表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園のマキャヴェリ  作者: Kk


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
54/68

臆病者②

訓練場。



巨大な炎の魔法陣。



ロベルトの最大火力。



観客席が静まり返る。




「終わりだ!!」



ロベルトが咆哮する。



魔力が流れ込む。



炎が膨張する。



さらに膨張する。




誰もが思った。



終わった。




レオンは動かない。



逃げない。



避けない。



ただ立っている。




「諦めたか」



ロベルトが笑う。




観客席。



マルクも立ち上がる。




「終わりだな!」




ダリウスもそう思った。




アルフォンスだけは違った。




何か。



何かがおかしい。




その時。



レオンが一歩だけ動く。




右。



たった半歩。




それだけ。




次の瞬間。



炎の魔法陣が揺れた。




「……?」




ロベルトの眉が動く。




違和感。




ほんの僅か。




だが。



魔法陣がズレた。




あり得ない。




完成した魔法陣は安定する。




普通なら。




ロベルトが魔力を流し込む。




さらに流し込む。




修正しようとする。




しかし。



ズレる。




またズレる。




観客席はまだ気付いていない。




アイリスだけが目を細めた。




「……何?」




レオニスも異変に気付く。




魔法陣。




歪んでいる。




だが理由が分からない。




その時。



ロベルトが叫ぶ。




「動けぇぇぇ!!」




無理やり発動。




巨大火炎砲。




訓練場中央へ放たれる。




轟音。




爆発。




熱風。




砂煙。




生徒達が歓声を上げる。




「決まった!」




「終わった!」




しかし。



煙の中。




レオンはいない。




避けていた。




紙一重で。




そして。



ロベルトの顔から血の気が引く。




「なっ……」




魔法陣。




まだ残っている。




消えていない。




暴走。




魔力が逆流していた。




「ま、待て」




遅い。




レオンが逃げ回った軌道。




柱。



壁。



地面。




無意識にロベルトが撃ち込んだ炎。




その全てが、


魔法陣の魔力循環を狂わせていた。




誰にも分からない。




証明もできない。




だが。



レオンは最初からそこへ誘導していた。




次の瞬間。



轟ッ!!




魔法陣が爆発した。




ロベルト自身を巻き込んで。




会場騒然。




バルトが立ち上がる。




防御結界展開。




爆風を抑える。




煙。




静寂。




やがて。



ロベルトが倒れているのが見えた。




戦闘不能。




レオンは少し離れた場所に立っている。




無傷。




沈黙。




誰も理解できない。




何が起きた?




なぜ勝った?




マルクが口を開ける。




「は?」




ダリウスも固まる。




アルフォンスは目を細める。




アイリスは笑っていた。




面白い。




初めて。




本当に面白いと思った。




バルトが宣言する。




「勝者」




「レオン・クロイツ」




歓声は起きない。




困惑だけ。




レオンは軽く頭を下げる。




そして。



そのまま訓練場を降りた。




アイリスが呟く。




「何したの?」




レオニスも頷く。




「分からん」




屋上。




カイルが笑っていた。




「最低」




リヒトが首を傾げる。




「褒めてます?」




「うん」




カイルは楽しそうだった。




「めちゃくちゃ褒めてる」




誰にも聞こえない声で、


小さく付け加える。




「絶対やりたくない相手だ」




そして、


交流戦代表選抜二回戦の組み合わせが発表される。



その名前を見て、


学園中がざわつくことになる。



レオン・クロイツ


VS


エルナ・ノクス


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