54話 保護者
寺に帰ってきたら座敷童ちゃんと涼宮ちゃんが飛び出してきた。
「おかか!」
涼宮ちゃんがぴょこぴょこと跳ね、座敷童ちゃんは私が連れている壊黒をみて目を輝かせていた。
「なんだこの子供……気分が持ってかれる……」
子供二人は壊黒の手を持ち、そして寺の中の案内を始めた。
「こっちこっちー」
「えっちょ」
壊黒は少しだけ戸惑っていたがもう子供には勝てないと悟ったのか渋々ついて行っていた。
「子供ってやっぱり強いんだね」
「ああ、意志が固い奴もあんなふうになるんだ……」
こうして子供たちが壊黒に寺を案内している間に私たちは風呂を済ませ、夜のパトロールの準備を始めた。
「今日は夜の街をパトロールするよ」
「夜の街……あのキャストさんいるかな」
「接待中でいないと思うぞ」
そして夜の街に出かけていった、そこには多分大和組の舎弟がいた。
「今日は平和でええなぁ」
「そうですね末山の兄貴」
こういう光景を見ていると極道も人っていう事を再認識させられる。
「キャーッ!!」
路地から悲鳴が聞こえてきた、そして極道はその悲鳴を聞いたのか急いで路地に向かって行った。
「私たちも向かいます?」
「いや、どうせここのトラブルはホスト関係なんだろうな……っていう感じだ、ホス狂いが金をすられすぎたか」
「そうなんですね……夜の街怖いな」
「そうだろう、だが売春を合法としている国もあるんだ、つまり何が言いたいかって言うと善でも悪でもないってことだ」
「そうなんだね……」
そんな話をしている時、後ろから声がかかった。
「綾瀬さんですか!?」
「そうですけど、どうしました?」
「路地裏に来てください!!!」
どうやら極道が私たちを呼んでいるようだった。
「じゃあ、行きますか」
そして私たちは路地裏に向かった。
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