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10.おにいちゃま?

 今日は、キャロラインです。


 さて本日も書庫で読書を・・・と、思っていたのですが、お父様の執務室を訪れると、少し白髪交じりのおじいちゃんと、6歳くらいの男の子が居ました。


 物腰がら柔らかく温和な雰囲気のおじいちゃんの名前は、スミス・アイルトンさん



 さて男の子の名前は、ギルフォード・ランクス君です。何と我が麗しのギルベルト様には奥様がいました。

 ・・・く~もっと早く出会えて居れば!何て思ってもダメなのはわかっていますよ。

 奥様は、ここのメイド長でした・・・私のメイド三人が仲良く怒られている理由が、良くわかりました。

 私が書庫に閉じこもっている間、遊んでいるに違いない。

 メイド長は、とても懐の大きな肝っ玉母さんで、みんなのお母さんのような存在なのだ。わたしは到底敵いっこないお似合いカップルだと、納得した。


 さて、話は戻るが、スミスさんは私の語学の先生で、ギルフォード君は、私と一緒に勉強するお友達だ。・・・多分お友達と言うのは建て前で、たぶんギルフォード君の勉強に私が参加させて貰う事になったのだと思う。

 いくら、本が好きでも勉強何て長続きしないと思うのが普通だ。


 まずは挨拶からだよね。


「キャロラインです、はじめまして。よろしくお願いします。スミスおじいちゃま?ギルお兄ちゃま?」

 お茶会の席で、お姉さん達がやっていた、お嬢様挨拶を真似て、少し腰を折り、スカートを持ち上げご挨拶。

 バランスがうまく取れなくて、ふら付きそうになったが・・・まあまあの出来だと思います。

 ニッコリと口元を上げ、微笑んでみせた。


 ---あれ??スミスさんもギルフォード君も、お父様やギルベルトさんもそれぞれ違う反応で固まっていた。・・・何か仕出かしたか?私の中で、お子様(推定7歳以下の子供)が年上に対する呼び名の敬称として、祖父くらいの人は、『おじいちゃま』、年上の男の子供は『おにいちゃま』とつけて呼ぶ事にしている。---何故って、可愛がってくれそうだから・・・と下心満載だ。


 特に、兄弟の居ない男の子供には、効果ありそう!ニヤリと思っているのだが・・・どうなのだろうか??


 スミスさんは・・・ものすごくニコニコしてくれている。良かったお気に召したらしい。

 ギルフォード君は・・・顔を真っ赤にして、俯いてしまった・・・なんて可愛い!!

 お父様は・・・なんだか、ふてくされているようだった・・・なんでですかね。

 ギルベルトさんは・・・ものすごいいい笑顔なんですが、何を思っているのか怖いです。笑顔って何でも誤魔化せる気がするからかなぁ。ギルおにいちゃま・・・は、お父様がギルベルトさんを呼ぶ時と同じになっちゃうから、違う方がいいのかな?!


「スミスおじいちゃま?とお呼びしても宜しいですか?」

「ギルおにいちゃまじゃなくて、フォードおにいちゃまって、お呼びしてもいいですか?」

 とお二人に確認をしたら、快諾を頂きました。


 いや~、我が家のちびっ子にもよく言わせていた~。兄のお友達が遊びに来たときに・・・。

 仲間に入れてもらいたかったら、『***にぃに』とか『***おにいちゃん』とかね~。最初のうちは仲間にいれてもらえて楽しかったみたい。・・・小学生になるとそんな小細工しないで、対等に遊ぼうとするから、子供は凄いよ。・・・私は大人なの悪知恵で小細工して、媚売って仲良くしてもらうけどね~。

 スミスさんと、ギルフォード君には必要ないかも~。


 さて、部屋の隅でいない者として扱われている・・・今日のお供ジル---なんだその胡散臭い目は!!もう、恋愛相談は受け付けないよ!!



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