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19.小さいおじさんはいりません

本日3話投稿しました。17話からです。


・・・色々考えて、時間がなくて、気が付いたら更新が遅くなってしまいました。

 子供たちの鬼ごっこ毎回大盛況です。


 私は部屋にひきこもり、読書。メイドさん達は、子供と鬼ごっこ。


 メイドさん達の雑談なしの静かな環境はいいね。静かに窓辺読書。



 さて、静かになったところで・・・私はこれからどうすればよいのだろうかと、思案中。


 今まで、特にこれといって目標も無く好きな事をして、面白おかしくメイドさん達と遊び、何をするわけでもなく。


 ---・・・まぁ、好きな事をして遊んでいたのは、昔の私もそうだったか・・・。


 好きに本を読み、適当に勉強して、特に頑張らないでそれなりの学校に入り、丁度学歴よりも即戦力?(---怪しい即戦力だけど)と称して専門学校にはいり、適当に会社を決め、結婚したのだから・・・これといって勉強も何にも頑張ってないな~。

 好きな事とか、やりたい事とか、見つかればいいのだけどね。読書は好きだけど・・・現実は好きじゃないのだ!!と胸を張って言ってしまいたいくらいなのだ。


 ある会社の入社試験で、適正検査を受けたことで分かったんだけど、スペシャリストとジェネラリストの判定棒グラフで、思いっきりジェネラリストの枠端だった。担当人事に言われたことが一言今でも心に刻まれている。

「---ここまでジェネラリスト適正の人なかなかいないよ~」


 ---すいません、それは褒め言葉には聞こえませんけど・・・。

 入社したかった会社の最終面接で、重役達の苦笑をかったのは、忘れられない出来事だ。もう何十年も昔の話なのだが、死ぬまで忘れないと思うよ。・・・生まれ変わっても忘れてないけどね。


 ・・・しかも今年は男子しか採用しない事になったとか!不採用通知で言われても困る。




 さて、そんな私は、何をめざすのか!




 そもそもどんな職業があるのかも分からないんだよね。魔法使いとか、居れば是非なりたいのがだ、この世界には魔法とか、魔力とか、ドラゴンとかファンタジー要素満載の心躍る職業が無いのか?まずそこから調べなければ!!


 ---お嬢様は職業じゃないし柄じゃない。貴族って、領地持っていたら農家の社長みたいなもんかな?

 長男居るし・・・私は好きにするのだ!!・・・って、これじゃぁ昔と変わらないね。


 さて、そんな好き勝手に生きてきた私。ダラダラした学生生活を送ってしまったので、子供には色々いってきたんだよね~。

 授業は、同じ時間使っているのどから無駄にしないように、一度で出来るように集中しろ!とか、

 目的意識を持ていろいろやれば、とか・・・まぁ、色々言った。


 また人生をやり直す考えると、メンドクサイね。


 ---とりあえず、なりたい職業を探すのが先決ですか?!

 言っておくが、ジェネラリストっても器用貧乏といわれる方なので、大抵のことは色々できるんだよ。でも途中で飽きちゃうから駄目なんだよね~。

 編み物も、ピアノも、習字も、そろばんも、料理も、人並みには出来るよ!フラワーアレンジメントもやってみたなぁ。

 ・・・普通より出来るけど、苦労しない分面白みもないし、飽きるのが早いからスペシャリストになれない理由だと、自己分析した。



 ・・・うん、楽しくないと続かないものだから仕方ないよね。



 空想力だけはあると思うんだよね・・・理科の実験とか化学式とか小難しい説明は覚えてないけど、イメージで魔法が使えるなら誰にも負けないと思うんだ!!


 ---ファンファジー小説好きだから!!


 だから、これから魔法使いとか、精霊使いとか、ドラゴン使いとか、そんな職業ないかなぁ~。







 なんて、思っていた時期がありました。


 うん、変な能力はいらないね。うろちょろ目障りだし、読書の邪魔。


 何処からきた?何処から湧いてでたの?

 ・・・お願いうろちょろしないで!!

 イライラするし、私の読書タイムを邪魔してほしくない。




 なんでこうなったんだろう・・・この世界での自分を受け入れられたから??---よく分からないよ。




 テーブルの上に置かれた石。買い物に出かけた際に購入した、黒い菱形の結晶が付いた天然石をフォードおにいちゃまが届けてくれたのだ。

 私が、フォードおにいちゃまを避けていたのが原因だったのだが、なかなか渡す機会がなくて・・・遅くなりました。と届けてくれたのだ。すっかり忘れていたからいいんだけどね。


 一人窓辺で、読書しながら、メイドさん達の鬼ごっこダイエットを見たり、身の振り方をどうしようか・・・なんて考えて過ごしていたら!!



 何、このテーブルの上の小さいの・・・一時期テレビで話題にになった都市伝説の『小さいおじさん』か?



