60話 破線
昼のパトロールの時間になり私たちは街中に出た。
「その鉈、一般人のいる場所で見せるなよ、おびえて警察を呼ばれたらたまったものじゃないからな」
「ですね……鞘に入れておきます」
「その方がいいな」
その会話を聞いていた警官が私たちに声をかけてきた。
「どうして警察を呼ばれたらたまったものじゃないって言ったんだ?」
「聞いてたんですか……一応綾瀬家の者ですが」
「そうだがその鉈……どこかで殺人を犯すのか?」
その警官は私の勘でどうしてもめんどくさいと考えていた。
(なんだこの警官、めんどくさい)
すると背中に背負ってある鉈が急に熱を持ち始めた。
(なんだこの熱さ……)
すると警官の首元や腕の付け根、そして足の付け根に破線が見え始めた。
「まぁ今日の夜、詫びとして接待してくれや」
「嫌です」
「なんだお前……公務執行妨害で逮捕するぞ」
(どこが公務執行妨害だよ、レ〇〇が公務執行になるかバカが)
どんどんと破線が濃くなっていき、私たちは警官から逃げるように遠ざかった。
「ねぇ綾瀬さん」
「どうしたんだ?」
「……警官の首元や腕の付け根に破線見えませんでした?」
「見えなかったな……」
(私にしか見えていないのか……?)
だがどうして付け根に破線が浮かび上がってたんだ?
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