68話 火を放て
謎の樹を火炎放射器を持った集団が取り囲んだ。
「さてと……火を放てぇ!!!」
私たちは樹に火を放ったが全然燃える気配がなかった。
「これ燃えるの?」
「うーん、燃やした時はすぐに火が点いたけど、今回は水で濡らしてるのか?」
「……壊黒はどう?」
「あいつのレガリアで崩壊させればいいのか?」
「やってみようか……」
私は寺に戻り、壊黒を連れてこようと声をかけた。
「ねぇ、一緒に来てくれない?」
「俺は布団から一切出ないぞ」
壊黒は布団にもぐったまま出ようとしなかった。
「仕方ない、よっこいしょっと」
「おわー」
私は壊黒の腹を抱きかかえ、無理やり持っていった。
「……どうして連れていくんだ」
「ちょっと崩壊させてほしいものがあるんだ」
「生ごみはやめろよ」
私は樹の前に壊黒を置いた。
「こいつを崩壊させろってことか」
壊黒は布団にくるまっているが芋虫のように移動し、そして木の根元に触れた。
「おおっ、どんどん黒くなっていく」
そして樹は塵になって消えていった。
「おやすみ」
力尽きたのか壊黒は道のど真ん中で眠った。
「まだ昼頃なのに寝るの早いなぁ」
「だねぇ、私はこいつを寺に戻しておくね」
私は壊黒を持ち上げ、寺に戻しに行った。
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