 ---いや、おじさんじゃないな?どっちかってーと、グリム童話『こびとのくつや』の方が近いのか??風貌がおじさんじゃないのがせめてもの救いなのかも・・・。


 物陰に隠れてこっそりの私の様子を伺い、眼が合うとちょっと恥ずかしげに姿を隠す・・・隠しきれてないんだけどね。



 ---水晶の置物からこっそりと私の事を観察する『小さいおじさん?』いや、・・・『小さい少年』?を見つけたのだ。・・・身長は10cmくらいだろうか。見た目は15歳くらい?イケメンです~・・・小さいのが欠点ですが。



 私は、コテッと首をかしげ様子を観察する。・・・飛び出せびっくり箱!みたいな感じで、急にイケメンが凶悪な顔になって凄い勢いで近づいてくるかも・・・とドキドキしながら様子を見る。


 イケメン小人も・・・私を警戒しながらも、顎に手を当て、瞳を逸らさず考え込んでいるようだ。


 みためのとおり、危険生物じゃないのかな??・・・イケメンだし大丈夫?!

 そんな訳あるか!!と自分突っ込みを入れつつ、互いににらみ合う事・・・5分。



「----!!・・!」



 大きく手を振りながら、何かを私に訴えている。


 ・・・うん、口が動いているのが分かる。でも、全然聞こえない。う~む。どうしたら聞こえるようになるのか・・・何か無いかなぁ。


 と部屋の中を見渡すが、拡声器があるわけなく。手元にあるのは紙だけだ。


 ・・・・紙を丸めて、円錐型にするか。要するに応援するときに使うメガホンにする。これで聞こえない時はどうすればいいのかなぁ・・・。


 クルクルっと丸めて、糊で固定。小人さんの口の前に持っていった。


「おまえ、俺が見えるのか!!」


 ・・・見えますとも!ウンウンと頷いておいた。


 良かった聞こえたよ。でも、そんな声はそんなに大きくないね。内緒話よりも大きな声で聞こえるけど、普通の話し声よりも小さいね。


「---見えますよ?・・・あれ、それって他の人には見えないって事ですか?」


「そうだ!!俺に名前をつけろ!!」


 とっても偉そうなんですけど~。ムッと顔をしかめ少し考える事にした。・・・名前をつけるって、ファンファジーで言うところの契約ぽくて嫌だ。ほいほいと名前をつけてはイカン!と大人な私が警告している。


 ・・・ここはひとつ見えなかったという事で。


 視線を手元の本に移し読書・・・と思ったら!なんと、本の端っこに小さな手が!!『---よっこらせ、っと』とアテレコをしたくなるような感じでよじ登ってくる小人・・・腰に手を当てなにやら怒っている様子だ。


 ---あ~、あきらめないんだ。


 仕方が無くもう一度メガホンを口元に持っていってやる。



「おい!早く名前を付けろ!!俺は今の姿でいたいんだ!早くしろ!!---爺さんになっちまうだろう!!」


「えっ?どういうこと??」


「いいか!さっさと俺に名前を付けろ。そうしないと年取っちまうだろう!!ヨボヨボの爺さんで傍に引っ付いていてもいいのか!」


 ---えっと、それって名前をつけないと年取るって事?おじいちゃんの姿で付きまとわれるって事。


 少しイメージしてみよう・・・都市伝説の小さいおじさんに付きまとわれる私。白い髭を生やした仙人のような小人に付きまとわれる私。・・・今の少年に付きまとわれる私。


 どれも嫌なんだけど・・・。う~ん。ちょっとうるさい気がするけど、中身が同じならどの年代も煩いよね。・・・だったら若い方がいいのか?!



 チラリと、本の上を見ると、ちょっと怒りマークの小人が早くしろ!とばかりに、仁王立ちして私を睨んでいる。


「はぁ・・・---私の読書の邪魔しないのならいいよ」


 コクコクと大きく首を振っているので、分かってくれたかな?---じゃぁ髪の色が群青色だし、ラピスラズリ・・・うーん。天然石の近くにいたから、ラズライトがいいかなぁ。それともラピスラズリの色、藍青 (らんせい)からとって、セイランがいいかなぁ。平安時代の公達イメージで・・・どうよ!?かっこよくない?!


「---じゃぁ、ランセイ!」


 びしっ!と指差し銘々する!!


 私のイメージは、先程も言ったように、平安時代の公達!しかも狩衣衣装に弓矢を背負ってください!!色はもちろん、瑠璃色を基調にした服だ!・・・元のイメージは、アニメや漫画が基本情報として脳内にある。まぁ少しデフォルメされているのだが・・・。


 と脳内煩悩爆発!とばかりにイメージして銘々したら・・・!!


 何とびっくり、ワンピースのような質素な服を着ていたのに、モヤモヤ~とした霧に包まれ・・・服装も変わっていた。



「---!!・・・私の脳内イメージどおりに変身したよ」



 ランセイは、素敵な平安風公達に変身しておりましたとさ。・・・中身の性格も変わっているといいなぁ。




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