよりも、「持参金どうしよう」、が彼の頭の八割を占めた。
軍の規則により、軍に所属しているすべての職員は副業を禁止されている。だからといって、病弱で今まで働いたことのない妻を今さら働きに出すのも気が引けた。
(ここは、私がどうにかするしかない)
その固い決意を以て、長年働いた第六部隊の事務局から、急遽異動願いを出したのだ。給与が少しでも上がる場所へと。
その結果、新たに配属されたのがここ、"第0部隊"。
噂でしか聞いたことのない、謎に包まれた特務部隊だった。
「あ、あの。不躾な質問で恐縮なんですが、あなたはここの隊長殿ですか?」
ベテラン事務員はこの品のない男が隊長とは思いたくなかった。が、こういうとき上下関係に厳しい軍内部で年上である自分にタメ口で話しかけるということは、それなりに肩書がある人物なのだろうと予想した。
「あ? まさか。俺は副隊長。ついでにそっちの金髪はうちの隊員」
「はーい、よろしく、オジサマ!」
柱の陰に隠れていて気付かなかったが、この男――副隊長以外にも人がいたらしい。
「そっちの金髪」と雑に紹介されたもう一人は、副隊長より少し若いくらいの女性隊員。
一見まともそうな外見に、ベテラン事務員の気が緩むが、彼女の次の言葉に彼は一瞬にして凍りつくことになる。
「オジサマの前任の事務の人、この間うちの隊長に半殺しにされて、今入院中なのよ! だから空き募集がかかったんだねー。
あ、うちの給与が他と比べて高いのは、リスク費込みってことらしいから、怪我しないようにね!」
「り、リスク費……?」
聞いたことのない内訳に、ベテラン事務員は片側の口を引きつらせる。
「なんかオッサンうちの事情知らないまま飛ばされたみたいだから一応説明しとくけど、ここのボス、マジでやべぇから。
アンタの前任、隊長の大切にしてる"栞"を間違って捨てようとして、全身グズグズに燃やされたんだ。なんとか命は取り留めたものの、後遺症のせいでもう二度と働けないって言ってたっけ」
「も、燃やされた? 後遺症……?」
「隊長のヤバさは突き抜けてるよね~。前隊長も半殺しにされて、軍を去らなきゃいけなくなっちゃったんだよね。
ま、私としては前隊長はクソだったから、いなくなってくれて清々してるんだけど」
「半殺しで軍を去る……」
さっきから出てくるパワーワードの数々に、ベテラン事務員は頭の処理が追いつかない。
(私は――もしかして飛んでもないところに配置換えを食らったんじゃあ……。いや、扉を開ける前から感じていた禍々しい空気で、薄々勘づいてはいたのだけれども)
今さら後悔する事務員だが、時すでに遅しである。
軍の人事はさぞかし喜んだことだろう。
誰もこぞってやりたがらない特殊部隊の事務なんて、この酔狂なベテラン事務員以外、いないのだから。
「とりあえず、オッサンは向こうでまだ寝てる隊長に挨拶しとけよ。まだなんだろ? 他の隊員……って言っても残り一人だけど、そいつは今出払ってるから、後回しでいい」
「あ、はい……」
ベテラン事務員は、「むしろ貴方がたと自己紹介してないんですが」という言葉が喉元まで出かかったが、よりヤバそうな人――隊長に先に着任の挨拶をしておこうと考えを改めた。
「隊長はこっちだ」
副隊長に案内された先は、小さな仮眠スペース。
そこには、ローブのフードを頭から深く被り、本で顔を隠した男が、ソファの縁から長い足をはみ出して、堂々と寝そべっていた。
フードの隙間から僅かに見える髪は、混じりっけのない白髪。
自分より年上かとベテラン事務員は思うが、正直判断がつかない。
せめて肌が出ていれば年齢もわかるが、顔は本で隠れている上、長いローブで手の指すら見えない。
しかし、特務部隊でこの癖しかなさそうな副隊長たちをまとめている人物である。それなりに年嵩を重ねているのだろうと予想した。
「隊長……まだ寝てんすか」
副隊長は呆れたように溜息をつく。
彼は何度か隊長の身体を揺するが、一向に起きる気配はない。
次第に身体を揺らす手が強くなっていく。
そして――
「てめぇ、いい加減起きろやっ!」
副隊長が突然、隊長の腹に踵落としをかました。
「ひぇっ!?」
驚きの声を上げたのは、もちろん、ベテラン事務員。
あまりに唐突に起きた目の前の暴力に、ベテラン事務員は恐怖でびしりと固まる。
「なにずっと寝てんすか! 入隊式が終わったからって気を抜きすぎでしょ!
新しい事務員がもう来てますよ。今日から配属だって事前に言ってましたよね、アンタ」
言いながら隊長の身体をガシガシと蹴り倒す副隊長に、ベテラン事務員は止めたほうがいいのかもわからず、その場でオロオロする。
(さっきまで前任たちがこの人に半殺しにされたって話をしてたばかりなのに、この男はなんでこんな恐ろしいことが出来るんだ!?)
起こしたところで、隊長は怒り狂うに違いない。
(キチガイだ――頭がおかしいとしか思えない)
しかしベテラン事務員の予想に反し、寝そべっていた隊長はお腹を擦ってのそりと身体を起こし、ゆっくりと口を開いた。
「……ごめん」
その声は――蚊の鳴くくらい小さな声量だった。
(あ、謝った……だと? 彼は一方的に蹴られまくった被害者だというのに!?)
