80話 御狐大社
街中を何も考えずに歩いていると一匹の黄色の狐がこちらを見ていた。
「街中に狐……これって猟師さんに言った方がいいのかな」
狐は私を見て固まっていた。
「近づいても噛まれないよね……」
私は興味本位で狐に近寄った、すると狐は私の顔を見ながら路地裏に入って行った。
「路地裏に入って行っちゃった……でも私には関係ないよね」
狐は私が来ていないことに気が付き、私の腰にさげていた鉈を盗み、再び路地裏に入った。
「って私のスマホ~!!」
私は鉈を狐に返してもらおうと路地裏に飛び込んだ、奥に進んで行くと開けた場所に出た。
「なんだこの場所……季節外れの赤くなった紅葉……それに目の前に社……?」
明らかに来てはいけない雰囲気が漂っているが社の台座には7色の狐が座っていた。
「その鉈を返してくれませんか?」
すると脳内に声が聞こえてきた。
「よくぞ参られた」
「誰だ!?」
私は腰に手を回して鉈を取ろうとした、だが鉈は狐に盗られているとすぐに気が付いた。
「ハッ……鉈が無かったんだ!!!」
「もしかしてアホの子なのか?」
「誰がアホの子じゃぁい!!さっさとその鉈を返して!!」
目の前の狐の色は紫、黒、緑、白、黄、赤、青という明らかに現実では考えられない色だった。
「それはそうとや、そなたの天寿はもう尽きているはずだ、だがどうして生きてこられているのか、わかっておるのか?」
「そうなの?」
「そうじゃ」
「……私の魂の強さ?レボリューション!!」
「違う、そなたのもう一つの魂が天寿を果たしていないのだ」
「もう一つの魂?」
「ああ、そういえばそなたがもう一つの魂を憑依させるのであれば……天寿には気をつけろ」
「あーもうやかまし~」
すると青色の狐が近寄ってきた。
「だっこして?」
そう言っている青狐はきゅるんとした目でこっちを見ていた。
「あ……ああ」
私は青狐をだっこした、モフモフがもふもふしていて実にもふもふだった。
「こら青狐、あまり困らせるな」
「いいじゃないのよ、久しぶりの人だよ?」
「俺たちも人間に化けれるの忘れたな?」
「あなたたちの○○○○はもう見飽きた、この子の○○○○や○○○○見たいんだよねぇ」
「ここで下ネタを出すなぁ!!!」
どうやら私の脳内で狐たちが大喧嘩しているようだ。うるさい。
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