16話 除霊の仕事
昼のパトロールを終えた私たちは巫女装束に身にまとい、とあるビルにたどり着いた。
「いいかい?この先、私は千尋の安全を保障できない、その事だけ覚えておいて」
「わかった」
「じゃ、入るよ」
綾瀬さんは札を目の前に出し、呪文を唱え始めた。
「鏡ヨ鏡、汝の悪しき心へ導きください」
すると目の前に何かが広がった。
「じゃ、この中に入ろうか」
「この中って……?」
「あの世とこの世の狭間って言った方が速いのかな。もちろん霊はいる、だが地縛霊と違って好戦的だ、気を引き締めろよ」
すると足がない霊がこっちに気が付いたのか私たちに向かってきた。
「ほら、噂をすれば奴らが来る、じゃこの札を使ってね」
「この札は……?」
「自身に対霊作用を付与できるんだ」
私はその札を使った、だが体中が痺れるような感覚がつま先から髪の毛の先まで感じた。
「何ッ!?」
「ってまずい!?」
私は例に襲われそうになっていたら高木が私を守ってくれた。
「ほら、ちーたんは私を憑依させて」
「……いいの?」
「ああ、私の力はもう、最大限使ってもらってもいいよ」
「なら……私の中に入ってきて!」
「合点承知の助!」
私の中に高木が入ってくる、そして私の服装がどんどんと変わっていった。
「これが……」
「まさか……!?」
「高木の霊力……なのか?」
私は霊に向かってデコピンをした、すると衝撃波が弾になって霊をぶち抜いた。
「……まさかと思ったら……いや、断定するのはまだ早い」
「どうしたんだ?」
「いや、何でもない」
そして私たちはビルの中を探索し、霊を片っ端から祓っていった。
「しかし、この会社は何をしてたんだ?」
「霊の数が多いですね」
「ああ、千尋の言う通り、いつもより多い気がする……なんだこの違和感……何かが作用してるような」
すると神棚から物音が鳴り響いた。
「……まさかとは思うが、神棚が原因なのか?」
「多分そうだな。千尋、元に戻すレガリアを発動させて」
「わかった……」
私は神棚に触れ、レガリアを発動させた、すると周りから禍々しいオーラが神棚に吸い込まれていき、霊の気配はなくなった。
「神棚から霊が発生してたのか……お手柄だな、千尋」
「へっへーん」
「……周りを見て見たが、ホラーゲームを作ってる会社だったか、だから霊が物凄く集まってたんだな、それで神棚のキャパシティーが崩壊して、こんなことになったと……ってこんなことを話してる場合じゃなかったな、要救助者を探すぞ」
「いるんですか?」
「ああ、連れ去られたから私たちに依頼してきたんだ、3人行方不明になってるんだ、探してけー」
そして私は要救助者を探していった。
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