93話 食べ物の恨み
数分後、フローズンさんが傷だらけで帰ってきた。
「傷だらけだけど大丈夫!?」
「大丈夫、たけどあいつの分身もナイフを投げてきたから手こずっちゃった」
「分身もナイフを投げてくるのね、侮れないね」
私はケーキを見ていて気が付いた。
「……これどこのケーキですか?」
「最近この地域にやってきたケーキ屋、莉奈の知り合いがやってるケーキ屋だ」
(莉奈の知り合いと言えば……あの人だったよな)
「もしかして樹砂紬っていう人?」
「そうそう、あの緩そうな人がやってるケーキ屋。美味しそうなケーキが並んでる、それで店員が一風変わってるんだ」
「変わってるってどんな感じに変わってるの?」
「店員がぬいぐるみなんだよね、まぁ紬のレガリアで動かしてるだけなんだけど」
「中に人が入ってるとかじゃなく?」
「うん、レガリアで動かしているんだ」
そういえば紬さんの髪の毛に糸くずが絡まっていたような気がする……
「さて、新しいケーキでも買いに行ってくるか」
フローズンさんは財布を持ってケーキを買いに行った。
「ああみえて食べることに関してはためらいが無いのがフローズンなんだよね」
「たしかに寺で見かけたときはお茶を勝手に冷蔵庫から取って飲んでましたもん」
「そんなことをしてたのか……」
莉奈さんは立ち上がり、コンロに立った。
「お茶を沸かさないといけないのかぁ」
どうやら莉奈さんはお茶を沸かそうとしているようだ。
(でもこの部屋2人で住むには物が多すぎる、服もそうだし椅子もそうだ、何よりも部屋が3つあることが何よりも疑問を持つ)
数分後、フローズンさんが帰ってきたが莉奈さんがコンロに立っていることに気が付いて止めに行った。
「やめて!?」
「どうしてよ」
「だってお茶を沸かそうとして一度家を燃やしかけたでしょ!?」
「そうだっけ……」
どうやら莉奈さんはコンロに立ったらだめな人のようだ。
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