表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/74

3.結局・・・春がきたのか

 さて、現在ジルの報告会真最中です。


 まあ、私は幼児なので、ジルさんが協力してくれた二人に報告をしている隣で大人しく遊んでいる設定である。


 ジルさんは、二人のメイドさんの協力で、被害者女性達を集め、どんな物を買ったのか、何を言われたのか、などの事を事細かに書いた紙を警察もどきの人達に、シクシクと涙を流しながら訴えたという事だ。

 一人、二人で訴えられたらはぐらかす事も出来たと思うのだが、被害者は7人もいたようで・・・毎日休みの曜日の違う女性達を捕まえて、「結婚するする詐欺」を働いていたという事だ。


 ここも、一週間7日なのだね~プチ情報ありがとう。


 ・・・みんな、それぞれ休みが違ったら、バッティングはしないし、ばったり会うなんて事はしない。まぁそれくらいちゃんとやってくれないと。


 そんなこんなで、女性7人で一気に訴えられた警察?は、てんてこ舞いだったらしい。まぁ、若い娘さんが一気に7人、涙ながらにやってきたら一大事だ。


 結局、詐欺男は貴族の三男なんてものではなく、商家の極つぶし三男坊だったらしい。色々貢がされた品々は、それ相当のお金となって手元に戻ってくる事になっているのだって。商会が示談を申し出て、お金を払ってくれる約束になっているのだとか。


 そりゃそうだよ、商売にはマイナスイメージの噂ね・・・。まぁ、何はともあれ、一見落着!良かった良かった。


 そうそう、此処で朗報!

 被害女性を集めリーダーとなって被害を訴えた我が家のメイド、ジル!ついに春がやって来ました~。はい、拍手!!厳しい冬を乗り越えると春がやってくるものなのだねぇ~。


 何とお相手は、警察もどきに勤める心優しき青年、22歳。傷心のジルの話を親身になって聞き、支えてくれた頼もしい人のようだ。

 そして、ジルに協力した二人にも良い事が・・・。


 なんと、お友達を紹介していただける事になったようだ。いわゆる合コンか?!私も行きたいよ、幼女はダメか。チェッ・・・。


 若いっていいよねぇ~。


「ジル~、がんばったんだねぇ」


 と小首を傾げて、可愛くねぎらってみた。今日は、多く語らないから三人で楽しんで。






 さてさて、そんな事を思って部屋の隅に窓際に移動した。今日はちゃんと未読の本を10冊程用意してもらった。・・・これだけあれば、一日暇しないと思う。メイド三人は楽しく語らえるはずだ。


 ・・・と思ったら、何と!びっくり!お母様なる人が部屋にやって来た。

 慌ててメイドさん達が対応していたよ。


 良かった、私・・・幼児で。・・・ボケ~ッと慌てているメイドさん達見てれば良いのだから。


 あれこれ、メイド三人に指示を出しているが、まあ言ってしまえば、お茶会を主催するのだって。

 そこで、我が家のお姫様(・・・それは私?!)お披露目するから、ちゃんと洋服を新調するようにだって。


 いまある服で十分だと思うのだけど・・・まあ、余計な事を言ってもね。ほんとお金持ちって・・・。


 そんなこんなで、来週の予定にお茶会参加が加わりました。その他の私の予定は、読書・読書・たまにメイドさんの噂話を聞く・読書・眠くなったら昼ね・・・となっています。



 しかして、この母親はメイドとだけ話して部屋を出て行く気なのだろうか?

 と思っていたら・・・なんてことはない。ちゃんと私の所までやってきて、頭を撫でていった。

 その時、ちょっと良い香りがしたのだよね~・・・むーんと考えたら、夢の中で良いお花の香りを感じる時があるのだけど、それと同じ匂いだと思った。

 ・・・たまーにしか姿を見せないけど、夜寝てから会いに来てくれているのかな?なんてちょっと思ったら、ホッと心が軽くなった。


 ---あれ、でもこれって夢の中の出来事だよね??


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