10話 白蛇と黒蛇
綾瀬さんは客人の顔を見るなりにすぐ飛びついた。
「久しぶり~のぞみぃ~」
「相変わらずの服だなぁ綾瀬さん~」
「さんをつけるなよ地心霊憑きがよぉ~」
「綾瀬とどういう関係ですか?」
「あー、私はここの先住民だけどこの綾瀬ってやつが引っ越してきた、つまりよそ者」
「まっすぐ言えないのかなぁ……同級生で転校してきたんだ」
「のぞみさんはだいぶひねくれてるんですね」
「そうそう、のぞみはひねくれてるんだ」
「私は全然ひねくれてないぞ!?」
その時、袖から白い蛇と黒い蛇が顔をのぞかせた。
「ひっ……何こいつ!?」
「あー、さっき地心霊って言っただろう?その地心霊がこの蛇だ」
「地心霊……はて?」
「教える、この土地を守っている霊、以上!」
「さっぱりしてるねぇ……昔と変わらないや……そう言う趣味してたのか」
そういえば綾瀬さんの服、パンツが見えそうなほどに溶けてたんだっけ。
「これは違うんだのぞみ!?」
「ははぁん?さては……丸呑みフェチっていう事かぁ~」
「違うってばぁ~も~」
なんだかこの二人を見ていると本当に微笑ましく思えてくる。
「しかし、地心霊も変わってないんだな」
のぞみさんから出ていた二匹の蛇が綾瀬さんを丸呑みにしていた。
「ごめんごめん、今すぐ出すから」
綾瀬さんは丸呑みにされていたが、にゅーっとお腹の中から出てきた。
「どうしてこいつらはすぐ綾瀬を丸呑みにしたがるんだろうな」
「さぁ、好きなのかもしれないし、嫌いなのかもしれない」
そして私は簡単な風呂に入った。
(ここのお風呂、人ひとりしか入れないのか……)
私は窮屈な風呂で一人なりに楽しんだ。
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