ベテラン事務員は心底意味がわからず、二人の姿を見比べる。
そして予想と違った隊長の姿に、またもや顔に驚愕を浮かべた。
(想像してたよりも、かなり若造ではないか!?)
ソファに座ったまま、フードを取ってボリボリと真っ白な頭を掻く隊長は、見たところまだ二十代前半から半ばといった青年のようだった。
インテリな印象を与える眼鏡をかけていて、一見何の害もなさそうに見える。
レンズの奥では赤い瞳が眠そうに半分開いており――恐らく十人が十人とも整っていると答えるであろう顔立ちをしていた。
例えるなら、ヤバい集団の親玉というよりも、参謀系の美形の部隊長といったほうがしっくりくる。
――が。
(これは……確かに"ヤバい")
ベテラン事務員は、ベテランならではの勘で、すぐに気が付いた。その様子に、副隊長は感心を向ける。
「お、よく気付いたな、オッサン。エグいだろ、この量」
隊長の細い身体には――おびただしいくらいの制御具が付けられていた。
ピアス、腕輪、指輪、そして首輪まで。もしかしたら見えない部分にまで装着しているのかもしれない。
これまで見たことがない"やり過ぎ"な状態だ。
隊長を凝視しているベテラン事務員に、副隊長はこの異常の理由を説明してやった。
「隊長殿は今、あらゆる軍則違反をやらかし過ぎて、任務以外のときはこの訳わかんねえくらいの制御具の装着が必須なんだ」
(あらゆる軍則違反、だと?)
一体何をどれだけしでかしたらこうなるんだと、ベテラン事務員は内心呆れてしまう。
もちろん、態度には出さないが。
「この人、制御具付けてるときは、めちゃくちゃに大人しいから安心しな。
ただ、大人しいからってやり過ぎると、外したときの報復が怖いんだけどな」
「……」
報復が恐ろし過ぎて、後にも先にも「この人には近寄らない」とベテラン事務員は思った。そしてこの考えはきっと正しい。
「隊長は長年制御具付け過ぎて、段々人として退化してきてるんだよね~。特に言語能力。昔はもっとまともだったっていうのに」
「……ぅるさぃ」
いつの間にかやってきた女性隊員に貶され、隊長が反論する。
が、それはとてつもなく小さな声で、しかもひと言しか返さない。
(――確かに、これだと言葉が退化していると言っても、無理はない)
ベテラン事務員が隊長の大量の制御具をしげしげと眺めていた、そのとき、彼は隊長が手にもっている本に視線を奪われた。
正確には――その本に挟まれた栞に、だ。
しかし、そのことに言及する前に、挨拶が先だと思い直し、姿勢を正して敬礼のポーズをとる。
「は、初めまして。隊長殿。自分はこの度、ここ第0部隊の事務員として新しく配属されました、ドビッシー・オサンと申します!
内勤は勤続年数二十年と長いので、書類仕事であれば、なんなりと力になる所存です! 今後、どうぞよろしくお願い致します!」
ベテラン事務員はベテランなだけあって、この手の挨拶には手慣れていた。
そのため、このヤバいと前評判のある隊長の前でも、臆することはなかった。
「……ん」
隊長は眠たげな表情のまま、短く返事を返す。
そして、ソファの上で、だらしない格好を崩さないまま彼もまた名乗り返した。
「ェッディ。ょろしく……」
耳を澄まさないと聞こえないような声だが、彼はしっかりと名を名乗ってくれた。
「エッディ隊長ですね。あの、手元の本に挟んでいる栞は、もしかして奥さまの手作りですか?
それとも、売り物でしょうか?
実は、うちの妻も手作りで押し花の栞を作るのが趣味でして……」
ベテラン事務員の身体の弱い妻の最近の趣味は、ガーデニングと、育てた花を使った押し花作りだ。
栞作りもその一環で、趣味が高じてたまにお店に商品として買い取ってもらうことも多々あった。
そのためベテラン事務員は、隊長が持っている押し花の栞は、もしかして自分の妻が作った作品かと思ったのだ。
ベテラン事務員からの質問に、隊長の顔が眠た気なものからキョトンとしたものへと変わる。
そして――
「ふふ」
笑った。
「うっわ、貴重~! 隊長が笑ってるよ」
「最近は表情筋も死滅寸前だと思ってたけど、まだ生きてたんすね」
散々な言われようだが、ベテラン事務員には普通に微笑んでる青年にしか見えなかった。
「ぅん……。これ、ょめが、くれた」
「出たー妄想嫁!」
「ほんと思考ぶっ壊れてますよね! あ、オジサマ、隊長は独身だから! 想像上の嫁がいるでんすよぉ、隊長には」
「そ、想像上、ですか?」
(別次元のヤバさも兼ね備えているというのか、この隊長サマは……)
精神的にもきている隊長にベテラン事務員が内心引いていると、彼はたどたどしい口調で言葉を溢す。
「きょぅ、ょめ、みれた。かゎぃくなってて――め、はなせなかった」
「あ? どこで見たんすか。空中にでも浮かんでたんすか?」
副隊長が突っ込みを入れるも、隊長は聞いてはいない。
「きょぅは、ょく……ねむれそう、だ」
栞を頬釣りしながら言う狂った姿に、三人は揃って戦慄する。
(――本当に飛んでもないところに来てしまった)
ベテラン事務員ことドビッシー・オサンは、この先、この部隊に一年といれるのか――自分の行く末が不安になるのだった。
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